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2018年8月 1日 (水)

『エルフ‐17』全4巻(山本貴嗣・白夜書房)の感想

 コミック『エルフ17』全4巻(山本貴嗣・白夜書房)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 1~4巻とも、1991年初版で、各巻が400ページ近くある、なかなかの長編です。もっとも、私は全然退屈しないで読めましたが。さらに、4巻末の作者様のあとがきによれば、第1回を発表したのが1984年ですから、作品としては結構古い。
 でも、退屈な最新作よりも、おもしろい大昔の作品の方が、いいに決まっております。
『エルフ17』は、「エルフ・セブンティーン」と読み、一言で言えば、水戸黄門風SFスペース・コメディです。
 主要キャラは、実年齢15歳で、エルフ(光翅族)の昇齢試験によって一応17歳扱いになっている、少女ルウ(とんでもない怪力で、空も飛べますが、水に弱い)。彼女が主人公です。
 その仲間は、常時パワード・スーツを身につけている、宇宙飛行士っぽい外見ながらも、人間兵器に近い、K・K。そして、二人のスポンサーたる、銀河帝国皇子、マスカット タイラー(一見イケメンながら、最強の奇人変人)。
 三人の気ままな宇宙旅行である一方、ルウの18歳昇齢試験とか、2巻では惑星アカデメィアで学園生活を送ることにもなりますし、皇帝の元へ戻そうと、部下が皇子を追いかけ回す等々、1から数話で1エピソードが完結する、テンポの良いお話になっています。

 しかし! この漫画で一番残念な点を挙げますと、掲載誌の休刊のため、4巻ディッシュランド編の途中、「あたし達の戦いは、これからだ!」という、ワクワクする展開で終わり・・・・。うぅ、残念無念! コメディとはいえ、SFなのに、なぜファンタジーの主役のようなエルフが活躍するのかと、最初から不思議に思っていたところ、科学を全否定する世界、ディッシュランドが現れ、なぜかそこで魔法が使えなくなる異常事態が発生し・・・・というところで、終わり。詳細は、4巻のあとがきにありますけれども、うぅ、やっぱり、惜しい、くやしい。
 それでも、おもしろいから、よろしいのです!
 コメディという気軽な内容にしては、K・Kのスーツ、宇宙船の造形は、すごく凝っています。それらだけを見ていると、王道SF、スペースオペラみたい。
 でも、1巻の巨大カタツムリみたいなエイリア人の少年(触手が多い)の名前が、ヨシカズだし、3巻には猫を偏愛する暴君、惑星ゲンロックの領主、ロープグッド・ナ・ベシーマ公が登場し(爆笑するため、自主省略)。
 変人マスカット皇子はさておき、ルウもK・Kも、基本的には性格がいいのも、悪くないです。どちらも、いじめは許さない、ほっとけないですからね。
 ただ、私の目からして、ルウは間違いなくかわいい美少女なのですが、ゲストキャラ的な美女がやたらときれいに見えるのですが。3巻の惑星サーモニアのシャーナ王女が、一番の美人だと思います。
 ところで、連載が進むにつれて、ルウがセクシーな恰好になっていくのですが、「これ、今、発表したら(自主規制)」という表現・シーンもあって、驚かされました。なぜなら、彼女は15歳なのですし、まあ、もちろん、アダルトコミック的ではないのですが。
 そういう部分も含めて、私はこの作品がかなり気に入っています。一番好きなのは、2巻、惑星アカデメィア編で、スパルタ教育を行う男性教師、茶羽十三郎には、危うく笑い死にさせられました。しかも、生身の茶羽は、K・Kと決闘して、パワード・スーツを奪い去るようなことまでしているのですから。
 そういうわけで、気軽ながらも、読み応えのある漫画を求めてらっしゃる方にお勧めです。それでは。

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