『強制除霊師・斎 屍人の聲』(監修:斎 小林薫 ぶんか社)の感想
コミック『強制除霊師・斎 屍人の聲』(監修:斎 小林薫 ぶんか社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
今回も、お役立ち情報が多い内容でした。収録作品は、次のとおり。
第1話 自死の迷宮
第2話 祠しまい
第3話 生霊(いきすだま)
第4話 父からのメッセージ
第5話 屍人の聲
第1話、第5話と、自殺した方のエピソードです。加えて、第1話、第4話は証言者のお父さんの霊に関するものです。自殺はやっぱり、悪いことであり、お父さんの人格や言動によって、遺族が辛い思いをしたり、心温められたりするものなのですねえ。それでは、各話のあらすじと感想を。
「自死の迷宮」、暴力をふるうお父さんは、自殺したと判断されていましたが、真相は違っていました。お父さんの前世、贖罪、霊障など、斎さんが明かしていき……。証言者のお父さんに、深い事情があったのはわかります。が、やはり、パワハラは困ります。家族としては、どうしたらよかったのでしょうかね。
「祠しまい」、空き家になった田舎の家にある、祠の撤去について、斎さんがアドバイスします。しかし、隣の家が勝手に片づけてしまい……。撤去の方法自体は、神様がいなければ、簡単なのですけれども、逆ギレする人の方が、私的に腹立たしいです。ま、証言者様は何ともなかったようで、よかったですけどね。
「生霊」、証言者様のご主人が怒りっぽくなったのも、作者様(!)の腰痛も、生霊のしわざでした。心霊雑誌の記事や霊能者のお話、続いて、斎さんの最後のページの言葉どおり、「結局 生きてる人間が 一番怖いってことだね」。生霊なんて、飛ばすものではありません。実は、私も大昔、思い出すまいと、懸命に断捨離いたしました。まあ、今となっては、気のせいだと思っていますが。
「父からのメッセージ」、このお父さんは、優しい人です。心霊体験なのに、怖くなくて、ほっこりと、ちょこっと笑えるシーンさえ含まれています。陰膳、正しいやり方を学びましたので、私もぜひ、やります。
「屍人の聲」、タイトルのお話だけあって、かなり怖い! 証言者様の血まみれの妹さんが、おどろおどろしい! けれども、自殺して楽になったか、との斎さんの質問に、後悔していると、彼女は答えます。彼女を叱責するばかりでなく、励まし、スイーツをあげて(!)、天界へ送った斎さん、ご立派! すごくいい人だ! このシリーズで、斎さんは時として、すごく怖い霊能者のようで、ちゃんと証言者や苦しんでいる霊のことを考えているから、ほっと、安心できるから、いいのですよね。だから、斎さんがいないのは、とても悲しい。何度でも申し上げます。ご冥福を祈ります。
もう、最新刊が発行されているのですね。早く購入しますわ。それでは。
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