『鉄のラインバレル』第14話の感想
ふぅ、やっと追いついた、という感じで、『鉄のラインバレル』第14話の感想です。例によってネタバレですから、ご注意下さい。
桐山重工代表の桐山が、加藤機関と組んでクーデターを起こします。迅雷部隊は掌握され、五十嵐は脱走。道明寺は自ら桐山の元へおもむいて、傘下に入ります。桐山からの最初の命令は、「JUDA特務室の後片付け、よろしく頼んだよ」
石上社長が森次に撃たれて死亡し、JUDAメンバーは皆、がっくりきています。そんな折、加藤が特別放送にて、日本中に通告。「世界に一本の線を引く。わかりやすく言えば、世界征服だ。日本を加藤機関の不沈空母とさせていただく」。怒り狂って、浩一はテレビの画面をたたきつぶしますが、空しい。そんな折りしも、青沼から特自が攻めてきたと、よくない知らせ。何と道明寺が特自代表として、JUDA特務室に投降及びマキナ接収をを要求してきます。激怒した浩一は、「俺はみんなを守る。それが俺の正義だ」と言って、一体だけ起動できるラインバレル(他のマキナはまだ動かせない)に搭乗します。いよいよ、ラインバレルVS迅雷、浩一VS道明寺のバトル開始と思われた瞬間、道明寺が何やらアドバイスするものの(どうやら、道明寺は浩一達を助けるつもりだったらしい)、上空からの爆撃で迅雷が破壊されます。ステルスのような黒い爆撃機から、たちまち、ロボットに変身したのは、自称「神聖日本帝国代表」桐山英次と、彼のマキナ、プリテンダー。プリテンダーはディスィーヴのような幻覚痛を浩一に起こさせ、苦しめます。その時、ずっと消耗しきって入院していた絵美が、突然、起き上がって走り出、ラインバレルに触れます。すると、すさまじい閃光が。とどめを差そうとしていたプリテンダーは、空しく宙を切りますが、絵美と浩一、ラインバレルは忽然と消え失せてしまったのでした。ところで、最後のシーンで、水槽から目覚めたのは、死んだはずの道明寺なのでしょうか?
インパクトは前回ほどでなかったのですが、しかし、謎が謎を呼ぶ展開でした。あらすじではカットしましたが、森次は桐山の同志であるとともに、ユリアンヌは顔見知りのようでしたし、加藤のことを「久嵩」と呼んでいたような? それに、彼は堂々とJUDA攻撃の先鋒に立ったのです。道明寺が名乗り出たから引いたのですが、彼の言動を見る限り、洗脳されているとは思えませんね。どうなるのでしょう?
ラインバレルが、最強にして特別なマキナであることはわかりますが、どこへ消えたのでしょう? ずっと、存在感が薄れてきた絵美ですが、彼女もまだ謎が秘められているようです。
何と言っても、今回はチョイ役だった桐山英次が、お見事でした。自分のことを閣下と呼べと言ったり、「最高のステージだ」と言って、誰も頼まないのに自分とプリテンダーを紹介したり、それでいて加藤には腰が低い、小心者の小悪党の典型です。こういうタイプって、意外と悪の首領より強いから、始末が悪いのです。演じている声優の速水奨さんが、期待を裏切らず、すばらしいです。この方は、私の知る限り、『南国少年パプワくん』で24歳の息子を溺愛する悪の総帥(ギャグだけど)、『PAPUWA』は、ギャンブルかぶれの四十代後半特戦部隊隊長(ギャグですが)、そして両作品の変な生き物の声を演じておられますが、演技の幅が広いですね! また楽しみが増えそうです。それでは。
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