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2020年2月10日 (月)

『神さまの怨結び』(守月史貴・秋田書店)の感想

 漫画『神さまの怨結び』(守月史貴・秋田書店)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 この本はいただき物で、1巻と描かれていないのですが、たぶん、評判がよくて、続きが発行されているようですね。確かに、おもしろかったです。ジャンル的には、エロチックな、ダークサスペンスといったところでしょう。

 ヒロインは表紙のとおり、蛇(くちなわ)という名で、美少女の姿をした邪神。メインキャラクターで蛇の助手? なおかつ敵でもある、男子学生っぽい少年「クビツリ」(蛇の命名)。彼は、ある神社で首吊り自殺をしたものの、蛇に見いだされました。
 蛇は本来、男女を結ぶ呪いに使われた、『赤縄』という道具の成れの果てで、誰かを死ぬほど呪う人間を、クビツリが見つけてきては、異次元のような神社へ誘いこんで、手に縄のあと? 紋章?を与え、憎い相手と交わるように命じます。そうすると、憎しみの対象は完全に消失してしまいますが、依頼者は怨を結んで縁を断ち切られるため、永遠に誰とも結ばれないという過酷な運命におちいります。
 一方、蛇としては、怨結びによって、人間にほどこされた縄の封印が少し消えて(蛇は縄で結びつけられて、神社から出られません)、自由に近づけるメリットがあります。
 このような過酷な怨結びですが、蛇とクチナワは、どちらかというとナビゲーターです。あらすじとしては、第一節~第四節と四話収録されていますが、第一節のヒロインは櫻で、大きな胸をからかい、いじめる同級生の稲葉に怨結びの呪いをかけますが、消える寸前の稲葉の本心に驚愕し、激しく後悔します。第二節は、安登まつりは、義父から虐待を受けている千石を救おうとして、怨結びをかけます。が、千石は逆上して義父を殺害。ダークサイドに落ちた彼を救ったために、まつりは……。
 第三と第四節は、続き物。いじめられっ子で、殺伐とした家庭環境にある乙梨叶は、怨結びをやめさせようとするクビツリに恋した結果、邪魔な蛇を殺そうとします。けれども、蛇はなぜか消え、クビツリの左腕に怨結びのあとが! 叶はクビツリを永遠に自分のものにしたくて、交わろうと試みます。

 

 以上、見事にダークです。憎たらしいはずの蛇でさえ、第三節で、「妾は……悪か?」と、涙ながらにクビツリに問いかける場面では、実に痛々しいです。この漫画のデメリットでもあり、特徴なのですが、アンハッピーで、後味がいいとはいえません。パッと見は、男性向けでヌードや交わりの描写の多い、萌え絵なのですけどね。
 が、作者様はなかなかの画力の持ち主です。特に、胸の描写は、たぷんとした重み、揺れ具合が、とてもリアルでエロい感じです(ほめていますが、私はお尻好きなので、棒読みでごめんなさい)。さらに、予測不能のストーリーという意味では、今のところ、謎まみれの設定ですが、矛盾や破綻は起こしていませんし、かなり上質でいいと、私は思います。
 救いがないお話ゆえに、どれもこれも、切ないです。蛇自身さえ、哀しい存在です。その中に、生々しいエロが加わって、忘れられない読後感を生んでいます。小手先の演出、上滑りのハッピーエンド、ご都合主義に飽きた方へ、お勧めです。
 これから、2巻、3巻と買って、読んでみようと思います。それでは。

 

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