『カノジョは官能小説家』1、2巻の感想
コミックス『カノジョは官能小説家』(後藤晶、スクウェア・エニックス)1、2巻の感想を申します。ネタバレですから、ご注意下さい。
主人公、椎名圭介は、雑誌「SM官能小説」新米編集者。念願かなって、以前からファンだった、美人官能小説家、黒鬼千尋(くろきちひろ)の担当になりましたが、彼女は恐るべき仕事の鬼。そんな彼女に椎名は気に入られるものの、ムチ打ちを体験させられたり、M男野外調教もののモデルにさせられたり、そのあおりで高熱を発したりと、もう大変。しかも、椎名自身、興奮すると、すぐに鼻血を噴く悪癖があるため、黒鬼本人はもちろんのこと、彼女のイメージモデルで女子大生のアユミに敬遠され、家事担当で和服美女の咲子に同情されと、毎回、黒鬼宅はお祭騒ぎ。それでも、椎名は懸命に黒鬼をサポートします。徐々に、黒鬼も彼を信頼するようになり、公園野外プレイの取材を手伝わせたり、寝こんだ椎名を介抱したり、今までにない分野を書いたりするのでした。
1巻は1話か数話で完結しながら、微妙に続いていくお話です。しかし、第8話めから2巻にかけて、黒鬼はついに、「私が一番苦手で嫌いなジャンル/ちからだけで相手を屈服させ女を人形みたいに扱う小説・・・・」、しかも長編シリーズを書くことを承諾し、さらに絵描きが複雑な性格の持ち主の上、謎めいた咲子が介入し・・・・という、ストーリーになっています。
エッチなラブコメディですね。私はこういうのは、大好きです。しかも、椎名がよく叫ぶ、「愛あるエロは最高にエロい!」というのが、私もとても同感していますから、今後、椎名と黒鬼が恋仲になるかどうか、どんな騒動が起きるかと、とても楽しみなのです。
1巻もおもしろかったですし、黒鬼にM側の気持ちを悟らせるため、椎名が調教する(?)という、生唾もののエピソードもありますけれど、2巻はさらに強烈でしたね。エキセントリックな絵描き、春澤彩(はるさわさい)は、ふだん気の弱そうな中年男なのに、実はフリルひらひらの女装習慣があるのです(その姿は、壮絶にブサイク)。元から、まっすぐな気性の椎名を気に入らなかった咲子は、彼に「よくお似合いです」などの見え透いたウソをつかせて、春澤との関係を決裂させようと、ねらっていたのでした! この時、「潰れてしまえ」と念じながら、天使の微笑を向ける咲子が、ものすごく怖い! が、椎名は正直に、「すげー楽しそおっす!!」と言って、自分も女装してみせ、春澤と打ち解けてしまい、咲子のたくらみは失敗します。それでも、咲子は椎名を恨んでおり、3巻以降は何やらわけありの美少女小説家が黒鬼のライバルになりそうな予感をはらんでいます。
どSな黒鬼も、現代風に明るいアユミもよろしいですが、何か恐ろしすぎますよ、咲子! なぜ、彼女が黒鬼宅にいて家事をしているのか、黒鬼もまた、どうして咲子に頭が上がらないのか、不明な部分が多くて、3巻以降の展開も楽しみです。
私は後藤晶さんという方を、タイトルは忘れましたが、何かゲーム原作の成人指定漫画で読んだように思います。それより、やはりいいですね。コメディと、胸が露出したり、お尻をもんだり、SMなどのエッチシーンのバランスが絶妙ですから。タイトルは恥ずかしいですけれども、女性の方にも安心して笑って読めます。3巻の展開が、今からとても楽しみ! それでは。
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