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2012年2月19日 (日)

『進撃の巨人』6巻(諫山創・講談社)の感想

 漫画『進撃の巨人』6巻(諫山創・講談社)の感想を申します。いくらかのネタバレに加え、またもや本作および作者様に対して、やや批判的なことを書いていますから、ファンの方はくれぐれもご注意ください。

 6巻のあらすじは、女型巨人は身体能力が高いだけでなく、エレンと同様、巨人化した人間であると、アルミンは看破します。しかも、彼女(?)は簡単に絶命させられるはずだったアルミンを、フードをはずして顔を確認しただけで、それ以上の手出しをしません。それでも、女型は、急所であるうなじをガードし、格闘技のような動きで調査兵団を惨殺していき、エレンにせまりますが、リヴァイ兵士長とエルヴィン・スミス団長の策によって、巨大樹の森にて捕縛されます。これで、女型巨人の正体は暴かれるのでしょうか。

 はい、あらすじはこれで終了。・・・・これだけですよ。ほぼ女型巨人との戦いに終始していて、謎解きはできていないではありませんか。それに、女型の戦闘能力の高さは5巻終了間際でも語られていましたから、今さら、繰り返されてもなあ。
 私がもっとも頭を抱えたのは、調査兵団のスキル、それからリヴァイとエルヴィンの策略についてです。1巻で、調査兵団が多大の犠牲を出しながらも、巨人への対抗手段を見出せなかったというエピソードが強烈でしたので、私はてっきり、巨人よりも人類の数の方が少なく(だから、人類は不利であても、集団戦ができない)、また巨人は猛烈に強いのだと思っていたのですよ。ところが、第26話で、ペトラ・ラル、オルオ・ボサドなどの巨人討伐と討伐補佐の数を、リヴァイが語っている場面を読むと、調査兵団は決して戦闘能力が低いわけではないようです。女型巨人との戦いだって、集団で戦っていましたしね(結果的に、失敗でしたが。ここでも、もう一工夫できなかったのかと、不満が残ります)。
 それなのに、(調査兵団の立場からすれば)敵か味方かはっきりしないエレンのために、巨大樹の森で、圧倒的に不利な個人戦法で、女型巨人に挑むのでしょうか? 女型を殺せなくても、ぶどう弾を改良した、バズーカみたいな飛び道具で、目・鼻・耳・股間をねらう、四人以上で一気に襲撃する、といった高等集団戦法を使えば、かなりのダメージを与えられて、時間稼ぎができるはず。若く優秀な兵士達が勇敢に女型に立ち向かい、空しく殺されていく、というのは、確かにショッキングであり、感動ものではありますが、彼らのスキルが高いだけに、なぜこのような無駄な戦いをするのだろうと、首をひねらざるを得ません。意地悪な読みをすれば、作者様による、ただの連載引き延ばし戦略ではないのかと、考えてしまいます。
 そんなすぐれた調査兵団ですが、彼らとエレンが信頼関係を築くのは容易でないわけで、この作品が甘さのかけらもないダークファンタジー(ハードボイルドストーリー?)であるのなら、調査兵団側の猜疑心、エレンの絶望、両者の葛藤を描いてほしかったのですよ。しかし、エレンはリヴァイの命令のままに行動して、調査兵団は、ペトラ・ラルの「私達を信じて」という、シンプルな言葉で、エレンを励まし、受け入れている? エレンの後を女型巨人が疾走し、その背後や脇には、調査兵団兵士の死体が累々と続いているのに、信頼って、リヴァイやエルヴィンの命令だけで築かれるものなの?? まあ、そう思った方が、後味がいいでしょうね。
 絵柄については、5巻で述べた繰り返しになりますので、省略いたします(大して変わっていないよぅ。ああ・・・・)。『進撃の巨人』、いい加減に、私は疲れてきました。もうしばらく購入いたしますが、あと少し、度肝を抜く設定や、あっと驚く展開が待っていますように。それでは。

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