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2011年3月 8日 (火)

『鋼の錬金術師』23,24,25,26巻(荒川弘)の感想

『鋼の錬金術師』23,24,25,26巻(荒川弘 スクエア・エニックス)の感想を申します。いくらかのネタバレを含んでいますので、ご注意ください。
 どちらかというと、26巻までの概要的感想ですね。さらには、やや批判的な表現もしておりますし、マスタングは元々好きでないキャラクターなので、辛辣かも。そういうのが苦手な方も、注意してください。

 さて、『鋼の錬金術師』は、最終巻は出ているけれども、悪い予感がするので、購入したくない漫画3本のうちの一つですね。なぜ、そうなのかというと、ラストスパートに入って、バトルや展開が盛り下がってきたからです。23巻を読み始めた時、「誰だっけ、このオッサン? 何で、ここにいるんだっけ?」と戸惑い、ページをめくる手が止まってしまいましたよ。23巻冒頭からして、キンブリー+プライドVSアル、スロウスVSアームストロング姉弟に、軍関係者って、ゴチャゴチャでよくわかりませぬ。しかも、この漫画のバトルは、シン国サイドはカンフーっぽい感じなのですが、どこかの流派の格闘術ではないから、案外、動きが雑。まあ、ホムンクルス側が勝てるはずないと予想していましたが、やっぱりな。キンブリーは、プライドに食われましたが・・・・プライドのデザイン、もう少し、何とかならなかったでしょうか。エンヴィーの、無数の人体を組み合わせたような、恐ろしげな形態と、足の多い醜い小さな虫という本性はお見事なのに、最強っぽいプライドは、目玉だらけの単なる黒い影ですか? 迫力負けしているよぅ!
 最初のお話で、私はきっと、「悪気でなかったとはいえ、死人を復活させるのが、なぜ罪なのか」という、重要なテーマについて語られるのを心待ちにしていたのですが、どこへ行ってしまったのでしょうか? これでは、エドが左足と右腕、アルが全身を失ったのは、単純に、「錬金術の法則を知らずに失敗した」になりませぬか? エドはマスタングを筆頭に、軍関係者があまり好きでなかったはずなのに、いつの間にか、キメラのオッサンやアームストロング少将にこき使われているのは、おかしいと思います。
 そして! 後半になるほど、うっとうしいキャラクターが増えてきましたよ。シン側の人間すべては、不要なのでは? アメストリス側の錬金術が奇異であることは、シン国をプラスしなくても、スカーの、イシュヴァール側だけでわかるはず。辛うじて、どちらが主人公サイドで、敵サイド(ホムンクルス)か、その区別こそつきますが、アルやマスタング、アームストロングがどこにいて、どのように戦っているのか、登場人物が増えすぎ、同時進行バトルが多すぎて、わかりにくいです。
 私はエドに感情移入してしまったので、マスタングは気に入らないキャラクターなのですが、26巻になっても、相変わらず、苛々します。23巻で、ヒューズ殺しの犯人がエンヴィーとわかるや、悪魔のような形相で、彼を倒しにかかりますが・・・・マスタングが本気になる時って、ヒューズ関係のことだけですかね。腐女子向けサービスなの? マスタングは、ホークアイを始め、大勢の部下に慕われているそうですが、彼の何をもって有能で、どこに惹きつける魅力があるのか、これもわかりませぬ。ホークアイは彼へ、恋愛感情でもあるのでしょうか。うわぁ、ありがちすぎて、私はドン引きです。上司と部下という、色恋抜きの強い信頼関係であった方がよかったのにな。
 そして、マスタングは女性好きの青年であっていい・・・・いいけど、彼はラスト他を倒していますが、「おお、さすが!」と感心するほどの働きを示してほしかったし、総帥の地位にこだわる理由も、金と権力と地位が欲しいだけではないかと、疑って仕方がないのです。どうやら、私が彼に好感を抱けないのは、もったいぶった言動と、大佐ゆえの上から目線ではないかと、思われます。実力不明で偉そうなやつは、私の苦手とするところですからね。
 そんな軍関係者と、エルリック兄弟のみならず、あの渋かったスカーまでが、和解しようとしている? あうーっ! 確かに、ホムンクルスは当初から大きな脅威ではあったけれども、エルリック兄弟、スカー、軍関係者と、それぞれが互いの立場と価値観で行動し、激しくせめぎ合いながら、失われた人間性を取り戻す=傷つきながらも、人生の艱難辛苦を乗り越えていく物語だと、信じていたのですよ。だから、スカーやエドの死亡、絶対に結ばれない宿命に傷つくホークアイとマスタングとか、アンハッピーエンドもアリだろう、その時は、涙を流して感動するから、と期待していましたよ! どうやら、あんなに錬金術師を殺しまくった、スカーはおとがめなしで、彼を巻きこんで、主人公+軍関係者は正義で、ホムンクルスは悪という、「スケールの大きなダークファンタジー」から、「上っ面ハッピーエンドの、スカスカファンタジー」へと、退化してしまったように思われてなりませぬ。しかも、諸悪の根源らしい、ホムンクルスが、目つきを悪くしたエドみたいに描かれているなんて、ただでさえ、人物を詰めこみすぎているのに、もういい加減にしてください。
 とにかく、エンヴィー、スロウス、ラースは死に、プライドは退場です。長々と、失礼しました。27巻、ブックオフなどで見つかったら購入して、感想を申しますね。それでは。
 

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