『ほんとにあった怖い話』3月号の感想
『ほんとにあった怖い話』(朝日新聞社)3月号の感想を申します。ネタバレまみれなので、ご注意下さい。
いつもこちらの雑誌は、不思議で怖い実体験を漫画化しているわけですが、今回は意外性のあって印象的なお話を二本、ご紹介します。
まず、私が大ファンになっている、伊藤三巳華さんの『佇む女たち』。細かい書き込みと、あまりデフォルメしないこと、そしてスクリーントーンに頼らず、白黒両方のインパクトを強く描くことが、ワタシ的に怖い要素を含む漫画の条件と思っていまして、伊藤さんの絵は見事にヒットしています。が、今回は怖くておどろおどろしくもありましたが、後味がよかったです。三人の昔の女中さん(?)は満足し、殺された上に汚れたなりをした少女の霊は、行きたいところへ去って、よかったということで。
逆に、『インナーメディスン』(原案:神楽ゆう 画:堆木庸)第23話、「孤島怪異譚」は、今までなら前世やハイヤーセルフなど、怖いというより、悲しくて辛いようなスピリチュアル系話が多いと思っていたのに(ま、共感できる、できないの差が大きいのがネックですね)、「山娘」という悪気はないが不可思議で、しかも強力な霊的存在によって、ある夫婦が怖い体験を繰り返す、というものでした。それにしても、山娘って何なのでしょうね。
最後に、これは私、アンケートに書いて投稿するつもりですけれども、『開縁! 東洋占星学』という特集で数名の芸能人について鑑定されています。が、初めてこちらを読む人は、何のことか、わからないでしょう。せめて、十大主星の計算方法や天中殺の出し方など、巻末に特集してほしいです。
全体的には、よくまとまっている感じです。次の号も楽しみですね。それでは。
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