やっぱり精神的鼻血-『週刊漫画ゴラク』2010年№2220号の感想
『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)2010年№2220号の感想を申します。ネタバレがありますから、ご注意ください。
↑は、『激マン!』(永井豪&ダイナミックプロ)第6話のラストコマです。まるで、BLでしょう? 実は、『デビルマン』自体、名作とうたわれながらも、隠れBLだと、私は思います。
デビルマン編は、予想以上にスローペース。今回は編集者他との会話はなく、ながい激のアイデアと表現の経緯、それに基づいたデビルマンのストーリーについて描かれています。前回にも登場した、タコ女デーモンの、下半身にある、鋭い牙の生えた大きな裂け目は、どう見ても女性器。やはり、掲載雑誌の傾向に合わせているのでしょうか。つくづく、デーモンと合体前の明は、情けない少年ですね。デーモンに追われた明と了が、互いに見つめ合い、激しく会話し、涙ぐむシーンですが、原作はこんなに多かったっけ? もう一つ、「デーモンと合体してしまった父が、角の生えた怪物のように見えた」と、了の語るところ、これも原作にありましたっけ? うーん、コミックスは実家にあるのですが、下手をすると、友人知人に貸しっぱなしにしているかも。もしなかったら、楽天ブックスか、リサイクル本屋さんで購入しますか。ああ、私、講談社様の回し者みたい。
『江戸前の旬』(作:九十九森 画:さとう輝)第569話、意外な夏ダコの美味について。オヤジ系漫画は、いたずらに若者や世間の流行に対して批判的な感じがしますが、この漫画は中立的なスタンスでいいですね。食材や調理法のうんちくと人情の機微、人生模様を、よくぞ毎回、ほぼ一話完結でまとめていると、感心してしまいます。
『酒のほそ道』(ラズウェル細木)第788話、隣り合わせた長距離恋愛カップルが、馬刺しのことで口論、気まずい雰囲気になるのを横目に、同じ馬刺しを一人で楽しく味わう主人公。彼はカップルを批判はしていませんが、「うまいものは、うまいように食べてこそ!」を貫いていて、好感度があります。酒飲みの日常は、ドラマチックですね。
『歴女ガイドねね』(そらあすか)新連載の四コマ。まだおもしろくなるかどうか、わかりませんが、たった1ページしかないの?
『またまたインドへ馬鹿がやって来た』(山松ゆうきち)最終回、題材がインドでなければ、この漫画、おもしろくなかったかもしれません。
『夜釣りのシンサク』(作:みずほだい 画:菊地昭夫)新連載で、初めてクラブの黒服として働くことになった、海成晋作の、トラブル解決ストーリー。エロと暴力つきなのは、漫画ゴラクの傾向にぴったりですね。ただ、主人公、大半のモノローグが父親への語りかけになっており、ファザコンか? と思ってしまいました。
コラム『大人の工場見学』(島本慶)新連載、ラムネ工場のお話。悪くないけど、感心するほどでもないような。今後に期待します。
同じく、『アダム徳永のSEX&LUCK!!』Lesson.9、男性にとってのクンニの重要性を述べています。「クンニは前戯のフィナーレ」「舐めたいから舐める、という男性本位のクンニは駄目」「女性をなかなかイカせない、優しい愛撫を」と、ぶっちゃけたところ、感想の言葉よりも、へえ、ほう、と感嘆のうなりしか出てきません。男性向けアダルトの表現物って、もしかして、嘘八百? だとしたら、怖いですね。
来週は、『激マン!』が休載ですので、感想もお休みさせていただきます。それでは。
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