『岡っ引き 天牛 巻之壱』(ジョージ秋山・リイド社)の感想
コミック「岡っ引き 天牛 巻之壱」(ジョージ秋山・リイド社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。 |
第一話 ごんぶと十手と朧月 第二話 舌切り雀阿鼻叫喚
第三話 赤い夜 地獄の花が咲く
第四話 医療仏・十手地獄
第五話 悪霊・油地獄
第六話 恋慕地獄変
第七話 怒りのごんぶと十手
あらすじや設定は、前回ご紹介した、『独眼目明かし』と、ほぼ同じです。 異なるのは、隣家の落語家の名前が猫っ八であること。上司の鈴木の妻が、天牛と関係どころか、わずか十九歳の処女のままであること、など。 他にも、天牛の娘の絵美の髪型が変わっていますが、彼女、前回の方がかわいかったなあ。劇画っぽいのに、三等身なのは、私的に、ちょっと残念です。 しかし、ストーリー自体は、なかなかおもしろいです。掲載誌のカラーに合わせたのか、雰囲気がかなりアダルトで、艶かしくもなっています。 鈴木は、今夜こそ、妻と共寝したいと、悶々としていますが、さらりと、拒否されてばかりなのが切なくも笑えます。 どうしても、私は前回と比較してしまってくださいね申しわけないのですが……天牛のダークさが薄まっているので、惜しまれてなりませぬ。 それから、これは前回と共通しますが、お話の展開として、事件の謎や推理は、割とシンプルです。謎が謎を呼ぶとか、あっと驚くどんでん返し、重要な伏線がいくつもあるとか、そのようなことはなかったです。 ただ、時代物として、こういう演出や盛り上げの方法もあるのだなあと、創作面において感心させられました。
当分、この作家様から目が離せないでしょう。それでは。
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