『ダンディズム 栄光と悲惨』(生田耕作・中公文庫)の感想・追記
書籍『ダンディズム 栄光と悲惨』(生田耕作・中公文庫)の感想を追記いたします。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
213ページの編集部による注意書きによりますと、この本は、1975年に奢灞都館より刊行されたものを底本にして、「ウィリアム・ベックフォード小伝」と「老いざる獅子--バルベー賛」は、1992年刊「生田耕作評論集成Ⅱ」(同社)所収の改訂稿と差し替え、「黒い文学館」(白水社・1981年)の一部を「付記」として追加収録した、完全版だそうです。
ずいぶん、手をかけて完成された作品だったのですね。おもしろかったのも、納得です。
さらに、表紙イラストが、金子國義!
ディフォルメしているのに、フェロモンが匂い立つような美女画で有名な方ですが、この正装した三人の紳士の絵も、内容に合っていて、いい雰囲気です。
最後に、巻頭ページに、18世紀のロンドン、ジョージ四世、ベックフォード、バイロンといった、本の内容に深く関わるイラスト? 画像? が掲載されていますが、ジョージ・ブランメルの肖像はありませぬ。
後記の作者様の言葉によれば、「故意に省き去った」そうです。
クールで淡々とした感じに描いておられましたが、作者様自身、ブランメルに魅せられているのかな? と、思いました。それでは。
ご協力お願いします。
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