『どすこいスピリチュアル 事故物件の怪』(漫画:小林薫 原案:TANAKA 大都社)の
コミック『どすこいスピリチュアル 事故物件の怪』(漫画:小林薫 原案:TANAKA 大都社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
サブタイトル?は、「心霊ライター・タナカの取材メモ」で、これで三巻目になります。今回も安定した、というより、それ以上の面白さでした。雑食ライターのタナカさんが、本業の取材の合間に、なぜか不思議・怪奇・奇妙なお話を見聞きすることが多く、それらを漫画化したものです。第19話から第27話まで、9話収録されていますが、一部に残酷な絵(損壊系と申しましょうか)が描かれています。それさえ大丈夫なら、かなりお勧めな内容だと、私は思いますね。
確かに、グロい存在は登場しません。が、よく考えると、想像すると、背筋が寒くなるエピソードはあります。印象的なお話のいくつかを、ご紹介しましょう。
第22話「事故物件の怪」第26話「式神がくる」、別のお話なのに、何と同じ不動産屋の営業マンが語り手で、ケリをつけたのは、「強欲社長」。いや、社長氏、がめついけれども、極めて真っ当なお方でした。
第19話「味がする」、私は食い意地が張っていますけれども、鼻は鈍いです。霊感同様、嗅覚もずば抜けていると、恐ろしい真実を察知するというわけで、ご本人に罪はないのに、気の毒ですね。怖いのは……生きている人間?
第21話「白い丸いもの」、パワースポットや神社めぐりがブームですが、合う合わないがあるって、もっと強調して、メディアで伝えた方がいいのでは? 私の好きな神社も、不思議な場所だったなあと思いだし、久しぶりにお参りしたくなりました。
第27話「辻占奇譚」簡単に出来て、しかもよく当たる占いだと思ったら、謎の存在が黒幕でした。証言者の方が体調を崩したのって、お守りの力なのでは?
第23話「頭の中のカレンダー」これは、私的に一番怖いです。具体的すぎる、未来の日時。しかも、その先は……って、何を意味しているのでしょうか。いいことだけを信じようという、タナカさんのお気持ちに完全同意です。それでは。
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