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2018年10月 3日 (水)

『改訂版 薔薇色ノ怪物』(丸尾末広・青林工藝舎)の感想

『改訂版 薔薇色ノ怪物』(丸尾末広・青林工藝舎)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 実は、丸尾末広作品を読むのは初めてでした。正確には、この短編集に続いて、長編『少女椿』も読了しましたが。
 とても精緻で美しい、レトロな雰囲気の絵を描く方だと聞いていましたが、確かに! しかしながら、きれいな絵であるがゆえに、内容のエログロ、さらには排泄的なものに対する表現は並ではありません。
 汚物がダメな方、いたいけな少年少女が苦しむといった、後味の悪いお話が苦手な方にもお勧めできません。
 さあ、警告しましたぞ。

『薔薇色ノ怪物』は、エログロ漫画の短編集です。長編『少女椿』と、タイトルも登場人物も重なるお話があり、激痛系も含まれ、掲載された雑誌が、どうやらエロものらしく、裸のオンパレード。
 それだけに、ここまで色ものキワものを詰めこんだゆえか、不思議な爽快さを感じさせてくれます。なぜか、笑いさえも含んでいるような。私は一度も見たことがないのですが、見世物小屋や秘宝館といった、怪しく(妖しく?)淫靡な雰囲気をかもし出しているからでしょうね。
 私のお気に入りの作品を、いくつか挙げます。
「下男の習性」、金持ちの一家に仕える、下男の赤座。愛欲ヒエラルキーと、逆転がお見事。
「少女椿」、長編の前日譚。一人ぼっちになった少女みどりが、だまされた挙句・・・・本当、容赦ないですね。
「僕らの眼球譚」、やはり、バタイユの小説に由来している? 兄妹も皆、淫ら。庭師が気の毒。
「天然の美」、おや、エロくないと思いきや、ラストは、すごいことに。ギャグだと思います。
「童貞厠之介」、もっともインパクトのあった作品。内容は、タイトルから察してください。血と汚物、殺人と母子愛が、ドロドロに溶け合っています。
「腐ッタ夜」、終盤の血みどろが、すさまじい。これも愛? 三角関係?
「腐ッタ夜・ちんかじょん」、これはもう(絶句)。義母の淫蕩さに、少年が影響を受けて、というべきでしょうか。
 はあぁ(ため息)、快作(怪作?)の前には、表現すべき言葉を失ってしまいます。万人向けではありません。が、心と感覚の狂気を見たい、感じたい、人間の暗黒面を知りたい方は、どうぞ。次は、『少女椿』の感想に参ります。それでは。

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