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2024年2月11日 (日)

『ラブレター フロム 彼方』(早見純・太田出版)の感想(追記)

 コミック『ラブレター フロム 彼方』(早見純・太田出版)の感想の追記を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前回の記事では、各話のストーリーというか、あらすじの紹介が雑でしたので、もう一度、しっかり記してみます。

「閉ざされた扉」は、ある女子生徒に一方的な恋慕を抱く男(どう見ても、その学校の教師のようなのです)が、彼女を監禁した挙句、その体の扉を強制的に閉ざして(具体的には、とても書けません)……というもの。思いをこじらせることが怖いのは理解できます、が、彼女の受ける仕打ちは残酷すぎ。
「肉塊16年」、出会い系(当時はテレクラか?)で、少女は男と知り合い、援助交際を持ち掛けますが、紳士的な外見のその男はラブホテル内で、彼女を切り刻みます。血まみれの少女は、自分の人生の様々な場面を、その脳裏に思い描くのでした。無残に損傷された肉体、ノスタルジックな思い出、豹変した男の醜い表情と、ストーリーはシンプルながらも、動転させられます。私的には、ラブホへ行く前の少女の言葉、「あたし ホカホカ弁当買って 中で食べよっと」に、なぜか恐ろしさを感じました。
「美奈の夏は終わった」、自宅でむごたらしく絞殺された、小学校低学年くらいの美奈。その兄はひどく悲しみますが、女装して興奮するなんて、気持ちの方向性が間違っていると、思います。

「窓のない部屋」、引きこもり青年の抱く、自虐的な性衝動の妄想。一人きりの彼が、行く未来は、自滅? それとも、性的犯罪者?
「真夏の震え」、少女をだまして暴行した挙句に殺害し、その遺体をも、もてあそぶ鬼畜の教師。破損された遺体が、むごすぎて、言葉になりませぬ。頼むから、このお話はフィクションだけにしてほしいです。
「涼子、夏に……」、涼子という女子生徒と、少しばかり性交体験のある、早見という男子生徒か、青年? の、回想とモノローグのみのお話。早見は、涼子に執着しないと、うそぶきながらも、どんどん、病的な願望と妄想をつのらせていきます。性的犯罪者のくわしい心理がうかがえて、大いに参考になり……ません! 下手なホラーより、ずっと恐ろしいお話です!
 それでは。
 

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