『「やっかいな人」から身を守る85のコツ』(植西聰・電波社)の感想
書籍『「やっかいな人」から身を守る85のコツ』(植西聰・電波社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
また、今回、辛辣な感想なので、作者様やそのファンの方は、お勧めできません。
このタイトルの本を選んで読んだ私には、もちろん、職場の人間関係で悩んでいるからです。
いくらか参考になるか、あるいは、解決になるかと思って、読み始めましたが。
残念ながら、期待外れに終わりました。
その理由については、後で申し上げます。
内容というか、あらすじ的には、職場によくいる13タイプの困った性格の人々に対して、どのような心持ち、対処法でいるべきかを、見開き2ページごとに1項目で説明されています。
難解な専門用語は、ありませんでしたし、一文ごとに改行されているため、すいすい読めて、わかりやすいです。
200ページ越えの割に、早く読めますし、恐らく、トラブルの種になる人の性格をほぼ網羅しているのではないかと思います。
さて、私が期待外れと書いた理由については、現在がコロナ渦という、かついてない異常事態にあるせいかもしれませんが、作者様のセンスが、ちと古すぎるのではないかと、思うからです。
アフターファイブに誘って、コミニュケーションを取るとは、私のようなアルコール不耐症や、宴会の雰囲気自体が苦手な人間には、打ち合わせ室で対面で話をした方が、よっぽどましです。
それに、いわゆる飲みニケーションが、今どきの若い人々に受けないということは、コロナ前からも言われていたと思います。
もっとも、この本の発行年が2016年だから、致し方ないのかもしれませんが。
それから、もし、職場の人間から見たら、私はきっと、「第9章 冷たい人への対応術」で挙げられている、冷たい人間なのだろうと、予想いたします。
疑問に思ったり、困ったりした時以外、私は全然、口をききませんし、無表情ですからね。
それでも、誰かに質問されたら、ちゃんと答えますよ?
ただ、プライベートなことは聞かれたくないから(同人誌活動を隠しているとか、そういう問題ではありません。仕事中は、仕事に集中したいので)、私からは相手に質問はしないというだけ。
何だか、冷たい人がいると、チームワークが取れない、信頼関係ができないと、ひどい言われようですなあ。
もう一つ、パワハラ、セクハラ、モラハラが犯罪レベルでひどい相手には、これらのアドバイスは緩すぎて、使えないと思います。
最後に、作者様は、困った相手に対して冷静になるように繰り返しておられますが、上司相手であったり、同僚相手であったり、どちら目線でも説明しているので、混乱しそうです。
結論としては、社会人になって間もない方々には、なかなか有用な内容だと思いますが、ある程度、キャリアを得た方には、少々物足りないかと思いましたね。すみませんが、私の理解力はそこまででした。それでは。
ご協力お願いします。
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