『ベルセルク』8巻(三浦建太郎・白泉社)の感想
コミック『ベルセルク』8巻(三浦建太郎・白泉社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
そして、鷹の団とグリフィスは、ミッドランド国王から勝利の褒美として、軍最高位を与えられ、白鳳騎士団の白鳳将軍グリフィスに叙勲されます。裏では、王妃一味によるグリフィス暗殺が実行されるのですが、これは彼らの裏をかいて、逆にグリフィスとガッツが一網打尽、殲滅に。うまく解決できて、ガッツとグリフィスは仲よく語り合います。
「え?」
「キャスカのやつ 祝勝会にドレス着てやがんの」
「ほんとか!?」
「結構見ものなんだわ これが・・・・」
そして、ガッツは皆が驚く行動に出ます。つまり、鷹の団からの脱退でした。入ってからの三年間が充実しており、まして、グリフィスの存在に圧倒されたがゆえに、「オレは あいつにだけは なめられるわけにいかねえんだ」と告げて、皆の制止をふり切りますが、そこへ何とグリフィス自身が抜刀して構えます。「あの時言ったはずだ お前はオレのものだとな」と言い放って、三年前同様、命がけの勝負で決着をつけようとするのです。このあたり、ライバル萌えの私は精神的鼻血で大変です。結果、ガッツが勝つのですが、通常の勝利の爽快感はなく、グリフィスの心のままに空虚感がただよう表現は、お見事!
9巻予告では、ガッツの青年編最終章に入るそうです。確かに、8巻のままでは中世ヨーロッパ風歴史漫画になってしまうのですが、グリフィスとガッツのハートウォーミングな友情は、今回でほぼ終わるようです。そして、ガッツとキャスカのグリフィス争奪戦という三角関係もまた、微妙に変化していく・・・・ハズ。すでに、ガッツとキャスカは和解しており、8巻後半で、キャスカはガッツに出て行ってほしくないと、はっきり自覚していますから。どうも後半の急展開に目を奪われがちですが、ノンストップで濃厚な物語に仕上げた作者様の力量には、何度読んでも、ため息が出てしまいます。それでは。
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