富士見ロマン文庫がおもしろい!
富士見ロマン文庫とは、富士見書房から出版された、海外の官能小説作品群です。
私の持っている最初の本は、『O嬢の物語』(ポーリーヌ・レアージュ 澁澤龍彦/訳)で、昭和58年発行のものです。
きっと、リサイクル本屋で買ったと思いますが、「今の本屋の店頭で、見たことないな。変わった本だ」と思いながら、すっかり失念しておりましたが、実家に帰った際にこれを見つけ、興味をそそられて、オンライン本屋などで探してみました。
この富士見ロマン文庫のアピールポイントは、『マタ・ハリの日記』(マーク・アレクサンダー編 秦新二/訳)の折り返しカバー部分の文章によれば、次のとおり。
ナウでファッショナブルでエロチックな新しい文庫の誕生
また、封入された宣伝用小冊子によれば。
へんな目で見ないでください。
だそうです。
実際、外国の官能小説というよりは、クラシックで、ダイレクトにエロい、でも、切ないような、笑えるようなと、不思議な魅力を放つ読み物といった感じでした。
タイトルからしても、『エキゾチックな七分間』『ぼくのヴィヴィエ夫人』『ヴィーナスの戯れ』『ヴィーナスのため息』『若妻の異常な体験』など、見ているだけでも、ぞくっと、してきます。
古典作品が多いゆえか、作者不詳の場合もあるのですが、作家達も有名な方々がおられます。
アナイス・ニン、ミュッセ、やっぱりというべきサド、アポリネールなど。
さらに、表紙絵も、あの金子國義が描かれたものがあり、飾っておきたくなるような魅力を放っています。
この富士見ロマン文庫が絶版なのは、とても残念なのですが、刺激的な小説が大好きな私としては、なるべくたくさん集めて読んで、これからご紹介していくつもりです。
後日、『犯されて』の感想をアップいたします。それでは。
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