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2011年7月 3日 (日)

『魔界衆』(横山光輝)の感想

『魔界衆』(横山光輝・講談社漫画文庫)の感想を申します。いくらかのネタバレを含んでおりますので、ご注意ください。

 上下巻の文庫本で、発行は2000年9月12日初版。リサイクル本屋様で入手いたしました。もしかすると、今は品切れしているのでしょうかね。
 一読した感想は・・・・。

 申しわけありませんが、横山光輝作品には珍しく、「ややハズレかも」。それというのも、イケメンがいない! おっと、この瞬間に、ずっこけて、怒らないでください。私は真面目です。
 主人公は隠れ里に住む、謎の超能力者集団「魔界衆」の一人、兵馬なのですが、これが、『あばれ天童』の登場人物の一人、石黒に似ている似ている! それはまあ、いいかと思うのですが、表紙やラスト近くでは、「バビル2世やマーズのご先祖か?」と見間違えるような、いかつい→かわいい顔立ちに変化していることに、戸惑いました。他の登場人物というと、同じ魔界衆の一人、岩五郎は、『闇の土鬼』に登場する、血風党四天王の鉄牛にそっくり! いずれ、『闇の土鬼』については感想を投稿いたしますが、同じ風貌でありながら、岩五郎は兵馬の仲間ですが、鉄牛は土鬼の敵。それで、「岩五郎、裏切るんじゃないか」と予想して、見事にはずれました。前半の、サイボーグ001みたいな赤ん坊は、伊賀者(これがまた、血風党の多数派メンバーの格好そっくりなのですわ。迷うなあ)の刺客を殺し合わせ、狼を追い払うなど、無敵の働きをしていたのに、後半では、警戒警報程度でしかなくなったのは、どうしてなのでしょう?
 最初、主人公は真田幸村かと思いましたよ。あらすじを申しますと、大坂夏の陣を生き延びた真田が、伝説の存在、魔界衆の力を借りて豊臣家再興を目指そうと、旅を続けるところから始まるのです。苦心惨憺、魔界衆の村にたどり着いたものの、長老は協力を断ります。が、兵馬達若者は、村の外の世界を見聞したいと熱望したため、兵馬を含む代表6人が真田とともに旅立ちます。この動きを、徳川家康の相談役、天海という僧侶が把握し、兵馬達を含め、魔界衆を滅ぼそうとします。初めのうちは、兵馬達もテレパシーで互いに連絡を取り合い、御神器と呼ぶ先祖伝来のレイガンのような武器で対抗しますが、なぜか天海は魔界衆の力をすでに知っているかのように予知し、数にまさる戦いを挑んできます。残りわずかとなった魔界衆は、ついに、先祖の遺した最大の秘密兵器を解禁するのでした。
 うーん、兵馬の出番も、開始から200ページ近くたってからと、遅いですね。時代物とSFの融合は、今となっては、あまり斬新に感じません。前半と後半では、物語の進行スピードも異なるように思います。上巻の、巨大な首なし武芸者が襲いかかってくるのは、なかなか迫力がありましたが、どういう仕掛けであったのか、よくわかりません。前半はミステリー、サスペンスっぽい雰囲気なのに、後半は大急ぎでケリをつけたかのようです。
 いい点は、もちろんあります。敵の天海、存在感ありすぎ! 伊賀者を指揮して、魔界衆との最前線に立つ姿は、かっこいいと言いたいですが、しかし、じい様です、残念! まあ、たぶん、若い頃はなかなかイケメンだったと思われます。この天海、つかまえた兵馬、岩五郎を拷問して責め立てますが、これはかなり激痛系ですので、苦手な方はご注意を。平行して『水滸伝』を読みながら思いましたが、横山光輝作品は、意外と激痛シーン、拷問が多いですね。兵馬と岩五郎が美少年だったら、そういう箇所も、色っぽく感じられたのでしょうか。ごめんなさい! でも、整った顔立ちの人物が、苦痛をこらえて、にらみつけたり、反抗したりする表情には、ワタシ的に猛烈にそそられます。下手をすると、精神的鼻血が・・・・。
 それでも、ストーリー自体にたるみ、だらけがないのは、横山光輝さんの十八番と言えるでしょう。また読み返してみたいです。それでは。

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