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2011年3月 9日 (水)

『鉄のラインバレル』5巻(清水栄一+下口智裕)の感想

 漫画『鉄のラインバレル』5巻(清水栄一+下口智裕 秋田書店)の感想を申します。いくらかのネタバレを含みますので、ご注意ください。

 絵美の搭乗により、ラインバレルが漆黒に変化し、連続転送による圧倒的スピードで王政陸を追い詰めるものの、寸前でスタミナ切れ。あわやというところを、浩一ならぬ、加藤機関の沢渡のアロマ部隊が来襲し、とどめを刺します(王政陸退場)。直後に、浩一が到着しますが、絵美の姿をとらえた時、彼女は、浩一がラインバレルのファクターとなるきっかけとなった、死の瞬間にその場にいたことを察知します。一番大事なことを伝えなかった絵美を拒絶し、浩一は人間不信におちいりかけますが、同じラインバレルのファクターならば、浩一は絵美とも命を共有している、の一言に思い直し、絵美の謝罪も受け入れ、「俺が城崎を守ってやる!!!」「俺は正義のために ラインバレルに乗るんじゃない/俺がラインバレルに乗るコトこそが 正義だってコトにですよ」と断言し(恥ずかしい台詞。十代でないと、言えんわ)、吹っ切れた、のですが。
 加藤機関、またもや襲撃。いつもの? 沢渡の他に、三番隊隊長デミトリー・マガロフ、一番隊隊長、菅原マサキと、彼の特大マキナ、グラン・ネイドル! 最初、ラインバレル(浩一)とヴァーダント(森次)が対峙し、雑魚は森次が倒して、後からハインド・カインド(山下)が加勢するものの、徐々に攻撃慣れしている加藤機関とグラン・ネイドルに押されていきます。結果、加藤側大破、撤収。絵美も安堵して、「はい・・・・ちゃんと守られました」と、恥ずかしげにかすかに笑って、浩一に応答するのでした。次巻に登場するファクターは、着物姿の彼でしょうか?

 はい、私がとっくにラインバレルのことを忘れたと思われていたでしょう? 遅いのは相変わらずですので、どうもすみませぬ。それでは、最初に、今一歩だった点から申します。
『鉄のラインバレル』は、アニメ版はどうかわかりませぬが、漫画の方は、「マキナ同士のバトルがわかりにくい」ことが挙げられるでしょう。実は、私もよくわかりませぬ。今回は、ひたすら森次好き本能と、アニメでは(最終回近くを除いてですが。もっとも、私は見なくなりましたけど)目立ちにくかった、菅原マサキの描かれ方がおもしろかったからです。描かれるマキナ達の角度、ポーズが悪いのか、敵味方が同じ大きさで描かれているからか、同じようなスクリーントーンだか効果を用いているからなのか、とにかく、判別しにくい。人物や設定よりも、ロボットが好きという方には、お勧めできませぬ。ストレスがたまります。しかも、これ、1、2巻でわかりにくいというのならともかく、5巻でこれでは、かなり先行きが不安です。
 うーん、浩一が丸くなってきて、そこいらの凡百の正義の味方になりましたね。やはり、登場当初のような破天荒タイプは、描きにくいからでしょうか。どう予想しても、理沙子は絵美では勝ち目がなさそう。浩一は絵美と、運命で結ばれているのか・・・・ハイハイ。絵美は美少女ですが、おもしろみがなくて、この二人のやり取りは、ワタシ的に退屈でしたな(王道的ということです)。しかし、後の巻で、さらにひどい美少女が登場し、私は愕然といたしました、が、それはその時に。
 森次の出番は少なめでしたが、それだけに美形度はアップしたようで、値千金でした。何よりも、菅原マサキに目を惹かれました。予想以上に、口数が多い。淡々と、無表情に、浩一に対して罵倒する表情、台詞の印象的なこと! ニヒルでかっこいい、とは彼のことかも。正義の味方側は、たまにおバカでギャグをやるのに、世界征服の巨悪側は、ブレずにクールなのですが、こういう描かれ方は珍しいのでしょうか? それでは。

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