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2021年10月 9日 (土)

『軍師 黒田官兵衛伝』4・5巻(重野なおき・白泉社)の感想

 四コマ漫画『軍師 黒田官兵衛伝』4・5巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 これもまた、いつの間にか、手元に置きっぱなしにおりました。どうもすみません。
 4巻、5巻とも、相変わらずの勢いとストーリーテリングといいましょうか、大変おもしろかったですよ!
 あらすじ(というか、ほぼ合戦の顛末です)を説明いたしましょう。
 4巻は、VS明智光秀の山崎の戦い。そして、織田家の未来を決定するはずが、秀吉と柴田勝家の対決が避けられないものになる、清州会議。行きつく間もなく、VS柴田勝家の賤ケ岳の戦い。これが、官兵衛という軍師側から見た動きが多く、あっさりした感じだったので、私としては拍子抜け。賤ケ岳の七本槍の活躍とか、見て見たかったですなあ。
 5巻は、賤ケ岳の戦い後のお話。市の死の場面は、また私、泣きそうになりました。やっぱり! 絶対! 戦国時代の大名の妻なんて、なりたくない! 市はやっと、夫とともに逝く願いを果たせて、幸せだったのでしょうか。雑賀衆との戦い、小牧・長久手の戦いで、秀吉軍は、古参の池田恒興、森長可が討ち死にしますが、織田信雄と秀吉が勝手に和睦して終了。紀州征伐は水攻めで勝利しますが、次は四国の覇者、長宗我部元親が対決姿勢を。ここで終わり。

 

 4巻は戦場場面の他にも、主要人物の内面までも描かれています。何度も申し上げますが、他の歴史の教科書などでは、「山崎の戦いは、秀吉軍の圧勝」と、簡単な説明で終わっていますけれども、この作品では、光秀軍の鉄砲戦術の見事さ、それが逆転され、意気軒高だった光秀が失意のどん底に落ち、悲惨な最期を遂げるまで(いや、明智光秀ファンの方は、辛いですよ)、バッチリ。
 そして、織田軍のワンオブ家臣で、豪傑タイプとはほど遠く、庶民っぽかった秀吉が、大名→天下人へと、心身ともに進化していくさまは、ギャグを交えながらも、お見事! と思いました。
 逆に、織田側は残念ながら、落ちぶれていきます。主従逆転というか、主人公から脇役になったといいましょうか。
 5巻で、あらすじで省略しましたが、官兵衛の息子、長政に、蜂須賀小六の娘、糸が嫁ぎます。彼女がまた(笑)、父親そっくりで、「今後 夜露死苦お願いいたします‼」と、挨拶しましたよ!
 脳筋とそしられながら、やたらと強い徳川家臣団ですが、達筆の榊原康政、なぜか明智光秀そっくりの僧、天海も加わって、官兵衛との対決も、今後は楽しめそうです。
 さらに、後半、一筋縄ではいかないであろう四国の大名、長宗我部元親もそうですが、その家臣、谷忠澄に、私は注目しております。腰は低く丁重な言動ながら、何を考えているかわからない、このようなタイプは、大大大好きですので!
 反面、十万の織田軍を苦しめた雑賀衆が、秀吉の水攻めに激しく抵抗しながらも、結局……といことで、最後の将、太田宗正が痛ましくありました。時代の流れとはいえ、過酷なものです。次巻が待ち遠しいです。それでは。


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