『信長の忍び』2巻(重野なおき)の感想
漫画『信長の忍び』(重野なおき・白泉社)2巻の感想を申します。ネタバレがありますから、ご注意ください。
感想をお伝えする前に、一言、おわびいたします。1巻の登場人物で、私はうっかり、服部半蔵(正成)を紹介するのを忘れていました。今後とも、松平元康関係で登場するかどうか、まだわかりませんが、「忍びは親父(保長)の代までで−−オレはれっきとした武士だよ」と言って、同じ忍びの立場として、あこがれていた千鳥を仰天させ、「な なんで忍び やめちゃったんですかー」の質問に対して、「オレ 忍ぶのキライだし!!」と、さわやかな笑顔で答えてくれた好漢です。男女に関わらず、私は体育会系が好きです。頭脳派の性悪も好きですが、なぜか諸葛亮は嫌いです(諸葛孔明と呼ばないところに、私のアンチ孔明が表れていますね)。横山光輝作品と関わらず、小学生の頃から諸葛孔明に反感を抱いています。だからと言って、某漫画のように曹操万歳もドン引きですが。三国志演義全体で見るなら、私は曹操、孫権、馬超・・・・何を三国志について語っているのだか!
失礼しました。2巻は織田軍の美濃攻略、天才軍師の竹中半兵衛が秀吉の家臣になり、市が浅井長政と結婚します。長らく放浪していた明智光秀は、帰蝶のコネで信長に仕えることに。さらに、南近江の大名、六角承禎(ろっかくじょうてい)と闘って逃亡させ、いよいよ京へ。千鳥と助蔵の次の仕事は、将軍殺しと悪名高い、大和国大名、松永久秀(奈良県民は、筒井順慶をプッシュするでしょうね)の動向を探ること。果たしてうまくいくのかな? しかし、のん気な千鳥と助蔵は、伊賀の里へ立ち寄って、師匠や仲間と決別し、信長の忍びとして活きていくことを決心したのでした。以上。
私好みの真・龍興、松永久秀は3巻以降の登場です。惜しい! それでも、魅力的な新キャラクターが続々登場。恥ずかしいほどラブラブな前田利家とまつ夫婦(『花の慶次』では、優柔不断に描かれていた前田利家でしたが、こちらでは豪放磊落になっています)。秀吉の家臣となる、見た目ヤンキーの野武士、蜂須賀小六(はちすか ころく)。巨体でお人よしそうで、市にひとめ惚れの浅井長政。やたらとデコの広さを指摘される、苦労人でツッコミ役の明智光秀(人相は悪くないのに、なんとなく目つきが怖い。やはり、重野なおきさんの描き方はうまいと思います)。
後に、伊賀の影丸の祖母になる(冗談です)ヒロイン、千鳥も影が薄れてしまいそう、なはずですが、なかなかどうして! 彼女もとことんボケて、また化け物じみた忍びへと成長していきます。信長の部下に、忍術のいろはや忍びの心得を教えたり(29しのびのじかん)、千鳥VS甲賀の善住坊の戦い(34影の伝説 35甲賀忍びの「善」)はコメディタッチながらも、かなり迫力がありました。考えてみると、千鳥は見た目がかわいくて天然ですが、龍興に切腹を勧めたり、善にとどめを刺そうとしたり(失敗しましたが)、容赦ないのですね。登場女性のうちで、私は彼女とねねがかなり好きです。3巻が早く発売されますように。それでは。
参照
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