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2021年9月22日 (水)

『真田魂』2・3巻(重野なおき・白泉社)の感想

 四コマ漫画『真田魂』2・3巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 まさか、2巻の感想もアップされていなかったとは! 遅くて、ごめんなさい。
 なぜか、私はつい最近まで、あまり漫画を読んでいないことに気づいて、急いで取り寄せたのですが、取り分け、重野なおき作品は実におもしろかったです、
 まず、あらすじというか、時系列を説明いたしましょう。
 2巻は武田家の滅亡に続いて、本能寺の変が起こり、真田家は天正壬午の乱に翻弄されます。北条、徳川、上杉と、主を変え、懸命に生き残りを図る一族ですが(信繁は人質が役目のように!)、どうやら、徳川との対決は避けられない模様。上杉景勝が味方になってくれますが、劣勢なのは変わりなし!
 3巻は、第一次上田合戦の始まりと、思いがけない終結まで。真田と徳川の争いを突いて、北条までが大軍を送りだし、要衝の地、沼田城をねらいますが、矢沢頼綱が応戦、撃退し、徳川軍もまた急に退却。その陰には、豊臣秀吉の勢力拡大があったのでした。徳川は秀吉に臣従しますが、北条は小田原評定で、まとまらないうちに、名胡桃城事件が起きます。これに秀吉は怒り、北条との戦いは避けられない形に。

 まあ、私がドキワクしておもしろがっていたのは、日本史オンチであることも理由の一つですが、作者様は、もちろん真田家メインの視点と説明を行ないながらも、極めて中立的な視点(神の視点というのかな?)で描いておられるからでしょう。
 だから、武田家が大好きな方には、2巻の滅亡のくだりが辛いかと思います。あらすじでは省略しましたが、北条夫人の最期(四コマながら、効果音もセリフもゼロという、いい演出)は、印象に残りました。
 他にも、織田信忠と松姫の純愛が、悲劇的結末になったことも。
 一方、滝川一益、上杉景勝と、人質になりながらも、戦に興味津々の信繁。生き残るためなら、寝返りなんて当たり前という真田昌幸。そんな父と弟に翻弄される、生真面目な信幸。好戦的ながらも、一筋縄ではいかない徳川家臣団など、何度読んでも飽きませんわ。
 3巻は地の利とゲリラ戦ぽいのをフル活用した、真田家の活躍が愉快、痛快。それから、信幸に本田忠勝の娘、稲姫が、信繁には大谷吉継の娘、竹林院が、嫁いできますけれども、稲姫は相当なインパクトを与えてくれます! 男装の美女で、真田家に殴りこみに行くと、やる気満々! ところが、意外にシャイで優しいところもあり、新登場キャラクターの中で、私は彼女が一番好きです。
 どうして、小田原評定が起きたのか。北条方に、どのような思惑があったのか。家康が秀吉に臣従した理由など、難しかった経緯がギャグを交えて、わかりやすく描かれているのもいいです。お勧めいたします。それでは。

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