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2010年8月29日 (日)

『ヤングチャンピオン烈』2010年№9の感想

『ヤングチャンピオン烈』(秋田書店)2010年№9の感想を申します。ネタバレがありますので、ご注意ください。
 えっと、まず、ツイッターのチャンピオンファンのフォロワー様にお礼を申し上げます。皆様の情報がなければ、私はこの本を買わなかったでしょうから。実は、『ヤングチャンピオン烈』は、男性向け萌え系オンリーではないかと、引いていたのですよ。ところが、№9はすばらしいランナップでした。それでは、何作か取り上げます。

『OhiMesama(オヒメサマ)』(米原秀幸)、読み切りです。チャンピオン指折りのストーリーテラー作家様ですね。まさか、ホラーが描けるとは思いませんでした! 楽しげに踊る、セーラー服のかわいい少女に魅入られた青年は、やさしい女性を釘の埋めこまれたハンマーで無残に撲殺。しかし、彼には自分がなぜそうしたのか、セーラー服の少女は何者なのか、説明できない。はっきりしているのは、彼女の素顔が・・・・というもの。私が洋裁を習っていた折、目玉を四つ穴ボタンにしている、クマやウサギのお手製ぬいぐるみが薄気味悪くて苦手だったのですが、その感覚がありありとよみがえり、ぞくっと、しました。明確な答えのあるお話ではありませんが、愛らしさと凄惨さの激しいギャップに、すべてが表現されていると思います。流血や残酷描写が苦手な方は、ご注意ください。巻末のコメントによると、米原秀幸さんは、新連載3本を準備中だとか。ヤングチャンピオンにも掲載されるそうで、楽しみです。
『らぶゆ!』(東鉄神)第七湯、美人のソフィから、あれよこれよと積極的に誘惑されていいね、零司。
『性食鬼』(稲光伸二)第一話、優等生メガネ美少女というと、『天然華汁さやか』とダブってしまうのですが。しかも、ノーパンでオナニーしているし。襲撃者は、巨大ぬいぐるみ? かぶりものをつけた人物? ラスト近くで登場した、マイクロビキニにコートをはおった、バニーガールって何者??
『SCHOOLMATE』(あづまゆき)chpter.23、メガネ美少女(またか)に誘惑される、教師である主人公。そんなの、どうでもいいですわ。メガネの麻倉と紗月の巨乳勝負は、見ていて楽しい。
『すもものおもちゃ』(原作:すもも 漫画:ユウコ・フランソワーズ)4P、女性のためのオナニー用具の解説と実体験。こういうレポート? は、同性として役に立ちます。中味の生々しさと、描かれている主人公のかわいさ、ギャグ仕立てがまた楽しい。
『大江戸花魁黄表紙 あらん』(桜野みねね)、読み切りです。桜野みねねさんは、こういう和風調、しかもエッチ系も描けるのですね。驚きました。しかも、上品なところが、またエロいですわ。
『抱かれたい道場』(中川ホメオパシー)第2段。『ヤングチャンピオン烈』№9では、ワタシ的に、『OhiMesama』とこちらが、おもしろさ、インパクトの点でトップです。第1回を見逃したのが、惜しまれますわ。抱かれたい男を目指す、主人公のノボル(もちろん童貞で、25歳! 私は見かけ、高校生かと思ったのですが)が、抱かれたい道場の舵原(かじはら)先生(髪が肩より長いから、顔が男っぽい女性かと予想していたら、暑苦しいオッサンでした。はは・・・・)に指南を受けるというお話。舵原の濃い顔立ち、オーバーアクションも迫力とともに、ホラー漫画並みの怖さがありますが、とにかく! この漫画は、描きこみの細かさ、リアリティーが半端ではありません。ギャグ漫画というものは、印象は二の次で、気楽に読めて笑えればおしまい、と考えていた私の脳髄に、クロスカウンターを受けてしまいました。ボロッちい日本家屋、日に焼けた畳、西日の差しこむ、クーラーのない暑い部屋というものを、私は感じ取れたのですから。ちなみに、全6ページです。なのに、このインパクト! 加えて、ノボルの片思いしている女の子が、猛烈にかわいいのですから、私はもう動転して、コーヒーを吹き出しかけましたよ。今までにない、パワフルなギャグをお読みになりたい方へお勧めします。アンケートを書くのが、楽しみですわ。それでは。

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