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2011年8月30日 (火)

『不安の種』(中山昌亮)の感想

 コンビニで購入した漫画、『不安の種』(中山昌亮・秋田書店)の感想を申します。いくらかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 実は、こちらは2冊で、7月発行『不安の種 発芽』、8月発行『不安の種 開花』となっております。『発芽』は、黒、赤、銀を、『開花』は、赤、黒、金と、それぞれインパクトのあるデザインです。さらに、『発芽』の表紙の宣伝文(?)は、「あるはずのないもの、見てはいけないものを見てしまった時、不安の種がムクムクと発芽を始める。ああ、怖い!」で、『開花』の表紙の文は、「見えるはずのない空間に迷い込んだ時、心の中に不安の鼻がゾクゾクと咲き始める。ああ、怖い!」となっており、ほとんど内容を説明してくれています。恐らく、単行本のお話のベストセレクトではないかと予想しますが。
 怖いですよ。本当、冗談抜きで怖いですから、苦手な方は充分に注意してください。『HONKOWA』愛読者の私が、ぎょっとして、鏡を見たくなくなったほどですから。これぞ、恐怖オムニバス作品集と言うのでしょうか。

 一話の中に、さらに細かいエピソードが入る展開で、すべて完結しています。登場人物はごく普通の人々+正体不明の何か。そのよくわからないものは、最後まで何なのか、明かされません。ただ、私としては、いくつかが霊的なものを感じます、が、本当に予測不可能な何かも登場します。
 ゆえに、お話は、登場人物達が日常生活でよくある場面、または、ちょいと気まぐれを起こした瞬間、恐ろしいものが見えたり近づいたり、時には襲いかかるなどして、読み手としても、心臓を鷲づかみにされるような不安に襲われる、というものです。学校の怪談、都市伝説がモチーフっぽいことも。
 私が印象に残ったのは、『発芽』では、第1話「学校」の、体育館の姿見の恐怖、「#4しんがりの決まり」。第2話「ついてくる・・・・」で、風呂で洗髪中、湯煙の奥から出現する異形、「#7のぞき」。第6話「公共の場で」、夜中の会社でバッドをふる、奇妙な子どもの恐怖、「♭1スウィング」。
『開花』の方は、第2話「出会ってしまった」中の、事故写真に残るあり得ない人相、「♭14目撃」。第5話「才能」の、いつでもどこでも、つきまとう者の恐怖、「Ω10高橋君の場合」。それから、中山昌亮さん自身の恐怖体験談「終章」。
 画力は、たぶん高い方でしょう。私好みの、白黒はっきり、主線しっかりの絵だからかもしれませんが。一見、岩明均さんに似ているな、と思いました。だから、数ページでも、極上というか、最強の恐怖を演出できるのでしょうね。
 この『不安の種』が発行されたのは、9月8日(木)発売の週刊少年チャンピオンで新連載される、『ブラック・ジャック~青き未来~』の宣伝も兼ねて、のようです。それでも、良質な漫画と出会えたのは、とてもありがたいです。しかも、、『ブラック・ジャック~青き未来~』は、漫画が中山昌亮さんで、何と脚本が岩明均さんですと! このコンビならば、すぐれた作品になるのではないかと、期待しています。それでは。

 

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