『新九郎、奔る!』4,5巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想
コミック『新九郎、奔る!』4,5巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
まず、4巻のあらすじとしては、新九郎が、父の名代として、家臣を引き連れ、領地である荏原に赴任します。そして、台帳を調べたり、領内を回ったりしますが、父方の伯父、珠厳と、従兄弟にあたる盛頼に目をつけられてしまいます。そうこうするうちに、新九郎は、那須家の麗人としりあうのでした。
5巻は、表紙の絵のとおり、「人生の落馬編」。ついに、新九郎暗殺を実行せんとする、珠厳。この窮地を救ったのは、意外な人物で、逆に珠厳が政所から追い落とされてしまいます。安堵する間もなく、今度は、京から将軍、義政追い落としの陰謀に失敗した、伯父の貞親と父の盛定は出家して無官に。上京してきた新九郎に家督は相続されましたが、こちらも無官のまま。一応の決着がついて、領主となって荏原に戻って来た新九郎ですが、今度は伊勢掃部助家と那須家が、境界争いを始めた?
と、一難去ってまた一難というところで、終わりました。うーむ(ジタバタと、足踏み)。
これまでも、特に貞親を中心とした、伊勢家の面々といったように、登場人物が多かったのですが、4巻からまた増えましたよ。家臣では、幼なじみで1巻からおなじみの、大道寺太郎、お調子者の在竹三郎、真面目な荒川又次郎、一匹狼タイプの荒木彦次郎、元気で新九郎を慕っている、山中駒若丸。特に、駒若丸は元服前の十一歳で、かわいい系だから、そういう少年が好きな方には、お勧めかもしれませぬ。
まあ、私は那須家の麗人が、一番気に入りましたけどね。弓が得意なクール美青年と思ったら、女性、しかも新九郎より年上だったから、前回の今川義忠に続いて、精神的に引っ繰り返りました。名前は、つるといいます。
登場当初は、確かにクールビューティーだったはずが、だんだんと、新九郎で遊ぶ、からかい上手のお姉さんになってきました。しかも、姉の伊都というよりも、私だけの感じなのかもしれませんが、オヤジが入っているような?
そういうわけで、びくともしないように思えた貞親が、義政の思いがけない果断さによって落馬……引き落とされるなど、小さなシーンから大きなストーリー展開まで、予期しないものばかりで、満足できたお話でした。次の巻も楽しみにして、購入しようと思います。お勧めです。それでは。
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