『週刊少年チャンピオン』2010年№43の感想・追加(『破壊症候群』阿部共実)
『週刊少年チャンピオン』2010年№43の感想を追加して、『破壊症候群』(阿部共実)について述べます。ネタバレがありますので、ご注意ください。
これは、№43が内容的に大豊作だったために、感想を述べるつもりが忘れてしまい、ごめんなさい。『破壊症候群』は、第74回新人漫画賞入選作だそうです。主人公は、見かけ、ちっこくてかわいい女子高生、凛(りん)。彼女、ドジに加えて、建物を破壊するほどの並外れた怪力少女なので、幼なじみの男子高校生、寅を除き、周囲からうとましがられています。そんな折りしも、人間を憎む、虫人間に街が襲撃されて・・・・というお話。
「バイオレンス・コメディ」と銘打たれていますが、後半の女性博士が虫人間誕生を語り、凛だけが彼らを倒せると説くあたりは、やや説明的すぎるかも。それ以外は、失礼ながら新人の方と思えない画力で、凛の存在感がいい! 見開き2ページ一杯の、気持ち悪いが迫力のある、数多くの虫人間、そして、それを喜々として倒す凛のキレっぷりは、印象に残りました。
かわいいけれどもドライで、CGっぽい人物の描き方は、独特の個性がありますけれども、いいのか、悪いのか? 虫人間も、虫嫌いの方には、きつい表現ですし、ラストページの凛の手は、虫の体液まみれになっています。ドライなようで、エグいですね。
女の子のかわいさに、こだわるべきでしょうか(ワタシ的には、イケメンにもこだわってほしいっす)? 設定がしっかりしているので、ギャグよりむしろ、シリアス系SFアクションの方が向いているのでは? インパクトは充分、可能性は未知数にして無限大という、なかなかの新人様です。続きはもちろん、新作も読んでみたいです。それでは。
(補足)記事カテゴリーを、「横山光輝作品」にしており、ただ今、「漫画雑誌」に訂正いたしました。どうもすみませぬ。(2010年9月26日16時11分)
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