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2016年12月28日 (水)

『姉のおなかをふくらませるのは僕』3巻(原作:坂井音太 作画:恩田チロ 秋田書店)の感想

 コミック『姉のおなかをふくらませるのは僕』3巻(原作:坂井音太 作画:恩田チロ 秋田書店)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 もう3巻なのですね。今まで、巻末にあった創作秘話がなくなったのは残念ですが、冒頭に人物紹介(相関図こみ)が載っていて、わかりやすくなりました。というか、京子と忍の姉弟(血はつながってないけど)エピソードだけでなく、京子は京子なりの友人関係、さらには忍の友達の家族事情(第19話みぞれ鍋)、叔母の梨由子の友人と後輩(第18話市川家の雑煮)等々、おいしい未知の料理みたいに、ストーリーに広がりと深みが増してきました。全体的には一話完結のコメディながらも、読んでいくほどに、人生や人間関係のほろ苦さを感じずにはおられません。

 私はおいしいもの好きなので、3巻に掲載されていた料理のいくつかを試してみました。第16話サバサンド、これは美味! サバがこんなにこってりしているとは、思いもしませんでした。だから、レモンや玉ねぎが合う~! クリ子と佐野先生のライブは、何だか迫力があります。
 第15話コールドチキンととろろ焼き、後者はまだ料理していませんが、このコールドチキンもよかったです。あっさりしていて、しかも好みの味付けができるから、いろいろと楽しめます。
 第18話市川家の雑煮、これは関東風の味付け? 白みそ仕立てのこちらとは異なりますから、夫が不在の時にでも、こそっと試してみたいです。お話自体は、京子と忍、どちらも登場しないで(番外編っぽい)、梨由子と友人の沙織、後輩の純子(後の忍の担任、子安先生)が、アバ女時代などビターな女子トークをしながら、おいしい雑煮を料理する、というもの。沙織の、「地獄ってのは偏在してんのよ」という言葉が、妙に重たいのですが、具体的にどんな人生を送ってきたのでしょうか。
 第19話みぞれ鍋は、忍の友達、ゆみみとその兄のお話。この兄さん、大食いだけでなくて、早く立ち直ってほしいです。
 第21話、レモンフィッシュのステーキ、要するにモウカザメ(ネズミザメ)の料理なのですが、こっちには売ってなくて、残念。サメ映画やサメそのものへのオマージュ満載で、私も思わず笑ってしまいました。
 第17話、私が思うに、これが一番印象に残りました。表題を挙げると、ネタバレになりますので、シンプルに書きます。定番の中華料理が、あの料理と、こんなにベストマッチングだったなんて!  料理も人間観察も、人生修行も、みーんな奥が深くて、さっさと片付けられなくて、軽いようで重く、疲れるようで、おいしい!?  次巻も楽しみにしております。それでは。

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