『サザエさん』20の感想
漫画『サザエさん』20(長谷川町子全集20巻・朝日新聞社)の感想を申します。ネタバレですから、ご注意ください。
20は朝日新聞に昭和44年4月から昭和45年5月まで掲載されたのを元に、姉妹社版58巻から60巻に収録されたものを、まとめています。後半(姉妹社版60巻?)で、ご近所の奥様たちを前に、ニワトリの真似をするカツオを発見したサザエは、みっともないと言って出て行きますが、「こうするのよ」と、自分がさらにおかしなニワトリの形態模写をやる、というお話がおもしろかったです。サザエは基本、目立ちたがり屋でサービス精神旺盛のようです。カツオあたりと肉弾戦のケンカをすることもあって、主婦の枠からはみ出しているから、私は好きです。
今頃になって気づきましたが、ナミノ家の主婦、タイコはあまり磯野家と親しくないようです。カツオやワカメがよく遊びに来ていますが、サザエとタイコって、しゃべったっけ? という感じです。
それから、アニメでは、居間に一同勢ぞろいして、めいめいが、「あんなことがあった」「こんなおもしろいものを見た」と、報告し合い、笑ったり、驚いたりなぞしているシーンが多いですけれども、一同がそろうこと自体、あまりありません。あったとしたら、ハイキングなどでお出かけする場合です。
4コマとはいえ、これほどの長編? 長期連載?なのですから、ツッコミどころ満載なのですけれども(太平洋戦争後からの昭和の庶民の生活を調べるのに、最高のテキスト!)、あと2巻分で終わりです。それでは。
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