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2010年8月11日 (水)

『増刊コミック乱』2010年vol.5の感想

『増刊コミック乱』(リイド社)2010年vol.5の感想を申します。ネタバレがありますので、ご注意ください。
 コンビニの店頭で、『コミック乱』は見つけて知っていましたが、今回『増刊コミック乱』を購入したのは、「横山光輝の世界」というサイト様から、「秘蔵版 横山光輝時代漫画コレクション」の特集が載せられている、と知ったからです。最近、横山光輝作品のファンになったけれども、自叙伝、エッセイ、評論が見つからなくて残念だっただけに、うれしかったです。貴重な情報、ありがとうございました。
『増刊コミック乱』の感想は初めてですが、いくつかの印象的な作品を取り上げてみますね。

『大奥おんな絵巻』(ケン月影)第一幕、どこかで見た作家様だと思ったら、エロ劇画系の方でしたか。うーん、確かにエロい絵です。いわば、わざとらしい胸チラがない、和服系というか、和風エロですね。ひそかに死罪をまぬがれた、まどかは、大奥で久美という女中になりますが、伏魔殿たる大奥で無事でいられるのでしょうか?
『お柳兇状旅 大江戸おんな暦』(平野仁 原作:南原幹雄)、目つきの鋭い女性が特徴の平野仁さん、こちらで描いていらっしゃいましたか。復讐の機会をうかがうヒロインお柳は、ふだんは上品で、怒ると夜叉のようになります。慈母観音めいたお妙といい、薄幸な女性達のお話で、物悲しい余韻が残ります。
『夜鷹お凛 闇始末』(木村栄志)、夜鷹のリーダー? お凛がその美貌を武器に、悪逆非道な大商人と浪人をやっつけるお話。お凛が完璧すぎるかもしれませんが、しかし切れ長の瞳の美人だから許そう。
『武芸紀行〜風よ雲よ剣よ〜』(さいとう・たかを さいとう・プロ作品)第五章、ごめんなさい、私は後半、男装の剣士、左馬之介が後堂草源に陵辱されたあたりの、「裸形(らぎょう)」「処女(あらばち)を割る」「馳走になったな」の表現と言葉がより印象に残ってしまいました。これが、「手込め(手篭め)にする」という言い方になるのか。なるほど、メモしておきます。
 コラム『時代劇アーカイブス』(神楽坂歩)、桑田次郎特集。『懐かしのヒーロー見参 その5 赤胴鈴之助』(江戸川流一郎)。どちらも知らない作家様と作品なので、興味深く読みました。「発表(発行)が古いから」「時代遅れだから」といって、名作を埋もれさせてはいけませぬ。今に通じる魅力を、伝えていきたいですね。
『秘蔵版 横山光輝時代漫画コレクション』(由比敬介)ですが、解説は先ほど述べたサイト「横山光輝の世界」の管理人様です。内容は、横山光輝さんの最初期の作品、昭和30年の『音無しの剣』から『魔剣烈剣』、さらには少女雑誌に掲載された時代劇まで、名作『伊賀の影丸』までに著した時代漫画をわかりやすく説明しています。8ページ中、4ページがカラー版で、きれいです。私も『バビル2世』を読んで、アクションシーンのわかりやすさ、自然さ、きれいさは秀逸だと思いましたが、すでに初期から芽生えていたのですね。解説によれば、独特の構図や手法は、横山光輝さんが勤務していた映画配給会社で身につけたものだそうです。なるほど! 載せられている作品を見ると、絵柄にやや古臭さを感じますけれども、アップ、ロングが大胆で、コマの中央に人物を配して、一番見栄えがいいように描かれているようです。次号は「伊賀の影丸」特集だそうで、いよいよ楽しみ。
 全体の感想としては、時代漫画、時代小説は、予備知識がないと入り辛いと、私は考えていましたが、剣戟のおもしろさ、江戸の人情もまた、時代物の魅力なのだと、見直しました。次号も忘れずに購入します。それでは。

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