『御石神落とし』感想の補足
またまた、感想補足でごめんなさい。
えっと、私が『御石神落とし』で、興味深いと思ったのは、祭などに行なう乱交が、単なるレクリエーションではなく、「神と一体化する」神聖な儀式の意味を持つ、ということです。これは世界的にも珍しい信仰なのではないでしょうか。
そう言えば、神人相嘗(しんじんあいなめ)、神とともに酒食を楽しむというのも、大らかな行為ですよね。
さらに、神を祭り、飲食して歌い踊り、常ではない人たち(配偶者以外のすべての人。村人から旅人まで)とまぐわうことが、「大人の遊び」であり、神と一体となる「神遊び」なのだそうです(8巻)。私はずっと、なぜ売春婦を遊女と呼ぶのかと、不思議に思っていましたが、半分納得しました。
もっとくわしく知るためには、参考資料を読むべきでしょうね。
最後に、性の秘密、性風俗がテーマとなると、漫画であろうと、淫靡、淫猥といった、暗めなムードが連想されますが、この『御石神落とし』は、実に明るい。コメディタッチであるばかりでなく、作画の増田剛さんの愛らしい人物の描き方によるものだと思います。それでは。
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