『月刊化石コレクション』no.04の感想
化石つきの科学雑誌、『月刊化石コレクション』(朝日新聞出版)no.4の感想を申します。ネタバレだらけですから、ご注意ください。
さて、せっかく、本物の化石がついている! のが売りの『月刊化石コレクション』なのに、今回も今イチ。「モササウルスの歯」なのですが、見本の方がずっと立派で、私の手元にある実物は、小さーい! これが、本当にモササウルス? と疑うほどです。来月はサメの歯、その次が恐竜の骨といった、化石ラインナップですが、あまり期待しないでおきましょうっと。
「モササウルス」特集ということで、no.4はいつものカラーイラストもそうですが、写真が充実しています。満載です。豪華な気分になれます。ただ、爬虫類恐怖症の方にはお勧めできませんね。
「モササウルス」は恐竜ではなく、白亜紀後半に出現した、海生爬虫類です。同じような仲間に、トリナクロメラム、フタバスズキリュウ(!)がおります。モササウルスはワニのような頭部に、ひれ化している4本の足、鋭い歯、ウミヘビのように体をくねらせて泳ぐ、肉食性で獰猛といった特徴がある、3~15mもの大きさを持っているそうです。アンモナイト、アーケロン(超大型のカメ。絶滅しています)を追い掛け回して、食べていたとか。
モササウルスを映像に取れば、なかなか、迫力のある、すばらしいシーンになりそうですね。
しかしながら、モササウルスの化石の何をもって、恐竜ではなく、海生爬虫類なのか、それがよくわからないし、説明もないようなのです。モササウルスやトリナクロメラムなら、まあ、何となく納得できますが、どう見ても首長竜の姿格好をしている、「フタバスズキリュウ」も、なぜ海生爬虫類なのでしょう? うーん、わからなくて、胸がもやもやします。また、自分で調べてみます。
次号の特集は、「進化がわかる。サメの歯大図鑑!!」です。興味がある内容なので、また今から期待しておきます。でも、どうぞ、化石はいいものがついていますように。それでは。
関連記事
『月刊化石コレクション』no.08の感想
『月刊化石コレクション』no.07の感想
『月刊化石コレクション』no.06の感想
『月刊化石コレクション』no.05の感想
『月刊化石コレクション』no.03の感想
『月刊化石コレクション』no.02の感想
『月刊化石コレクション』no.01の感想
ご協力お願いします。
| 固定リンク | 0
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 『オプス・ピストルム ’30年代パリの性的自画像』(ヘンリー・ミラー 田村隆一/訳 富士見ロマン文庫 No.89)の感想(2023.12.02)
- 『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり/訳 岩波現代文庫)の感想・その4(2023.11.28)
- 『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり/訳 岩波現代文庫)の感想・その3(2023.11.25)
- 『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり/訳 岩波現代文庫)の感想・その2(2023.11.19)
- 『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり/訳 岩波現代文庫)の感想・その1(2023.11.18)
コメント
初めて投稿します。私も化石に興味を持っている一人です。
お節介かと思いましたが、恐竜の定義について疑問をお持ちのようでしたので、少しご説明します。
恐竜とは、陸上生活をしているものに限っています。また、足がまっすぐに伸びて歩行するものということです。ワニやとかげのように関節を曲げて歩行するものは恐竜とは言いません。海に活路を求めた爬虫類は同じ時代に生きた恐竜たちとは違っています。空を飛んだものも恐竜とは言いません。中生代に陸上を闊歩した爬虫類だけを恐竜と定義しています。
また、モササウルスはモロッコで7種類ほど見つかっており、大きいものや小さい種類のものがあります。そして歯の位置によっても大きさが代わります。
私も生物の絶滅と進化は大変面白く拝見させていただいています。
読んでいただければ有難いです。
失礼します。
テリー
投稿: テリー | 2010年1月14日 (木) 15時24分
貴重なアドバイスをいただき、ありがとうございました!
なるほど、それで、モササウルスやフタバスズキリュウが海生爬虫類であるわけですね。
すごく納得してしまいました。
私は化石と恐竜のファンであるはずですが、まだ勉強が足りませんね。
また、新しい興味深いニュースがありましたら、お知らせくださいませ。
あ、早く№5の感想も投稿しないと・・・・。
投稿: 紅林真緒 | 2010年1月14日 (木) 21時07分