『在宅ワーク実践テキスト[キャリア・デザイン編] 私らしいキャリアの育て方』の感想
書籍、『在宅ワーク実践テキスト[キャリア・デザイン編] 私らしいキャリアの育て方』(編集・発行 財団法人社会経済生産性本部→現在は、財団法人日本生産性本部に名称を変更しているそうです)の感想を申します。ハウツーものですが、ネタバレがありますので、ご注意ください。
以前取り上げた、最新の『在宅ワーク実践テキスト 基礎編』の続編ですね。自分の得意分野を生かして、効率的ながらも孤立しないよう、確実に在宅ワークという働き方ができるよう、詳細に説明されています。2009年3月発行で、A4版の大きさながらも、100ページ足らずですから、するっと読めてわかりやすくていいかなと、思います。
しかしながら、在宅ワーカーとしてのモチベーションを保ち、在宅ワーカーとしてのキャリアを積んでいく上での失敗や挫折を回避するため、なぜ在宅ワークをやりたいのか、どのようなことをやりたいのか、何を目指すのか、実践するにあたっての障害は何か、家庭や仕事とはどういう位置づけにあるのかなど、メンタル面で非常に細かい設問や課題が登場します。はっきり言って、考えるのもシンドイのですが、きっと、「何となく、気分のままに在宅ワークを始めて、あまりの辛さ、当初の予想とのギャップに疲れて、挫折、放棄」という、最悪のパターンは避けられそうに思います。
「家で仕事をする」ということは、相当、大変なことなのです。
そして、先輩在宅ワーカー達のインタビューも載っており、これはかなり興味深い内容でした。もっとも、皆様、正社員になったり、独立起業したりと、失敗談がほとんどありませんが、「家で家族の面倒を見ながら、働く」のは、想像以上にハードだと、痛感させられました。
さらに、在宅ワークは一人で黙々と行なう作業と思われがちですが、注文を取ったり、注文主に説明や質問をしたりと、コミュニケーション能力が高くなければいけません。それでも、仕事を自分で選べて、マイペースに行なえるのは、在宅ワークの強みですよね。本当に、奥が深いです。
在宅ワークをやろうとしている方、始めている方、両方にお勧めの本です。それでは。
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