『のの美捜査中!』全5巻(重野なおき・白泉社)の感想
四コマ漫画『のの美捜査中!』全5巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
ようやく全巻入手できました! 購入して、よかった! おもしろかったです。
1巻の感想をアップしたことがあったかと思いますが、念のため、簡単にあらすじを申しましょう。
見かけ中学生だけれども、元キャリア組の巡査、のの美は、練馬の桜台署で、真田軍平、近藤ナツキ、鈴木二郎といった刑事課の面々と、監察医の高橋すみれ、交通課の氷室沙雪らと協力し、事件を解決していく、というもの。
ギャグだから、登場人物も事件もおもしろいものが多いです。確かに、3巻の帯カバーで、作者様がコメントしておられるように、3巻から、刑事ギャグものとしては、ちとやりすぎたところもあります。
が、おもしろければ、許されます!
ユニークな登場人物としては、2巻から出てくる、警察犬(人物じゃないけど)のマスコさん、変装が得意で脱獄もしてしまう、怪盗23区。
私的に笑わせてもらったのは、初めの方では、やたらとクールなのに、のの美フリークな氷室沙雪だったのですが、後半に行くにつれ、4巻の作者様あとがき同様、鈴木二郎がたまらなくいい! です。
鈴木は高橋すみれに片思いしていますが、何度プロポーズしているか、わかりません。一応、真面目で熱血漢なのですが、男の煩悩まみれなのは、もう笑いが止まりませぬ。
恐らく、全キャラクター中で最強の近藤ナツキは、思いがけず、ある男性とつき合い……。
そして、ヒロインのの美は、3巻のクリスマスエピソードのラストで、真田軍平に対して、あっと驚くことを行ないます。そりゃあ、のの美が軍平を意識していたのは、1巻からわかっていましたが、大胆な!
5巻後半は、大規模テロ組織が練馬にミサイルを撃とうとするのを阻止するため、桜台署メンバー全員が、一味の怪人達と戦うことになります。さらに、怪盗23区までも加わって、大混乱。戦いの行方は、そして、のの美と軍平の恋は、成就するのか? このあたりは、ページをめくる手を止められませんでした。
作者様の底力を見たような気分になりましたね。ただ、「信長の忍び」の千鳥と、のの美の外見が似ているため、どうしてもダブってしまいましたが。
戦国4コマ漫画家だと限定されるのが、私は惜しいと思います。また他の作品を見つけたら、読んでみたいです。お勧めいたします。それでは。
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