『サザエさん』8~12の感想
漫画『サザエさん』8~12(長谷川町子全集8~12巻・朝日新聞社)の感想を申します。ネタバレですから、ご注意下さい。
8は朝日新聞に昭和30年11月から昭和31年9月まで連載されたものを、姉妹社発行22~24巻に収録されたもの。9は朝日新聞に昭和31年9月から昭和32年8月まで連載されたものを、姉妹社発行25~27巻に収録されたもの。10は朝日新聞に昭和32年8月から昭和33年8月まで連載されたものを、姉妹社発行28~30巻に収録されたもの。11は朝日新聞に昭和33年6月から昭和34年12月まで連載されたものを、姉妹社発行31~33巻に収録されたもの。12は朝日新聞に昭和35年1月から昭和37年9月まで連載されたものを、姉妹社発行34~36巻に収録されたものです、ぜいぜい。
もっともおもしろかったのは、8の前半で(姉妹社版22巻?)、ナミノ家にノリスケの母が育児の手伝いにやって来て、「本の知識に頼りすぎ。私は8人の子供を育ててきた」と、タイコを批判します。嫁のタイコは、かしこまるどころか、「なんて無計画な!」と、切り返すところがいい。たぶん、義母は悪感情を抱いたでしょうけれども、タイコの強気には胸がすっきりしました。
何せ、エピソードが豊富ですから、どの巻と的確に申し上げられないのですけれども(何せ、今日中に図書館へ返却しなければいけないし!)、いくつか気づいた点について書きます。
ワカメの一人称が、「あたい」から「あたし」になってきたようです。たまに、サザエが波平を「パパ」と呼んでいたのが、なくなりました。これはいい。
赤ちゃん(イクラちゃんか?)の育児に、夫婦ともどもふり回されるナミノ家の模様が、くわしくつづられています。カツオの年齢が不明でしたが、どうやら小学5年生のようです。すると、ワカメが小学1~2年生で、二人の甥っ子のタラちゃんが2~3歳・・・・ワカメ、小学生にしてすでに叔母さんとは・・・・。さらに、サザエとおよそ20歳違いなのだから、実の姉より甥の方が年が近いのですね。だんだん、タラちゃんと二人で仲よく遊ぶシーンが増えてきましたが、複雑な気分になります。本当に、サザエ、カツオ、ワカメは共通の両親を持つ姉弟妹なのでしょうかね?? サザエさん最大の謎ですな。
⑩後半(姉妹社版30巻?)で、波平の一卵性双子らしい兄が登場します。舟が見間違えるほどにそっくりで、メガネをかけていないことと、頭のてっぺんの毛が2本あることだけが相違点です。名前は不明。これから判明するのでしょうか?
以前、私はマスオの趣味が発明と申していましたが、写真撮影も趣味のようです。タラちゃんの世話はもちろん、カツオやワカメにもよく面倒を見ていますから、いい人のようですね。見栄っ張りでテンションの高いサザエは、相変わらずです。それでは。
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