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2011年2月19日 (土)

『凍牌』11巻(志名坂高次)の感想

 漫画『凍牌』11巻(志名坂高次・秋田書店)の感想を申します。いくつかのネタバレを含みますので、ご注意ください。

 さて、11巻からカバーイラストのデザインが、中心人物(11巻はK)をほぼ中央に配置するというタイプに変更されましたね。加えて、カバーを取ってみれば、10巻までは、ただ麻雀牌が配置されているだけの味気ないものだったのが、本文イラストの転用とはいえ、なかなか緊迫感のある、かっこいいものになって、私はうれしい(単行本を購入してからのお楽しみです)!
 11巻も竜鳳位戦続行。あらすじとしては、「麻雀をあきらめるな」という、堂嶋の一言に、Kが覚醒。本来の調子を取り戻して、どんどん、あがり始め、オーラスでの勝利は目前に。ところが、堂嶋にふりこんでしまい、結果、堂嶋1位、K2位に。しかも、総合順位で、Kは4位のアイに届かず5位となって、転落。しかし、堂嶋が暴漢に襲われて両手両目を負傷するというアクシデントによって、Kは思いがけず、繰上げ出場します。啓太郎、畑山を殺させ、堂嶋をも再起不能? にした大辻に対して、Kは激しい怒りを抱いて決勝戦に臨みます。アイもまた、相手の瞳から牌を読めないと悟って、初心者の心境で勝負に賭けます。Kとアイ、双方のスタイルに当惑する大辻ですが、老獪な彼が、すんなり負けてくれるでしょうか?
 最初に、私が「あれっ?」と思い、戸惑ったところ。第百一話、Kが大辻に対してピストルをかざして、「ケジメをつけなくてはならない」と言った後の、「今日の勝負 負けたら 僕はあなたを殺す」という台詞。普通、「僕が勝ったら、あなたのために死んだ人達の敵を討つのだ、殺してやる」という形になるのでは? たぶん、「僕がみっともなく負けたら、死んでいった人達に顔向けできない。あなたを殺して、僕も死ぬ」という意味なのでしょうね。もう少し、説明的な台詞を入れてほしかったです。
 もちろん、大辻はKの気迫ある表情、ピストルにも、動じるどころか、にいっと、笑って、(なんや まだ楽しめそうやん)と、余裕のモノローグを・・・・うーむ、レビューは冷静にしなければ駄目なのですが、こんなに憎たらしいやつは久しぶりです。7巻の上野の卑劣さをも上回っていますね。他の漫画を見ても、あまりないかも。K、がんばれ!
 あらすじではカットしましたが、久しぶりに、優が登場しています。彼女は自宅のテレビで、Kを見つけるわけですけれども、キャミに短パンで、棒アイスを持っている姿、Kになつかしくも、うれしそうな瞳を向ける様子など、超かわいいです! 次巻でも、もっと登場してくれないかな?
 ところで、もう一人のヒロイン、アミナもバッチリ登場していますよ。今回、レギュラーキャラクターは全員、登場していますね。治療で苦しみ、痛々しく泣いていましたが、Kは彼女の命を救えるのでしょうか?
 堂嶋、無念の退場となりましたが、なかなか男らしかったです。Kの迷いを打ち砕いたばかりか、自分が負傷し入院した際、Kが見舞いにやって来ても、「・・・・帰れ/見せもんじゃねえ」と、突っぱねました。そう、これがライバルというもの! 『凍牌』はアイも登場、活躍しますが、ベースはハード&シビアなのでは? ハードボイルド麻雀漫画というわけですか、なるほど!
 そして、主人公のKですが、今回は表情がまた、(いい意味で)激しく変わるので、クールビューティー好きの方は必見です。第九十六話の、(僕は氷のK 誰にも負けはしない)の生き生きした顔、第九十七話の会心の笑み。第九十九話で、決勝戦不出場と決まった瞬間の、驚きと落胆ぶり。実は私、このお話のヤングチャンピオンをロストしたのですが、「まあ、Kが負けるってことはないだろう。決勝戦に進まなければ、話にならんわ」と思って、油断していました。さすがです、志名坂高次先生。今月四度目の、精神的土下座!
 さて、そんなKがやったのは、あらすじで省略しましたが、左小指を自分で切断して、責任を取ったのでした! ああ、また激痛シーンが出てきましたよ。ハンカチで包んだ自らの小指を、高津に差し出すKの表情は、脂汗をかいて、当然ですが苦しそう。そして、大辻の汚いやり方に憤激する、第百話のラストコマ、(おまえを殺す)のモノローグとともに、迫力ありすぎ! 冷静かつ怜悧な美少年の生々しい表情って、やっぱりエロいです! 決勝戦では、もっとも似合うスーツでビシッと決め、ふところにピストルを忍ばせて、Kは卓につきます。優というかわいい幼なじみはいても、もはや、Kは将来、普通の職業に就くのは無理かも。ダークサイドで孤軍奮闘する美少年は、これからどこへ行くのでしょうか? 本当に、大辻に勝てるの? 勝てなければ、どうしようもないよ! と、わくわくしながら、私は12巻を待つことにいたします。それでは。

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