『雑兵めし物語』2巻(重野なおき・竹書房)の感想
四コマ漫画『雑兵めし物語』2巻(重野なおき・竹書房)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
日常系+グルメ+ラブコメの要素を、戦国時代という生死と隣り合わせのシビアな状況で包みこんだ、ほのぼの四コマといった感じのこの作品ですが’(長い説明で、すみませぬ)、2巻でも少しずつ、いろいろな面で進展が見られます。
あらすじを挙げますと、時代は天文17年秋から天分18年春(1548~1549年)、作兵衛とつるの仲は、甘々ではありませんが、家族っぽく、時としてラブコメ的な流れにもなってきました。つるの食い意地は相変わらずですが(笑)、意識しているのか、同居人のことを質問したところ、作兵衛は兄貴代わりの伝蔵のエピソードを語ります。武家奉公に出世したのに、伝蔵は雑兵時の悪癖ゆえか、あえない最期を遂げて、この家は作兵衛のものとなったそうです。一方、弟分の豆蔵も仕官を目指しますが、あっさり不採用でした。
年を越え春になって、作兵衛は、万屋の店主、さよりから、越後へ行って塩を買うように頼まれ、豆蔵やつるをともなって向かいます。珍しい食材や初めての醤油に驚かされ、長尾景虎(後の上杉謙信)に助けられなどする、充実したものでした。
しかし、塩不足をまぬがれたかと、安心できるどころか、大地震、天候不良と、緊迫した出来事ばかりが続きます。飢餓の危機が高まった頃、武田軍との戦開始という、起死回生の知らせが来て、伝兵衛は奮い立つのでした。
2巻の新キャラクター、さよりに注目しています。一見、つるや小菊に負けず劣らずの美女ですが、金銭面では情け容赦がなく、明るくて恐ろしい笑顔で応じてくれます。怖くて、かわいくて、おもしろい!
つるは、どじょうの味噌汁を食べた瞬間、その群れをイメージするという、新技(?)を発現させてしまいました。ヘビの料理では、さすがに、ひっくり返ってしまったのが、彼女らしい!
私的に、小菊の出番が少なくて、残念でした。
少しながらも登場した、長尾景虎やその家臣が、とても格好良かったです。番外編など、描いていただけるとうれしいです。
いくつかの料理の中で、私が一番再現できそうだったのが、「集め汁」(今風に言うなら、具だくさん汁かな?)ですけれども、やってみたいのは、「どじょうのみそ汁」ですね。でも! しかし! どじょうは、観賞魚屋様でしか、見たことないのです。
そういうわけで、3巻もとても楽しみにしております。お勧めいたします。それでは。
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