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2023年12月に作成された記事

2023年12月31日 (日)

おわびと2024年の予定について

 初めまして、あるいは、こんにちは。
 この辺境(偏狭)ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 実は、〇〇、△△、19世紀の官能小説(いずれも刺激的かつ過激すぎる内容のマンガ! なので、タイトルは自主規制しました)など、こちらに書くべき題材は、いくつか持っているのですが、今夜は別の作業にかかりたく思いまして、更新するのは明日以降にさせていただきます。
 どうもすみませぬ。
 
 2024年は、いよいよ、同人誌活動を再開していくつもりでおります。
 ただ、「また新刊はありません、ごめんなさい」では、あまりにみっともないので、新しい本の発行とともに復帰いたします。
 こればかりは、自分の遅筆だけが原因ではなく、12月に家族が亡くなったことも大きなダメージになっておりますが。
 大きな痛手を負いながらも、立ち上がろうと、もがいている最中です。
 読書感想ブログともども、もうしばらくお待ちいただけますよう、お願い申し上げます。

 もう一つ、近々、pixivに新作をアップする予定です。
 庵×京のブルー・シリーズ完結編の「◎◎」で、ダイジェスト版にするはずが、いつの間にか、本気で作成し始めてしまい、予想外に手間取ってしまいました。がんばります。
 それでは、2024年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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2023年12月29日 (金)

『女形気三郎』全7巻(ジョージ秋山・小学館)の感想

 コミック『女形気三郎』全7巻(ジョージ秋山・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 この作品のタイトルで、「女形」は「おやま」でなく、「おんながた」と、読みます。恥ずかしながら、私はつい最近まで、間違っていました。
 全7巻のうち、1~4巻までは普通なのに、なぜかそれ以降は巻数でなく、「恵比寿極楽地獄顔」「怒りの海 地獄の初裁き」「最後の地獄裁き」というタイトル名になっています。掲載誌が変更になったのでしょうか、それとも、作者様のお考えによるのでしょうかね?
 巻ごとに収録されているのは、おおよそ7~9話で、最後の巻の2話を除けば、すべて一話完結。どちらから読んでもいい仕様です。
 勧善懲悪の、胸のすく作風で、なおかつ、色っぽくもエロいお話が読みたいと思って、購入したのですけれども。
 読後感は、ちと複雑です。

 主人公は、腕利きの廻り髪結い「気三郎」。江戸の大根長屋に一人暮らしをしていて、年頃の娘のねずみに恋されながらも、なごやかな日々.を送っております。けれども、同心の鬼龍院、その手下の手ぬぐい佐吉から、女性が殺された不可解な事件の情報を聞くなり、「女形気三郎」と名乗る妖艶な美女に変装して、下手人を斬殺して、解決する、または恨みを晴らしてやる、というストーリーです。
 悪人の設定、気三郎の裁きの方法は様々なのですが、この展開で、ほぼ最終回まで続きます。

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2023年12月28日 (木)

『生贄』(ジョルジュ・バタイユ 生田耕作/訳 奢灞都館)の感想

 書籍『生贄』(ジョルジュ・バタイユ 生田耕作/訳 奢灞都館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
   発行が1999年12月です。さらに、巻末の「編集部より」という解説では、この本は、先に『供儀』の表題で『バタイユ著作集-眼球譚他』(1971年4月 二見書房)に収録されていたものの全面改訳版だそうです。1983年頃に改訳がなされたはずですが、翻訳者様が亡くなり、その書斎からこの「決定稿」が発見され、刊行されたそうです。とても思い入れの強い作品なのですね。
 まあ、奢灞都館の出版物は、装丁や挿絵にこだわった、中古であっても高額本というイメージなのですが、わが好奇心は抑えられず、購入したようです。実は、私も思えていないくらいの以前、なのですが。
 さて、一読。作品の内容を紹介いたしますと、実存主義哲学っぽいエッセイです。はっきり申し上げて、難解です。小難しい用語が、これでもかと、出てきます。50ページに及ばない短編でしたから、私はギリギリ眠くならずにすみました(ごめんなさい)。


 

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2023年12月24日 (日)

『漫画家残酷物語』全4巻(永島慎二・小学館文庫)の感想

 コミック『漫画家残酷物語』全4巻(永島慎二・小学館文庫)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 この4冊の本の初版の年月日が、昭和51年5月20日です。相当古いから、この小学館文庫版は品切れになっているかもしれませぬ。
 お話は、漫画家、もしくは、漫画家を目指す青年達の、夢と希望、挫折と苦悩を描いた、1話ごとに独立した、短編漫画集といってよいかと、思います。
 正直なところ、つまらなくはありません。しかしながら、私としては、不満というか、作者様による押しつけがましいテーマというか主張に、静かな怒りと苛立ちを感じずにはいられませんでした。
 ゆえに、作者様の関係者、大ファンの方、公平な目でこの作品を判断しようという方には、私の感想は不向きだと、思います。不愉快な思いをなさらないよう、どうぞ、このあたりで、お読みになるのをおやめになってくださいますように。

 では、あらすじは、おおよそ書きましたね。これから私の、やや批判よりの感想を記します。
 時代の古さは、仕方がないですよね。2巻「嵐」に登場する汽車とか、同じく「漫画家とその弟子」で、定食の値段が60円とか、私は戸惑う度に、「昔の作品、昔の!」と、自分に言い聞かせていました。
 あと、どうにも地味にきつかったのが、一見シンプルでかわいらしい絵柄ながら、ストーリー上でよく登場人物が死ぬ流れが多いですね。たとえば、1巻「坂道」、2巻「あに いもうと」「蕩児の帰宅」、3巻「遭難」、4巻「嘔吐」「ラ・クンパルシータ」「びんぼうなマルタン」、他にもあったでしょう。最近、家族を亡くした私としては、単なる演出や表現と感じられず、胸が痛かったです。それだけ、作者様にとっては、死は身近な出来事だったというわけでしょうか。
 

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2023年12月22日 (金)

『強制除霊師・斎 消された陵』(小林薫 監修:斎)の感想

 コミック『強制除霊師・斎 消された陵』(小林薫 監修:斎)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 これで、シリーズ14冊目ですね。例によってですが、恐怖要素よりも、斎さんによる、実生活に役立つ知識というかコツが、おもしろくも、なるほどと、納得させられます。
 収録作品と掲載順は、次のとおり。

 第1話 黒の預言
 第2話 水の才人
 第3話 漂泊する宿主
 第4話 消された陵
 第5話 うしろの正面

 では、簡単に感想を書いていきますね。
「黒の預言」、斎さんは、近い将来にわずらう人の、病気の個所、その人の年齢などがわかってしまう、というお話です。これはまた、すごいのですが、、私としては本題の前の、神社へお参りする作法が、大いに役に立ってもらえそうと、思いました。しかし、斎さん、大物ですな。

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2023年12月 9日 (土)

『新九郎、奔る!』14巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想

 コミック『新九郎、奔る!』14巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前半と後半の落差というか、コントラストに、私は驚かされてしまいました。もう14巻になったというのに、それぞれの巻ごとに、異なる持ち味があって、なかなか魅せられてしまいます。
 あらすじとしては、少し面倒なこともあったのですが、18歳のぬいは、新九郎の奥方となりました。
 そして、元猿楽師を広沢尚正と名乗らせて寵臣にした、将軍の義尚でしたが、奉行衆と奉公衆の対立を招き、前者の布施英基、飯尾元連は、いったん京を離れ、大御所の義政に許されて戻って来たところを、奉公衆に討ち取られるという、血生臭い事件を黙認します。
 義政は出家し、伊豆の堀越御所では、その庶兄の政知は、六歳になる双子の息子達、寿王と茶々丸の将来について思い悩んでおりました。そんな折しも、義政は寿王を上洛させるよう、命じてきます。将来的に、寿王が将軍になるか、自分が京へ戻れるかと、政知は期待し、茶々丸もまた、伊豆がわがものになるだろうと、胸をふくらませるのでした。
 関東では、扇谷(上杉)定正が大田道灌の動向に疑いの目を向け始めます。道灌がことわりなく息子を嫡男にし、さらに、元服させて、何と古河公方の足利成氏のもとへ出仕させたのでした。家来や弟からも、道灌への批判が相次いだため、定正は、ついに恐ろしい計画を実行せざるを得なくなったのでした。道灌を糟屋へ招き、風呂のもてなしをした後に……。

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2023年12月 2日 (土)

『オプス・ピストルム ’30年代パリの性的自画像』(ヘンリー・ミラー 田村隆一/訳 富士見ロマン文庫 No.89)の感想

 書籍『オプス・ピストルム ’30年代パリの性的自画像』(ヘンリー・ミラー 田村隆一/訳 富士見ロマン文庫 No.89)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前回の『エロティックな七分間』の読書記録を、さらに悪く更新してしまいましたよ。一ヶ月近くかかってしまいました。反省。
 確かに、この『オプス・ピストルム』も似たところはありますが、私はこちらの方がずっと読みやすく、魅力的だと思います。

 あらすじを説明しますと、主人公は、駆け出しっぽいアメリカ男性新聞記者のアーフ。今風に言うなら、フリージャーナリストか、フリーエディターのような気がします。社員として働いているにしては、自由時間が多そうに感じましたので。
 そのアーフが一人称で、パリで味わったエロティックな体験を、時系列順に描いた小説です。アメリカ人は、パリに、フリーセックスのイメージを持っているのでしょうかね?
 これまた、『エロティックな七分間』の感想どダブるのですが、エイズの恐怖のない古き良き時代の、見境なしセックスを謳歌している雰囲気です。
 では、どこが『エロティックな七分間』とは違うのか、というと。







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