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2008年10月12日 (日)

『鉄のラインバレル』第一回の感想

 アニメーション『鉄腕バーディーDECODE』の後番組、『鉄のラインバレル』第一回の感想について申します。いつものようにネタバレですから、ご注意下さい。
 実は、『鉄のラインバレル』が放送されることは知っていたのですが、原作至上主義っぽい私は、面倒臭いと思って、見るつもりは全然なかったのです。ところが、10日のブログに投稿したとおり、ゲド戦記を読んで寝るつもりが、なぜか寝つけませんでした(低血圧ゆえ、寝つきや寝起きが悪くなることがあるのです)。布団の中で鬱々しているのもいやだし、ラインバレルとやらを見てやろうかと、気まぐれを起こして、のそのそ起きだしたわけなのです。
 私は原作の方は、凍牌やシグルイの単行本を購入しているため、はさみこまれているペーパーによって、タイトルと超メインキャラクターの名前を知らされている程度。「ロボットバトル? ガンダムみたいなものかな。虫が好かんわ」と、まったく興味が湧かなかった、はずなのですが。

 視聴後・・・・これは、結構おもしろいですよ。勧められますよ。楽しみですよ、奥さん(意味不明)! 原作を知らなかったのが、幸いしたのでしょうかね。
 前置きが長くて、すみません。あらすじといいますと、早瀬浩一とい平凡っぽい少年(中学生くらいか?)がおりまして、パシリのようないじめを受けております。幼なじみのりさ子(どんな漢字を書くのだろう?)、矢島がかばってくれるのですが、浩一は、「俺は正義だからな。本当は大きな力があるんだ」と、りさ子に告げる一方、矢島に反発しつつも、やっぱりいじめ連中の言いなりになって、遠方へパンを買いに自転車で走らせられるのでした。
 そんな折りしも、彼らのあずかり知らないところで、二つの巨大勢力がぶつかり合っております。ラインバレルなるもののコントロールに失敗し(正確には妨害を受け)、それはよりによって、浩一の頭上に落下するのです。死を覚悟する浩一ですが、爆発めいた一瞬の後に気がつけば、制服はズタボロに汚れながらも、奇跡的に無傷。カレーパンが台なしになったと、的外れにがっかりしている浩一が次に触れたものは、倒れて気絶している全裸の長い黒髪の美少女(精神的鼻血!)。浩一は彼女を自転車の荷台に乗せて、その場を逃れます。
 自宅に美少女(あからさまに、りさ子よりきれい)を運び、服を着せます。性格に難がない(珍しいな)彼女は、しかし、記憶が失われております。一方、謎の二大勢力は、ついに浩一達の街へ巨大ロボットを出現させて闘います。ラインバレルを攻撃した側は、加藤総司令(敵か?)。彼らの優位のうちに、街の破壊が進みます。
 突然、美少女は、加藤側を「私の敵」と言って、浩一に近くまでつれて行かせ、自らを城崎絵美であると思い出します。そこで、浩一は、心配してきた矢島と出会い、彼に崩れかけた壁から体を張って守られるのですが、刹那、浩一の中で押さえつけていた何かがはじけます。「俺は一人でもやれる!」と叫んで、矢島の負っていた壁を、拳一つで打ち砕くのでした。そして、絵美は、「あなたならできる」と、自らの左胸に触れさせます(あれ? 浩一が触れたんだっけ? とにかく、絵美がかすかに眉をひそめたりしたのが、エロくてよろしい)。途端に、浩一と何かが連動。地面に埋もれていた巨大ロボットが、跳躍、出現。絵美を両腕に抱いたまま、浩一はロボット内部に合体するように収容されるや、その操作方法を瞬時に会得してしまうのです。強かったはずの相手ロボットは、たちまち、二体が倒され、残る一体は慌てて逃走。「やっぱり、俺は正義だったんだ。今日から俺は、正義の味方だ!」と、有頂天になって叫ぶ浩一に、絵美はすまなさそうに言うのでした。「ごめんなさい、これから先は存在しないの。あなたはすでに、死んでいるんです」
 第一回目とあって、サービス精神てんこ盛りですな。私としては、謎の美少女という位置づけの城崎絵美が、ありがちな、わざとらしいほどの思わせぶりな言動をしないことに好感を持ち、新鮮に思えました。さらに、ラインバレルというロボット名を除いて、登場人物がことごとく日本人で、日本を舞台にしていることにも(私が無知なだけで、他の作品にぞろぞろあるのかもしれませんが)。テーマはロボットバトルと、定番の少年成長ストーリーでしょうが、浩一の性格の屈折ぶりはお見事ですなあ。仲がよいはずの矢島に対する反発は、何ゆえ? りさ子を取り合っているわけでもなさそうだし? こういうタイプが絶大な力を持ったら、暴君になってしまうのですが、どうなるのでしょう? 二大勢力がどういうものなのかも、気になります。定石を踏みながらも、不可解なパワーを秘めていそうで、楽しみな作品になりそうです。

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