« 2022年7月 | トップページ | 2022年9月 »

2022年8月に作成された記事

2022年8月27日 (土)

『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想・追記

 四コマ漫画『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想です。
 すみませぬ。前回の感想が、あまりにもシンプルでしたので。

 食べ物や食事シーン以外で、私的に一番インパクトがあったのは、馬場信春に射かけられて、豆助が負傷し、悲鳴をあげる場面です。

 豆助:「(自主規制)時より いてえっスー‼」
 作兵衛:「もっといいたとえ無えのか‼」
 

続きを読む "『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想・追記"

| | | コメント (0)

2022年8月22日 (月)

『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想

 四コマ漫画『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 私は大昔の衣食住、取り分け、食について、くわしく説明された資料や漫画は、大好きです! 食い意地が張っておりますから。
 なので、戦国時代の雑兵の、食事情を中心に、おもしろおかしく描かれたこの漫画は、まさに、打ってつけでした。
 あらすじとしては、信濃の国で武田軍(メインは馬場信春)と対決する、小笠原軍と雑兵達。懸命に食料を調達しようとする、料理好きの主人公、作兵衛は、弟分の豆助と行動を共にするうちに、元武家の落ちぶれ姫、つると出会います。食い意地が張っていてドジなつるを、作兵衛は放っておけず、村の少女、小菊の力も借りて、一緒に住むことに。そうこうするうちにも、武田軍の侵攻は続き、豆助は負傷します。ところが、作兵衛は、回復した豆助とともに、武田の築城の手伝いをするなど、つるにとっては、理解できない行動をするのでした。
 作兵衛は、つると同居していますが、色っぽい展開はゼロです。豆助と小菊も、意識はし合っているようですが、こちらも進展なし。なので、純粋に、戦国時代の雑兵の、食をメインにした、暮らしぶりを描いた漫画といえるでしょう。
 ゆえに、いただけない点を先に申し上げますと、意外性はあまりなく、ストーリー展開も、この作者様には珍しく、平坦な方です。今までの戦国四コマのノリを期待していると、大いに肩透かしにあうでしょう。
 それから、私的に不満だったのが、本文の用紙に、ハイバルキーを使っているのではないかと、いうことです。
 ハイバルキーは、同人誌発行の際、一度使ってみて、大いに後悔した、安っぽい質感の紙です。
 作者様や出版社のせいではないのですが、いやな思い出がよみがえってしまいましたよ。

続きを読む "『雑兵めし物語』1巻(重野なおき・竹書房)の感想"

| | | コメント (0)

2022年8月14日 (日)

『愛と死の詩』(永島慎二・朝日ソノラマ)の感想

 コミック『愛と死の詩』(永島慎二・朝日ソノラマ)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 こちらは、短編漫画集です。作者様は、タイトル付けが上手ですから(例えば、『心の森に花の咲く』など)、心惹かれたのですけれども、今回は今一歩でした。ネタや結末が読める作品が、あったからでしょうかね。
 では、掲載順に、簡単に内容と感想を挙げていきます。

「マルマル食堂の午後」、ある日、実直なオヤジのいる食堂を、二人の謎めいた男が占拠します。彼らの目的は? 緊迫感は存分にありますが、救いのない、悲しいお話です。
「死神」、やくざの青年、五郎が、盗みを働いた少女と知り合います。少女の境遇に同情した五郎でしたが、街角で出会った死神から、彼女と口をきかないよう、助言されますが……。これまた、救いのない話その2。死神はストーリー上、必要なのでしょうか。何よりも、作者様好みらしい、メンヘラ気味(純情可憐と言うべきでしょうが、私は、ひね紅林ですので)美少女の悲劇には、私的にうっとうしいです。
「友情」、絵描きの青年大助と、サンドイッチマンをしながら絵を描いている中年男、源太郎。二人はアパートの隣同士でしたが、思いがけず、大助が体調を崩してしまい……。お話の流れは、О・ヘンリーの有名作品と同じですが、なかなか絵描きとしての芽が出ない、五郎の鬱屈した気持ち、新宿の風俗や人々が描かれていて、なかなか味わい深いです。

 

続きを読む "『愛と死の詩』(永島慎二・朝日ソノラマ)の感想"

| | | コメント (0)

« 2022年7月 | トップページ | 2022年9月 »