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2007年11月25日 (日)

「運命におまかせ」感想

 昨日、亀岡市にて、運命におまかせ 森田健 講談社 を読了しました。
 もりけんさんの主張は、ほぼ納得がいきましたね。あきらめることによって、窮地から這い上がれたり、失くした物が見つかったり、願望がかなったりするのは、私でなくとも多くの人が体験しています。だから、自分自身からも自由になるため、強固な意志を持つのでなく、一切合財あきらめるべきだという主張は、まあ合っているでしょう。人は意志でなく、衣服、持ち物、環境によって変わっていくというのも、正しいかと思います。
 ただ、いじめなど深刻な問題は、あきらめることだけで解決できるのでしょうか。フィギュアスケートのフランス大会ではキム・ヨナが一位になりましたが、自分の能力を高めるのは、やはり地道な努力の積み重ねの部分が大きいのだと思います。さらに、エッセイにありがちな、「自分は昔、こんなふうに苦労してたけれども、今はこんなに成功して幸せです」みたいな、自己肯定、悪く申せば自己陶酔っぽい表現は、やや鼻につきましたね。
 でも、私は、好奇心旺盛なもりけんさんがかなり好きです。この本は、初めて読む方々には誤解を生むかもと、危惧しております。

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