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2010年10月10日 (日)

『ベルセルク』(三浦建太郎)35巻の感想

 漫画『ベルセルク』(三浦建太郎)35巻の感想を申します。ネタバレがありますので、ご注意ください。

 お話は、2つに分かれています。言葉を失うほど巨大な木と、荘厳すぎる都、〈鷹の都〉(ファルコニア)の出現。人々も使徒も、グリフィスに導かれるまま、ファルコニアに入場していきます。ここで、千年帝国の鷹(ミレニアム・ファルコン)篇終了。
 次に、幻造世界(ファンタジア)篇開始。ガッツ達一行は、エルフヘルムのある島まで航海中で、いつぞや現れた間抜けな海賊が怪物化して、「髭骸骨」と名乗り、幽霊船とともに襲ってきます。しかも、縦に裂けた口と目玉を持つ、巨大な手の平状の触手(ナマコ、海牛と呼ばれていましたが、私にはウチワサボテンのように見えます。うまく表現できませんので、興味のある方は、単行本を入手してください)によって、乗組員が何人も食われてしまいます。彼らも戦いますが、触手の数が多すぎて、危機におちいった時、復活したガッツがようやくお目見え。触手だけでなく、さらに大きい本体(触手とあまり変わらない感じ)を新必殺技? 大砲回転斬りで一掃し、海馬(シーホース)号も幽霊船を砲撃で沈めます。さて、修理のため、海馬号はある小さな島に停泊することになり、イシドロとパック、シールケは皆と別行動を取ります。イシドロは、親切ですが一人ぼっちで風変わりな少女、イスマと知り合い、シールケはこの島が普通でないことを確信します。一方、ガッツ、ロデリック、ファルネーゼ、セルピコ、マニフィコ、キャスカは、久しぶりの陸に安堵する間もなく、怪物化した村人に取り囲まれ、海上で遭遇したあのナマコの怪物達、幽霊船に乗った髭骸骨にまで襲撃されます。シールケが感知して、制止しようと急行するものの、すでに遅く、狂戦士の甲冑が発動! ガッツを包みこみ、暴走する前兆を見せます。ガッツ、また深手を負うのか?

 一年待ちました! おもしろくてよかったです。やはり、ガッツが動いてこそ、『ベルセルク』のストーリー自体が動くようです。でも、できれば、半年に1回の発行にしていただきたい。今回、魅力的なキャラクターが増えたのですから、他誌にいくつかある、超人気だけどダレダレして、新規ファンはつかないような漫画になってほしくないです。
 前半に出現したのは、新約聖書のヨハネの黙示録の終わり近くに登場する、新生エルサレムがモデルでしょうか。内部は、どうなっているのでしょう? ここで、グリフィスとシャルロットは、結婚式と戴冠式でも行なうのでしょうか? 怪物や妖精が跋扈する世界を、ほったらかしてか??
 新登場のイスマは、かわいい! しかも、あまり人と関わらずにいるせいか、イシドロの前でも裸になっても平気のようで。美少女の胸やらお尻やらを存分に見られて、今回、一番得をしたね、イシドロ。新レギュラーキャラになってくれることを望みます・・・・って、ストーリーが進んでくれればよいのですが。
 イスマのいる、さびれた島の雰囲気、村人の異様さは、ラヴクラフトの名作短編『インスマウスの影』を連想してしまいます。そのうち、ダゴンや深きものどもが登場するでしょうか。実は、クトゥルー神話ファンなので、楽しみにしています。
 怪物(使徒か?)が海馬号乗組員を襲撃するシーン、海馬号VS幽霊船の戦い等、迫力があって絵物語みたいに細かく、きれいです。久しぶりに見たせいか、ガッツはますます、渋い男前になっていくのが、ワイルド派イケメン好きの私にはたまりませぬ。どうか、作者様は体調を整えて、たまにお祓いをしながら、描き続けていただきたいと熱望しています。それでは。

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