ブルー・シリーズ完結編『夢伝説』(前)(後)完成のお知らせ

 庵京小説シリーズ「ブルー・シリーズ」は、未完で終わっておりましたが、昨日、pixivに完結編『夢伝説』をアップできました。

 毎度のことながら、遅くなって、すみません。
 今までの伏線の謎解きを、あらすじ紹介っぽく作成する予定でしたが、やはり、どうせならシンプルな形でも小説がいいと、欲を出した挙句、いっそう時間がかかってしまいました。
 それでも、幸せそうな彼らが描けて、楽しかったです。


 興味をお持ちの方は、こちらへどうぞ。⇒ pixiv10774108

| | | コメント (0)

2024年7月15日 (月)

『マップス』7巻(長谷川裕一・メディアファクトリー)の感想

 コミック『マップス』7巻(長谷川裕一・メディアファクトリー)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 7巻のポイントは、伝承族反乱軍下に加わったダードと、かわいいだけのキャラだと思っていた、リムとの戦い。それから、再生ラドウの大バーゲン(?)。リープ・タイプ誕生の秘密。最大の見せ場は、ゲンを殺そうと、本気で攻撃するリプミラ! です。
 収録されたお話は、次のとおり。

 遊撃編
ACT.61 ダードVSラドウ
ACT.62 叢雲の中の影
ACT.63 意外なる再会
ACT.64 リプミラVSスガラ
ACT.65 忘却の彼方へ

 第八の軍団編
ACT.66 リプミラVSゲン
ACT.67 湾曲宇宙
ACT.68 虜の谷
ACT.69 翼の迷層
ACT.70 闇の中
ACT.71 逆襲のドラム

 簡単に、あらすじを説明いたします。
 ダードの攻撃を受け、リムは船体もろとも、呆気なく海に沈みます。ラドウはリムを守るため、彼女の船体を再生し星の涙(スターティア)まで発するものの、ダードに屈服し、拉致されてしまいます。残されたリムは、レベルアップするべく、強い意志でリプリム号をさなぎとして、しばし眠りにつくのでした。
 地球では、ゲンのドラマを制作中。星見は一瞬、ラドウの姿を見、錯覚かと疑うのですが、実は、ラドウの再生体は一体だけではありませんでした。伝承族反乱軍のガタリオンと一緒に、何十人(?)もいたのです。皆、そっくりの外見ながら、悪の心を持っているのでした。
 ゲンとリプミラは、銀河系外文明人=ヒラメ原人達と、うまく友好関係を結べましたが、伝承族の脅威については信じてもらえず、協力は無理っぽい。そんな二人の元へ、ダードの星にいたオルシスが、映像として現われ、戦闘の消耗品あつかいされる、ビメイダーの悲劇について語ります。
 折しも、ニードル・コレクションのスガラ、ゼルルゼ(二人で一組)が、来襲してきました。様子を見に来たリプミラへ、一斉に攻撃をしかけます。2対1で、エネジー・フォール・ダウンもコピーされ、不利になるリプミラ。現場へと急ぐゲンは、彼女達の戦いに巻き込まれ、負傷して気絶。リプミラは焦りながらも、ゼルルゼを倒し、スガラとの一騎打ちになり、船体攻撃にて星の涙で反撃し、圧勝します。その一瞬の油断をついて、ゼルルゼが、デンジャー・ノイズを放ち、リプミラの記憶を完全に消去してしまいます。ゲンと会う以前に戻ったリプミラは、彼を邪魔者として攻撃するのでした。
 リプミラの記憶を復活させる方法を、懸命に探すゲンとプテリスでしたが、ゲンは、簡易ビメイダー、デニーとレニーを思い出します。リプミラの死んだ姉妹、レインとダインにちなんだ名前でしたが、双方に記憶が残されていました。
 一方、リプミラはゼルルゼ、スガラに案内させて、リプミラ号をニードル・コレクションのアジトの星へ到着させます。そこは、伝承族反乱軍の主、ギツアートに、ダード、ラドウもいました。その上、リプミラは、海賊カリオンを殺したのがゲンであるという、偽りの記憶を植え付けられます。憤激し、助けに来たゲンを、あべこべに殺害しようとするリプミラ。激しい戦いのため、惑星表面に亀裂が入り、ニードル・コレクションは船体から降りて、地下へ突入します。ゲンやリプミラもまた、降りたのですが、そこには、数万年前に伝承族によって処分されたはずなのに、いくつものリープ・タイプがありました。しかも、それらリープ・タイプは、なおも処分されている最中で、リプミラはその苦痛に同調し、苦しみます。
 リムの方は、船の完全変体を終わらせ、シアン、ザザーンと再会し、艦隊と合流します。彼女達は計画を変更し、ザザーンは地球に戻り、シアン、リムは、リプミラ達を迎えに行くことになりました。
 ゲンとリプミラは、争いながら、あるリープ・タイプの中に潜入します。彼女は、伝承族が今もなお、命を削り取るようにして、仲間を攻撃し続けるやり方で、リープ・タイプの処分を実行中であること、ニードル・コレクションは彼女達の自由と引き換えに、伝承族にしたがうことになったと、告げます。ゲンは、リプミラからの攻撃を避けるべく、リープ・タイプすべての母、ファースト・ボーンに会おうとします。ゲンの無謀さ、豪胆さに呆れながらも、義侠心ゆえに放っておけず、傷の手当てをしてやるリプミラ。その一方、カリオンの仇として、憎まずにはいられず、銃口を向けます。
 いち早く、ファースト・ボーンは、ニードル・コレクションに会っていました。やや遅れて、リプミラが、ぐったりしたゲンを引きずって登場。けれども、リプミラは記憶を回復していました。ニードル・コレクションは、勝負に臨もうとしますが、リプミラ、到来したシアン、リムの他に、簡易ビメイダーの頭脳体が再生した美少女、デニー、レニーが助っ人に加わります。これが、ニードル・コレクションとの最後の戦いになるのでしょうか?

 



» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年7月13日 (土)

『桑田次郎 アダルト短編集2 感覚転移』(マンガショップ)の感想

 コミック『桑田次郎 アダルト短編集2 感覚転移』(マンガショップ)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前回の『アダルト短編集 サングラスをはずさないで』に比べますと、収録作品数が21に増え、発表年も、1964年から1978年と幅広くなっています。
 さらに、『あやつり人形』という作品は、女性自身に掲載されていたせいか、男性向けサービスシーンだけでない、含みのあるお話になっています。
 しかしながら、私的にいただけないのは、1978年発表の「人には親切を!」についてなのですが、ユーモアを交えて、自殺を手助けしてはダメではないかと、思うのです。しかも、作者様の分身のような悪魔っぽいキャラクターが、「そもそも 自殺をするなってのは 本人のために いってるんじゃないんだよね! たいがい本人以外の者のつごうでいってることじゃないの?」などと、ツッコミを入れていますけれど、笑止(激怒)! 自殺は、自分で死ぬのでなく、自分を殺すことでしょうが!
 それを除けば、相変わらず、作者様は画力が抜群に高いなあと、感心してしまいました。
 収録作品は、次のとおり。

 一発で殺して
 血と絵の具
 ある殺人計画
 きれいな星空だぜ
 夢の中の殺人
 サイゴーボンド登場
 フトヒモ
 血をふく壁
 あるボクサーの悲劇
 死神さんようコンニチワ!
 ミス・セブン
 血の中に
 闇の声
 再起不能
 人工女体第1号
 感覚転移
 ゴーカム~宇宙のラブハンター~
 あやつり人形
 まびき沼
 痴女の宴
 人には親切を!

 改めて、タイトルを記していきますと、結構、流血、殺人、病む心、それにSFネタが多いように思います。
 いくつかの印象的な作品を挙げましょう。

» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年7月 7日 (日)

『Koshi Inaba LIVE2024 ~enⅣ~』の感想

 本日、大阪城ホールで開催された、『Koshi Inaba LIVE2024 ~enⅣ~』の感想を申します。演出、セトリ等のネタバレに加え、私自身が記憶力に問題がある上、毎日、CDを熱心に聞いているわけでもないという、レベルの低いファンです。明らかに間違っていることが見つかりましたら、お手数をおかけして、すみませんが、コメント欄にご記入ください。ただし、誹謗中傷は、おことわりいたします。
 そういうわけで、稲葉浩志ソロライブに行って参りましたよ。enⅢから、もう8年ぶりですか? 曲の始まりを聞く度に、イントロクイズの、出来の悪い解答者になっているような、情けないというか、申し訳ないというか、後ろめたい気分になってしまいます。
 私の席はS席(例によって、SS席はロスト)で、ステージ正面から向かって右側のスタンド席中段くらい、右側が通路という場所でした。見えにくいかもしれないと、予想したのですが、電光掲示板はもちろん、ステージにつながる花道(稲葉さんは、「足」と呼んでいましたが。)2カ所のうちの右1カ所にも近くて、時折、ダッシュしてやって来る稲葉さんを、今までになく間近で見られました。これはラッキーで、うれしかったです。
 ライブ開始は、予定通り、17時頃だと思います(演出で真っ暗になって、見えませんでしたので)。アンコール後、終了したのは、私のアナログ時計では19時31分でした。
 猛暑のため、長時間待機を警戒した方々が多かったのでしょうか(私もそのうちの一人ですが)。割と、入場はスムーズで、会場内も(最初のうちは)、涼しかったです。開催中の注意の後、まもなく開演のアナウンスで、私達は拍手。まもなくして、会場はすべて消灯し、ステージに演出の赤いライトと炎があがって、あの重厚な前奏が始まり、私が勝手に、ハードボイルド・ロックと呼んでいる、「NOW」が始まりました! 大きな拍手が広がります。
 稲葉さんは、珍しい、オール金ラメのジャケットで、キラキラしく登場。ジーンズはブルーで、スキニータイプのように見えました。
 で、私のまわりの方々も、「かっこいい」と、感嘆しているうちに、2曲目の「 マイミライ」。次は、黒のレザージャケットに変わっていました。
 4,5曲目あたりで、稲葉さんはまた変わって、胸に模様のある、濃い紫色のTシャツ。10曲目頃で、ゆるっとした、ブルーグレーの長袖シャツ。後半では、白の袖なしTシャツの上に、黒の、大きな編み目の七分袖サマーニットを重ね着しておられました。個性的なデザインで、よく似合っていましたね。
 でも、私的に、アンコール時の、ライブ限定デザインの白黒Tシャツ、これはいいとして、下がライトとダークグレーのストライプの、ワイドパンツなのには、驚かされました。何となく、私は、稲葉さんが、ジーンズならば、スキニーかストレートだと思いこんでいたからです。はい、でも、こちらもよくお似合いでした。細身筋肉質の方には、いいのかも。
 

» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年7月 4日 (木)

『只者』(稲葉浩志)の感想

 CD『只者』(稲葉浩志)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 
 今回は、稲葉さんソロのCDです。収録されている曲は、次のとおり。

 1.   ブラックホール
 2.   Strarchaser
 3.   Stray Hearts
 4.   我が魂の羅針
 5.     VIVA!
   6.     NOW
   7.    空夢
 8.   Chateau Blanc
   9.     シャッター
 10. BANTAM
 11. 気分は  I  am  All  Yours
 12. cocoa

 それでは、簡単に各曲の感想をお伝えいたします。
 1.   ブラックホール
 哲学みたいに感じる歌です。歌詞ブックの、雰囲気がある瞳は、稲葉さん自身なのでしょうか? ラストのドラムに、迫力があります。
 2.   Strarchaser
 リフレインのフレーズ、「僕はまた星追う者のひとり」が、かっこいいです! ポジティブで、自分を激励しているように思えました。
 3.   Stray Hearts
 リズムは軽快なのに、歌詞はシビア。切ないです。そのアンバランスさが、魅力ともいえるでしょう。原作漫画を、少し試し読みしたことがあります。合っていると、思います。
 4.   我が魂の羅針
 失恋なのか、得恋なのか、謎めいた内容です。でも、恋の喜びや痛みを超えた聖なる存在=彼女と、その思い出をたたえているように、私は感じられました。恐れ多くてすみませんが、この歌をテーマに何かを書いてみたくなりました。そのように思わせるほど、切々として、いい歌です。


 

» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年6月29日 (土)

『桑田次郎 アダルト短編集 サングラスをはずさないで』(マンガショップ)の感想

『桑田次郎 アダルト短編集 サングラスをはずさないで』(マンガショップ)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 内容=タイトルの、漫画短編集です。掲載誌が、「プレイコミック」「ヤングコミック」といった、大人向け漫画雑誌であったために、女性のヌード率は高めですが、成人指定というほどではありませぬ。
 掲載された作品は、1968年から1978年間に発表された、15作品で、次のとおりです。

 サングラスをはずさないで
 4⇔2
 吸血女
 夢の中の欲望
 わたしは殺さない
 殺しの部屋
 明日への悪夢
 最後の秘密兵器
 しみ
 運命は狂わなかった
 正夢
 焼死体
 死刑執行期間一年
 ミス・アイデアル
 自殺のしかた教えます

» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年6月28日 (金)

『世界悪女物語』(澁澤龍彦・河出文庫)の感想

『世界悪女物語』(澁澤龍彦・河出文庫)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 発行年月日が昭和57年12月4日(私の購入した本は昭和60年5月28日 十三刷)と、かなり以前の内容なのですが、世界の十二人の悪女のエピソードは、どちらから先に読んでも、おもしろく、なおかつ読みやすい内容でした。

 収録されているのは、次の女性達です。年代は省略しますね。

  ルクレチア・ボルジア イタリア
  エルゼベエト・バートリ ハンガリア
  ブランヴィリエ侯爵夫人 フランス
  エリザベス女王 イングランド
  メアリ・スチュワート スコットランド
  カトリーヌ・ド・メディチ フランス
  マリー・アントワネット
  アグリッピナ ローマ
  クレオパトラ エジプト
  フレデゴンドとブリュヌオー フランク
  則天武后
  マグダ・ゲッベルス ドイツ
 
 悪女ブームとまではいきませんが、世界史上の残酷な事件や顛末などで、彼女達はもう、すっかり有名になってしまったと思います。
 フレデゴンドとブリュヌオーの、フランク人王妃同士の凄惨な戦いは、割と知られていないかもしれませんが。
 簡単に説明いたしますと、権勢欲と復讐に取り憑かれたフレデゴンドとブリュヌオーは、目の覚めるような美女から50代の姥桜になっても、互いを攻撃することをやめず、やがて、フレドゴンドは病で倒れ、ブリュヌオーは馬に引きずられ、80歳で死亡。こんな人生は、絶対にいやですよね。



 

» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年6月22日 (土)

『ポムレー路地』(マンディアルグ 生田耕作/訳 奢灞都館)の感想

 書籍『ポムレー路地』(マンディアルグ 生田耕作/訳 奢灞都館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 作者様、翻訳者様(さらに出版社様も)が同じでありながらも、前回の『1914年の夜』とは、作風がガラリと異なります。いやぁ、本当に、いい意味でやられてしまいました。私、心から精神的土下座をいたします。

 簡単にあらすじを申しますと、ナント市を訪れた「私」は、好奇心のおもむくままに、ポムレー路地に足を踏み入れます。古式ゆかしい? 謎めいた廻廊、奇怪な彫刻群、さらには有用か無用か、判断のつきかねる陳列窓(ショーウィンドー)の多くの品々に目を奪われますが、いつの間にか、一人の美女が近づいき、見つめられていることに気づきます。彼女は、「エシイドナ」と叫んで、歩み去るのを、私は追っていきます。袋小路の奥にある一軒の家の最上階で、彼女に追いついたものの、そこには、見たことのない奇妙な生き物がいました。「自分の番が来たのだ」と、私はつぶやき、手術台に歩んでいきました。
……という手稿が、ナント市の淫蕩な地区で発見され、その書き手なる者は……。

 作中に、何枚も差しはさまれた、19世紀末か20世紀初頭頃の、古めかしい白黒写真が、よい効果をかもし出しています。
 不気味で、先が見通せず、運命に任せるしかない、おどろおどろしい雰囲気たっぷりです。



» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年6月19日 (水)

『1914年の夜 アール・ヌーボー調』(A・P・マンディアルグ 生田耕作/訳 奢灞都館)の感想

 書籍『1914年の夜 アール・ヌーボー調』(A・P・マンディアルグ 生田耕作/訳 奢灞都館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 こちらは、ある講演会の後、購入させていただいた奢灞都館の本です。しかも、エロくて幻想的な作風のマンディアルグの作品で、生田耕作の翻訳でしたので、小躍りしてしまいましたよ。
 奥付によれば、1979年4月初版で、装幀はアルフォンス・イノウエ。30ページほどの短編ながらも、化粧箱入り。その箱こそ、元々アイボリーだったのが日焼けして薄茶色に変色していますが、中の本にダメージは、ほぼゼロ。奇跡のような本を入手したなあと、思わず、抱きしめました。
「お願い、おもしろい内容でいてね」と、念じながら、読み始めたわけです。

 少しだけ、あらすじを申しましょう。
 語り手の「私」は、イギリス女性のレリアと恋をし、ホテルのテラスで陶然と、ワルツを踊ります。夢のように美しい夜。イタリア、レマン湖、ホタルと、様々な美しさと、繊細なイメージが交差していきます。醜い情欲的なものも。私はあえて、昼間に見た、ジュネーヴ新聞の見出しを忘れようとし、ただひたすら、夢幻の中へ……。


» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年6月16日 (日)

『オール・アバウト・セックス』(鹿島茂・文春文庫)の感想

『オール・アバウト・セックス』(鹿島茂・文春文庫)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 こちらは、エロ本? エロス本? それとも、エッチ本? という感じの、エロチックな内容の本を紹介した、ブックガイドです。週刊誌に四年近く連載されていた書評をまとめ、巻末に官能小説ガイドを付記し、久世光彦、福田和也、作者様の三人の対談、あとがきで締めくくった、結構充実した内容です。
 取り上げられている内容は、百年以上昔のものから、最近のベストセラー、海外の翻訳作品もあれば、官能小説、ノンフィクション、コミック、官能劇画と、これまた至れり尽くせり、「エッチのことなら、私に任せろ!」と、胸を張って宣言しておられるような感じですね。巻末には、書名と著者名、両方の索引が載せられていて、ブックガイドとしては、超絶親切仕様です。
 ただ、申し訳ないのですけれども、いただけない点を挙げますと。
 タイトル……ですかねえ。私は思わず、「わーい、セックスガイドブックだぁ!」と、即座に購入してしまいましたから。裏表紙の説明を読まなかった私が悪いのですが、もう一工夫、欲しかったです。
 各回のテーマについて、実は、ニッチ? グロ? というか、そういうものの扱いがなかったか、軽かったように思います。屍姦、獣姦、四肢切断もしくは欠損、異性装といったマイナー系を好まれる方は、拍子抜けされるかもしれませぬ。
 あと、超個人的に、早見純、山本夜羽音、宮西計三も、紹介していただきたかったです。榊まさる、笠間しろう、前田寿安は挙がっているのに。
 もう一つ残念ながら、ボーイズラブ作品は、皆無でしたねえ。

» 続きを読む

| | | コメント (0)

2024年6月15日 (土)

『ドグラ・マグラ』上・下(夢野久作・角川文庫)の感想

『ドグラ・マグラ』上・下(夢野久作・角川文庫)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 実は、感想をアップする予定だった本を読了できなかったため、急遽、大昔に読んだこれらの本についてご紹介いたします。
 読むのが遅くて、すみませぬ!

 あらすじとしては、ある青年が、真夜中に、ボンボン時計の物音で目を覚まします。が、彼には記憶が、一切ありません。彼の叫び声に応じて、一途で清純そうな少女が呼びかけるのですけれども、彼女が誰なのかもわからないのです。ショックを受けたまま、青年は朝を迎えます。食事と衣服を与えられて落ち着いた頃、九州帝国大学法医学の若林教授という奇怪な紳士が面会にやって来ます。そこで、若林教授は、青年が、正木敬之教授の精神科の治療を受けており、記憶を取り戻すことが何よりも大事であると、話して、様々な恐ろしげな研究成果を見せるのでした。
 その中には、「ドグラ・マグラ」という小説も入っていました。青年は、正木博士の膨大な論文を読み始めます。
 ようやく読み終えた時、目の前には、正木博士がいるではありませんか。
 それは、はるか昔の中国にいた頃のある絵師から受け継がれた、殺人と死体翻弄の、恐るべき「胎児の夢」のなせる技だったのです。

 うぅ、もっと書きたくとも、推理小説ですので、ネタバレ防止のため、ここまでで精一杯です。
 すでに、主人公の青年が、記憶と幻想の中で、必死に真相を突き止めようとしているのですが、堂々巡りの迷路に入りこんでいるわけで、下巻で明らかになる凄惨な殺人事件を理解するのは困難です。

» 続きを読む

| | | コメント (0)

«『マップス』6巻(長谷川裕一・メディアファクトリー)の感想