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2021年11月に作成された記事

2021年11月27日 (土)

『ヘンな日本美術史』(山口晃・祥伝社)の感想

 書籍『ヘンな日本美術史』(山口晃・祥伝社)の感想を申します。ネタバレは含まれていますが、美術史ですから、実際に見ていただいた方が、わかりやすいかと思います。

 さて、この本ですが、実は。
 読むのが、なかなか大変でした!
 これは、相性が悪いとしか、言い表しようがないのですが、どうも作者様の文体と、私の読書リズムが合わないらしく、おもしろいはず、興味をそそられるはずなのに、イライラが先立ってしまい、内容を十分に知ることができませんでした。
 内容は、タイトルのままです。
 特に、残酷描写などはありませんでしたから、通常の日本美術史に飽きている方や、もっと深く広く知りたい方には、お勧めできるでしょう。
 単に、おもしろいもの大好きで、浅学な私のようなタイプには、合わなかったのだと思います。

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2021年11月23日 (火)

『絢爛たるグランドセーヌ』13巻(Cuvie・秋田書店)の感想

 コミック『絢爛たるグランドセーヌ』13巻(Cuvie・秋田書店)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 
 13巻のあらすじを紹介いたしますと、YAGP本選は、決勝に残ったのは、奏、翔子、ミリアムのみというシビアな結果に。さらに、奏はガレル先生、ニコルズ先生のアドバイスも受けて、決勝ではベストダイアナを踊れたのでした。奏のラッキーは、ガラ出演までいきますが、こちらはクタクタで思わしくない出来に。それでも、辛うじてデフィレのラストの方に参加できました。さて、決勝の結果は? 念願の年間スカラは大丈夫でしょうか?

 惜しいところで、また次巻に続く、です。奏や翔子が決勝にいけるのは、私は何となく予想しておりましたが、まさか、絵麻や紫萱、クロエ、真帆も駄目だったとは。
 あらすじでは省略しましたが、日本予選金賞だった絵麻が落選した理由について、栗栖先生は、推察とはいえ、くわしく説明してくれています。たぶん、当たっているのでしょうね。13巻では、その栗栖先生の言葉が、一番の名言だと、私は思います。書き記しましょう。

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2021年11月20日 (土)

『絢爛たるグランドセーヌ』12巻(Cuvie・秋田書店)の感想

 コミック『絢爛たるグランドセーヌ』12巻(Cuvie・秋田書店)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 およそ2年ぶりの感想で、どうもすみませぬ。ごめんなさい、奏。
 おもしろくなかったわけではなく、むしろ、その逆。私の予想を、はるかにはずした展開でした。
 私的な用事が重なって、アップするタイミングを逃していたわけですね。

 YAGP編ですね。つまり、ニューヨークでの本選突入。
 11巻ラスト近くに登場していた少女は、紫萱(ズーシュァン)という中国出身者。手間がかかりますので、紫萱と書きますね。彼女は何と、ニコルズ先生の教え子!
 で、12巻のあらすじは、奏はニコルズ先生と再会します。マルセイユ留学の成果を示して見せますが、ニコルズ先生は、なかなか辛辣な評価。そうこうするうちに、紫萱がやって来て、奏はニコルズ先生に特別に目をかけられていたわけでなく、何人かの教え子の一人にすぎないことを思い知らせれます。
 大ショックを受ける奏。それは、レッスンにも現われ、予選では必死に気力を奮い立たせて踊るという、今までで一番苦しいステージに。けれども、滝本先生、配信を見ていたさくらは、高評価。一方、絵麻、翔子は、奏の目から見て、上々の出来。紫萱も、またしかり。僅差勝負の予選、結果は、どうなる?

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2021年11月14日 (日)

『はっぴぃ★ゆめくら』(黒岩よしひろ・双葉社)の感想

 コミック『はっぴぃ★ゆめくら』(黒岩よしひろ・双葉社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますが……まあ、ごくシンプルなお話です。
 2本のシリーズが掲載されています。前半は「おきらく ごくらく はっぴぃDaysシリーズ」、あらすじとしては、エロ作家志望の22歳の青年、昇太が、ひょんなことから、女性ばかりが入居しているマンションの管理人になり、血のつながらない妹の姫乃、隣室に住むなずな(昇太の本命)、色気過剰気味の真星小枝、謎めいたゴスロリ少女、霧院音理夢といった入居者の面々と、エッチなハプニングに巻きこまれていく、とういうもの。
 後半は「ゆめくらシリーズ」。一人暮らしをしていた若いサラリーマン、立郎の家に、父の知人である三姉妹が押しかけ居候。見かけが悪い彼女達は、性格もまた、だらしなく、立郎は、うんざりしています。そんな日々を送るうち、夢っ娘くらぶというイメクラの名物三姉妹にはまり、しかも彼女達全員から好意を持たれ、エッチな特別サービスを受けさせてもらえるという、幸せ展開に突入! しかし、帰宅すれば、また例のダメ三姉妹がいるのです……。
 はい、両作品とも、男性主人公幸せバンザイ! というご都合主義のオンパレードです。前者で、昇太は、成人指定漫画ほど露骨ではありませんが、しっかりセックスしています。なずなの正体が人間ではないらしい、というところで、作者様か出版社の都合なのか、終わっているのが少し残念。まあ、最後のページで、大体、予想がつきますが。

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2021年11月13日 (土)

『信長の忍び』18巻(重野なおき・白泉社)の感想

 四コマ漫画『信長の忍び』18巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 18巻のあらすじとしては、織田軍による、荒木村重がいる有岡城攻めが進展せず、軍師の黒田官兵衛が行方不明になったため、信長は官兵衛の息子、松寿丸を処刑するように、秀吉側に命令します。ここで、もう一人の軍師、竹中半兵衛は、命を賭けた、最後の計略を行ないます。
 そして、有岡城攻めは、長期包囲戦へ突入。じわじわと、追い詰められていく村重は、毛利軍の救援を要請すべく、単独で城から脱出するという、とんでもない手に!
 後半は、織田信雄の独断専行により、天将伊賀の乱が勃発。千鳥と助蔵が伊賀の里へおもむき、百地丹波に説得を試みますが、決裂。ここに、大名VS戦の常識やルールが通じない、忍び集団という、前代未聞の戦いが始まろうとしています。
 と、相変わらず、超盛り上げりそうなところで、終わりました。
 また、メインのお話とは別に、徳川家の内部抗争である、瀬名姫と信康の乱行とその結末について。こちらでは、信長が家康に、処断してよいと許可した、という平和な筋になっていますが、私は少々疑っています。いいえ、作者様の表現が気に入らないとか、そういうのではなくて、家康がひたすら信長に従っていたというのは、どうかなあと、思うのですよね。
 また、これも、あらすじで省略しましたが、上杉家のお家騒動の決着がついた代わり、武田家と北条家の同盟が破綻してしまいます。勝頼の妻、北条夫人は苦悩しながらも(このあたり、痛ましい)、一つの結論を出します。彼女の捨て身の覚悟が、また新たな悲劇を生むのですが。

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2021年11月 6日 (土)

『信長の忍び』17巻(重野なおき・白泉社)の感想

 四コマ漫画『信長の忍び』17巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 こちらのシリーズは、何度も「安定のおもしろさ」と、お伝えしているかと思いますが、今回も予想を裏切って、期待以上の魅力を与えてくださいました。作者様に、大感謝です。
 大まかなあらすじとしては、バリバリ活躍する秀吉との待遇の差に不満を抱いた荒木村重が、ちょっとしたきっかけで、ついに謀反を起こしてしまいます。荒木は広大な領地を有する重臣でしたから、その影響力は絶大で、反信長派は勢いづき、織田軍は大ダメージ。このエピソードは、次巻へ続きます。
 17巻のメインは、最強の村上水軍と、鉄甲船が完成した、九鬼水軍による、第二次木津川口の海戦! これは、日本史の本によっては、たった一行で終わるのですが、かなり長いお話です。圧倒的な強さを誇るはずの鉄甲船の弱点、さらには、海の王者たる村上水軍の様々な武器が、これでもか、と。

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2021年11月 3日 (水)

『ある設計士の忌録』(鯛夢・朝日新聞出版)の感想

 コミック『ある設計士の忌録』(鯛夢・朝日新聞出版)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 一話完結で、7つの短編が収録されています。
 あらすじ的なポイントを説明いたしますと、工務店を営む青年「私」は、いわゆる見える人。時折、土地や建物に関する奇妙な依頼を受けたり、不可解なトラブルに遭遇したりするのですが、手に余る場合は、特殊な能力の持ち主である設計士の「先生」にそれらをお願いします。先生は見事に解決しますけれども、その報酬が非常識なまでに高額。ゆえに、依頼者と、よくもめますが、先生は霊感商法でもうける守銭奴ではなく、その能力は確かに本物なのでした。

 霊能力者は、寺尾玲子さんや斎さんばかりでなく、ブラック・ジャック的なこの設計士さん、「先生」もいらっしゃるということなのですね。
 それだけに、先生の相手は、猛烈に強いです。凡人がその解決方法を真似るなど、とても不可能でしょう。
 だからこそ、先生の要求する金額は、目玉が飛び出そうなほど高いわけです。

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