2022年10月 1日 (土)

『現代漫画7 小島功集』(筑摩書房)の感想

 漫画書籍『現代漫画7 小島功集』(筑摩書房)の感想を申します。些細ながらネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 奥付の発行年月日が、1969年8月20日第一刷だそうで、かなり古い本です。そのせいか、作者様の現住所まで載っていますが、今ではこれ、アウトでしょうに、昭和は大雑把だったのですね。
 小島功とは、週刊誌に連載されていた『仙人部落』が有名ですが、要するに、以前に、黄桜の河童イラストと言えば、大半の方は思い出されるのではないでしょうか。
 掲載されている作品は、次のとおり。

 仙人部落
 俺たちゃライバルだ!
 あひるヶ丘77
 2コマテレビ
 日本のかあちゃん
 うちのヨメはん
 MY NAME ナツ子
 手品師のハンカチ
 7-8=1
 赤ずきん
 黒ねこどん

 他に、カラー絵、一枚絵漫画など。

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2022年9月24日 (土)

『新九郎、奔る!』6,7巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想

 コミック『新九郎、奔る!』6,7巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 6巻では、荏原における、境目争いと、それと連動するかのような、あの男装の姫、つると新九郎の恋の顛末が語られます。
 7巻は、現在の新型コロナウイルス肺炎の感染拡大とオーバーラップするかのような、京での疱瘡、麻疹、赤痢の流行と、それらによって命を落とし、運命を変える人々の経緯が語られます。
 それでは、6巻のあらすじですが、西荏原の伊勢盛頼と那須家との間に起こったものでした。戻って来た新九郎は、格上の、庄元資の力を借りて、双方を和解させます。
 ところが、偶然にも、つるの水浴姿を見てしまい、大いに動揺(ときめき?)。
 さらに、新九郎の紹介と、皆の親睦を深めるため、宴会を企画するのですが、父の盛定が贈答などで浪費してしまい、すっからかんであることが判明。これも、義母の須磨の、タイムリーな差し入れのおかげで、何とかなりました。
 しかし、宴会の際、つるが見違えるような美女になって、やって来ます。それに触発されたか、盛頼が意味深な一言を。新九郎は動転し、馬屋で彼女と二人きりの時、率直に思いを伝えます。つるも新九郎に好意を寄せて、情熱的な秘密の時を過ごしたのでした。
 翌朝、陶然としていた新九郎に、盛頼は、那須家の人質として、つるが嫁いでくることになったと伝え、新九郎の恋は爆散。
 7巻は、家臣や家来達の思惑をよそに、新九郎は失恋の痛手を埋めるかのように、領地経営や文字を教えることに熱中します。
 一方、京では疱瘡がはやり始めて、大勢の犠牲者が出ます。伊勢家でも、弥次郎が発熱して疑われますが、こちらは麻疹の方でした。看病していた須磨は感染して、落命します。
  父からの知らせを受けて、京へ向かった新九郎でしたが、街中のむごい状況に驚きます。さらに、帝、伊勢家で養育している春王丸、その父、将軍義政、母の日野富子と、次々に病に倒れてしまいます。新九郎は、父に代わって仕事をこなしていましたが、春王に気に入られてしまい、荏原に帰れないことに。その間、実母の浅茅に会いに行った時、応仁の乱の西軍総大将、山名宗全が衰弱していること、東軍の細川勝元もまた、乱の終結に苦労していることを思い知るのでした。
 やっと、荏原に戻ってみれば、大雨で水浸しのため、米の収穫は望めそうになく、また借銭の上乗せに。細川勝元は隠居し、その上、伯父の伊勢貞親が……。



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2022年9月18日 (日)

『シェイプアップ乱』全8巻(徳弘正也・集英社文庫)の感想

 コミックス『シェイプアップ乱』全8巻(徳弘正也・集英社文庫)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 この漫画は、大昔にどなたかから単行本を途中まで読んだきり、どのような終わり方をしたのか、わからないままだったので、気になっていたのと、ヒロインの乱ちゃんこと、寿乱子がボディービル愛好者なのが、筋トレにはまっている私は親近感を持っていて、運よく入手できました。
 いくつかの例外はありますが、ほぼ一話完結スタイルで、どこから読んでも楽しめるギャグ漫画です。
 あらすじというか、設定としては、パワフルで正義漢でもありますが、成績は壊滅的な乱子に、東大志望でドスケベな原宗一郎、乱子の親友で億万長者の令嬢、真行寺ひろみ、乱子が思いを寄せる、拳法部の樋口左京とその妹のさやかといった個性的な面々を中心に、いろいろ起こるといったもの。
 最初に、いただけないというか、人を選ぶポイント(個性でもあるのですが)を挙げますと。
 1.下ネタが多い。下品っぽいギャグも。
 笑点系の上品なお笑いがお好みの方は、避けた方がいいかも。

 2.伏線が回収しきれていない。
 いや、一話完結ギャグだから、別に気にしなくてもいいのかもしれません。が、5巻の「ひろみのラブゲーム」で、真行寺ひろみが、片思いをしている(!)原宗一郎に、大胆なことをしてしまいます。これから、どうなるのでしょうか。宗一郎自身は、乱子に気があるっぽいけれども、彼女は樋口左京しか眼中になし。宗一郎、乱子、ひろみの三角関係発生かと、私は大いに期待したのですが……。ちと、残念。それにしても、ひろみが、スケベで下品な宗一郎に、それほど強く思い焦がれる理由は、何だったのでしょうね。

 3.前半と後半で、絵柄が異なる。キャラクターの顔の描き方は、好みが分かれるかも。
 これもまた、私の好みの問題ですけれども。作画崩壊まではしていませんが、後半は、スタイル抜群だった乱子が、三等身くらいになって、さらに線描が細くなってしまい、文庫本では少々見えにくいです。
 加えて、メインキャラクター達のシリアス顔は、額が狭くて、口からあごまでの間が長いという、独特なスタイルです。
 

 それでは、長所について述べましょう。

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2022年9月17日 (土)

『筋肉ゼロでもできる ズボラゆるトレ』(いしかわひろこ・KADOKAWA)の感想

 形式はコミックですが、中味は実用書的という、『筋肉ゼロでもできる ズボラゆるトレ』(いしかわひろこ・KADOKAWA)の感想を申します。ネタバレが含まれていますが、実際にトレーニングするには、購入しなけば困難でしょう。
 そういうわけで、ヨガがライフワークになりそうな私ですが、非常に興味深い内容の漫画でした。
 それというのも、整形外科的、結構深刻な症状を持っておりまして、先生から、「あなたが首や肩こりを改善するのは、一般の人よりも難しい」と、ダメ出しをされたことがあるからです。←思い出してみると、ひどいな……。
 だから? しかし? 24時間年中無休で不調なのも困りますし、マッサージやエステ、あまりに耐えきれない時は、接骨院の世話になっていたのですが、ある時、ふと気づきました。
「まめに来てくれって、マッサージ師さん達は言うけど、つまり、いつまでたっても治る見込みはないということか?」
 ここで、私はマッサージに通うのをやめて、ヨガにはまるわけです。
 今までにない、長い前フリで、すみませぬ。
 ヨガによって、ずいぶん不調を軽減し、人生観まで変えそうな勢いなのですが、それでもカバーしきれない部分があって、体力は(恐らく)ある方だけれども、運動神経ゼロの私でできる、シンプルで続けられやすいトレーニングはないものかと、探し当てたのがこの本です。

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2022年8月27日 (土)

『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想・追記

 四コマ漫画『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想です。
 すみませぬ。前回の感想が、あまりにもシンプルでしたので。

 食べ物や食事シーン以外で、私的に一番インパクトがあったのは、馬場信春に射かけられて、豆助が負傷し、悲鳴をあげる場面です。

 豆助:「(自主規制)時より いてえっスー‼」
 作兵衛:「もっといいたとえ無えのか‼」
 

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2022年8月22日 (月)

『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想

 四コマ漫画『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 私は大昔の衣食住、取り分け、食について、くわしく説明された資料や漫画は、大好きです! 食い意地が張っておりますから。
 なので、戦国時代の雑兵の、食事情を中心に、おもしろおかしく描かれたこの漫画は、まさに、打ってつけでした。
 あらすじとしては、信濃の国で武田軍(メインは馬場信春)と対決する、小笠原軍と雑兵達。懸命に食料を調達しようとする、料理好きの主人公、作兵衛は、弟分の豆助と行動を共にするうちに、元武家の落ちぶれ姫、つると出会います。食い意地が張っていてドジなつるを、作兵衛は放っておけず、村の少女、小菊の力も借りて、一緒に住むことに。そうこうするうちにも、武田軍の侵攻は続き、豆助は負傷します。ところが、作兵衛は、回復した豆助とともに、武田の築城の手伝いをするなど、つるにとっては、理解できない行動をするのでした。
 作兵衛は、つると同居していますが、色っぽい展開はゼロです。豆助と小菊も、意識はし合っているようですが、こちらも進展なし。なので、純粋に、戦国時代の雑兵の、食をメインにした、暮らしぶりを描いた漫画といえるでしょう。
 ゆえに、いただけない点を先に申し上げますと、意外性はあまりなく、ストーリー展開も、この作者様には珍しく、平坦な方です。今までの戦国四コマのノリを期待していると、大いに肩透かしにあうでしょう。
 それから、私的に不満だったのが、本文の用紙に、ハイバルキーを使っているのではないかと、いうことです。
 ハイバルキーは、同人誌発行の際、一度使ってみて、大いに後悔した、安っぽい質感の紙です。
 作者様や出版社のせいではないのですが、いやな思い出がよみがえってしまいましたよ。

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2022年8月14日 (日)

『愛と死の詩』(永島慎二・朝日ソノラマ)の感想

 コミック『愛と死の詩』(永島慎二・朝日ソノラマ)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 こちらは、短編漫画集です。作者様は、タイトル付けが上手ですから(例えば、『心の森に花の咲く』など)、心惹かれたのですけれども、今回は今一歩でした。ネタや結末が読める作品が、あったからでしょうかね。
 では、掲載順に、簡単に内容と感想を挙げていきます。

「マルマル食堂の午後」、ある日、実直なオヤジのいる食堂を、二人の謎めいた男が占拠します。彼らの目的は? 緊迫感は存分にありますが、救いのない、悲しいお話です。
「死神」、やくざの青年、五郎が、盗みを働いた少女と知り合います。少女の境遇に同情した五郎でしたが、街角で出会った死神から、彼女と口をきかないよう、助言されますが……。これまた、救いのない話その2。死神はストーリー上、必要なのでしょうか。何よりも、作者様好みらしい、メンヘラ気味(純情可憐と言うべきでしょうが、私は、ひね紅林ですので)美少女の悲劇には、私的にうっとうしいです。
「友情」、絵描きの青年大助と、サンドイッチマンをしながら絵を描いている中年男、源太郎。二人はアパートの隣同士でしたが、思いがけず、大助が体調を崩してしまい……。お話の流れは、О・ヘンリーの有名作品と同じですが、なかなか絵描きとしての芽が出ない、五郎の鬱屈した気持ち、新宿の風俗や人々が描かれていて、なかなか味わい深いです。

 

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2022年7月18日 (月)

『新九郎、奔る!』4,5巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想

 コミック『新九郎、奔る!』4,5巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 まず、4巻のあらすじとしては、新九郎が、父の名代として、家臣を引き連れ、領地である荏原に赴任します。そして、台帳を調べたり、領内を回ったりしますが、父方の伯父、珠厳と、従兄弟にあたる盛頼に目をつけられてしまいます。そうこうするうちに、新九郎は、那須家の麗人としりあうのでした。
 5巻は、表紙の絵のとおり、「人生の落馬編」。ついに、新九郎暗殺を実行せんとする、珠厳。この窮地を救ったのは、意外な人物で、逆に珠厳が政所から追い落とされてしまいます。安堵する間もなく、今度は、京から将軍、義政追い落としの陰謀に失敗した、伯父の貞親と父の盛定は出家して無官に。上京してきた新九郎に家督は相続されましたが、こちらも無官のまま。一応の決着がついて、領主となって荏原に戻って来た新九郎ですが、今度は伊勢掃部助家と那須家が、境界争いを始めた?
 と、一難去ってまた一難というところで、終わりました。うーむ(ジタバタと、足踏み)。






 

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2022年7月17日 (日)

『フーテン』(永島慎二・ちくま文庫)の感想

 コミック『フーテン』(永島慎二・ちくま文庫)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 電子辞書で調べたところ、タイトルのフーテンとは、本来の意味ではなく、1960年代後半に、新宿方面でたむろしていた若い人々のことだそうです。
 主人公というか、狂言回し的立場の人物は、児童漫画家の長暇貧治、通称ダンさん。要するに、作者様本人ですね。
 その長暇氏は、漫画のネタに詰まったり、あるいは、単にムシャクシャしていたりと、何かと口実をつけては、新宿へ行き、集まっている、顔見知り、または初対面の若い人々と交流し、彼ら彼女らの生き方や悩みに触れ、という物語です。
「第一部 春の章」「第二部 夏の章」「第三部 秋の章」と、分かれていますが、どの短編から読んでも、混乱することはないでしょう。
 描かれているのは、世間や自分に絶望していないし、無気力でもない。何かの情熱と、幸せになりたい、恋がしたいといった熱望を持ちながらも、どのようにしてよいか、何を始めればよいか、自分自身を持て余したまま、酒や薬を飲んで、仲間と話したり、あるいは、ただ肩を寄せ合っていたり……といった流れが大半であるように思われます。
 成功体験は、ほぼありません。かといって、身も心もボロボロになって、一人、去っていくというような、救いのない筋でもなく、挫折、焦り、情熱が空回りしている結果ゆえの徒労感といった、当時の若者達の気持ち、雰囲気がよく描かれていると、私は思います。
 恐らく、若者の内面をここまでリアルに表現している作品は、この作者様にしか描かれていないのではないでしょうか。

 

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2022年7月10日 (日)

『B’z LIVE-GYM2022 ーHighway X』(大阪城ホール)一日目の感想

『B’z LIVE-GYM2022 ーHighway X』(大阪城ホール)一日目の感想を申します。セットリスト他、演出等のネタバレが含まれていることに加え、私は末席のB’zファンで、CDや配信も全部カバーしていない不勉強なものなので、間違いもあるかもしれません。
 松本さんに敬意を払っておりますが、稲葉さん寄りのファンです。
 ごめんなさい。
 その場合は訂正いたしますので、コメントにてお知らせください。
 しかしながら、悪意ある批判には、ブロックと削除いたします。

 最後のLIVE-GYMを見に行ったのは、いつだった? というくらい、間が開いてしまいました。もちろん、コロナのせいですが、「毎年、行って当たり前」だったのが、「行けないのが当たり前」に変わったという、恐ろしい現状でしたね。
 だから、私はこのLIVE-GYMが、とても楽しみな反面、以前のような気分になれるか、満喫できるかと、不安もありました。
 加えて、稲葉さんのルックスの変化を間近で見て、戸惑うことはないだろうか、とも考えていました。
 とんでもない猛暑や熱中症もそうですが、コロナも終わっていませんし。
 また、私自身、仕事、ライフスタイルの変化があり、体力がアップしているから、これはプラスになるのだろうか? と、様々に考えながらの参加でした。
 私が到着したのは、15時40分。
 開演は、恐らく、17時5~10分頃で、終わったのは、およそ2時間後。
 規制退場で、ホールから出るのは遅くなりましたが、結果は。


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«『図説 世界未確認生物事典』(笹間良彦・柏書房)の感想