『どすこいスピリチュアル 呪詛の家』(漫画:小林薫 原案TANAKA・大都社)の感想
コミック『どすこいスピリチュアル 呪詛の家』(漫画:小林薫 原案TANAKA・大都社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
だから、霊能者が恐ろしい悪霊と戦うなどの、バトルはありませんし、身の毛もよだつ怖さはないです。その代わり、ギョッとする場面は、ちらほら含まれていますね。タナカさんは霊感がない分、私達も経験してきた、あるいは、するかもしれないエピソードばかりで、なかなか役に立つ内容です。
一話完結の短編9つが収録されています。私のお気に入りを、いくつか挙げてみますと。
「第1話 馴染みの質屋」、質屋さんではありませんが、私も骨董市やメルカリの愛好者なので、やっぱり・・・・という感じです。しかし、ちゃんと、怖いものを防ぐ方法はあるのですね! イケメン質屋さんが、いい味を出しています。
「第2話 色街の迷宮」、聞き書きではなく、この巻唯一の、タナカさん自身が体験した、恐怖話。しかし、なぜ、タナカさんが取り憑かれたのでしょう? 行きずりのおばあさん、何気にすごいです。
「第3話 顔の部屋」、これを読んで、私はせっせと、掃除をするようになりました、とさ。
「第4話 フラフラ女」、初めて読んだ時、私は女のビジュアルに、凍りつきました。
「第5話 呪詛の家」、立派な日本家屋に、呪詛が仕掛けられていた! よくぞ、見つけましたね。何も知らずに住んでいたら、無関係の人が犠牲になっていた、ということでしょうか。ぞぞっ!
「第8話 ビニール傘」、あの平々凡々なビニール傘でも、持ち主さんにとって、ものすごい働きをしてくれるのですね。
このようなわけで、非常にわかりやすく、思い知らされるお話ばかりでした。私のベストエピソードは、「フラフラ女」ですが、わざわざスピリチュアルを求めなくても、日常でこれほど多く見つかるのだ、と思いました。また、続きが発行されることを期待しています。それでは。
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