『鉄のラインバレル』第5話の感想
『鉄のラインバレル』第5話の感想を申し上げます。ネタバレですから、ご注意下さい。
今回は、謎めいていたJUDAや加藤機関について、いろいろ説明がありました。残念ながら、矢島は死亡していましたね。もうそろそろ、浩一の屈折やわがまま放題の暴走も治まって、新たな成長を見せてほしいのですが、前途多難のようです。
矢島と握手しかける夢から覚めた浩一は、すでにJUDA内部にいることを知ります。立ち会った小川(女性。フルネームは何というのでしょう?)は、起き上がった瞬間に全裸だった浩一の姿を思い出して、「でも、あれはかわいかったわよ」と、からかいます。赤面する浩一。私が前回、リーダー格のおっさんと申していた人物は、世界有数の医療機器メーカー、JUDAの石神社長でした。石神は、お手製のちらしずしでもてなし、浩一が仲間に加わってくれることを望んでいる、と言います。実はJUDAの裏の顔は、国連その他から依頼を受け、1999年頃からアルマにてテロや侵略行為を行なっている加藤機関(リーダーは加藤ひさたか。どんな字を書くのでしょう? 不勉強ですみません)と闘っているのでした。アルマの強化型たるマキナは、この世界の外からもたらされたのであり、加藤と対抗するためには同じくマキナで闘うしかない、そうです。それでも、石神が勝手に契約書を作っていたので、浩一は承諾せず、怒りだします。荒れる浩一に、背後から強烈な股間蹴り、息をつく間もなく、仰向けの彼の両足をつかんで開かせ、男の弱点踏み締め攻撃(電気アンマと言うのでしたっけ? 察して下さい)。
初対面で手荒く攻め立てたのは、シズナでした。双子の弟イズナは、よく似た外見ながらも、いさめ役。シズナは浩一の暴走を責めた後、「あんたはウチらの美しくスマートな闘いっぷりを、指くわえて見てたらええね」と、捨て台詞を吐いて出撃します。
小川の運転する車に乗って、矢島の告別式に向かう浩一は、車内で思いがけず、絵美に再会します。浩一は親しく話しかけますが、絵美は、「あなたは何をしてきたのですか。お友達が亡くなったのは、あなたのせいです」と、冷ややかに責めます。打ちひしがれて、浩一が去ると、絵美は小川に、「私は憎まれて当然なんです」。そして、浩一は告別式会場を出、あのラインバレルと出会った場所に建てた、自らの墓を力任せに破壊します。
シズナとイズナ姉弟のマキナは、敵に幻覚を見せて混乱させるという、精神攻撃型で無数の触手を自在にあやつる変わったタイプです。かなり多くの敵方マキナを倒すものの、一瞬の隙を突かれて大ピンチ。援護したくとも、JUDAのマキナはすべて修理中。石神は、「もしもし、正義の味方さんですか?」と、携帯で浩一を呼び出し、絵美も現れます。浩一は、「わかってる。こんなのは安っぽい正義感だ。俺はラインバレルに乗る資格はない」と、自嘲するものの、絵美は、「本当の正義の味方になって下さい」と励まします。しかしながら、彼女は今回、初めて胸タッチを拒否。赤面しながら、「あなたは本当のファクターになったのですもの」。がっかりした浩一が見ものでした。
シズナイズナ姉弟、やむなくプライドを捨てて、「助けて下さい」と、ラインバレルに頼みます。その戦闘力の高さは、説明するまでもなし。ただ、敵がまた卑劣なやり方をしかけたので、シズナとイズナは触手を用いて、ラインバレルを鬼の姿に見せて戸惑わせた上で、やっつけたのでした。浩一とJUDAメンバーとの初めてのタッグが、見事に成功したのです。ただし、山下達とモニターを見つめていた森次は、ラインバレルの闘い方について一言、「機能性に依存しすぎだ」と、冷たく言い切るのでした。
何だか、とてもおもしろくなってきたではありませんか。矢島の死という重い事実を引きずりながらも、下ネタのオンパレードで、私はそういうのは三時のおやつみたいに大好きなのですが、本当にいいのかな? と、少し心配になりました。シリアスとギャグの融合は難しいからです。小川、石神、シズナイズナも、期待した以上のくせ者ぶりで、浩一もやはり俺が王様体質は変わっていませんでしたし(人数が増えた分、絵美の印象が薄れるかと思いきや、そうでもありませんでした。この声優さんの声は、相当色っぽいのでは?)、ラストの森次のクールさには、もう精神的に悶絶しそうでしたよ。ああ、次回が待ち遠しいです。
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