『信長の忍び』18巻(重野なおき・白泉社)の感想
四コマ漫画『信長の忍び』18巻(重野なおき・白泉社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
18巻のあらすじとしては、織田軍による、荒木村重がいる有岡城攻めが進展せず、軍師の黒田官兵衛が行方不明になったため、信長は官兵衛の息子、松寿丸を処刑するように、秀吉側に命令します。ここで、もう一人の軍師、竹中半兵衛は、命を賭けた、最後の計略を行ないます。
そして、有岡城攻めは、長期包囲戦へ突入。じわじわと、追い詰められていく村重は、毛利軍の救援を要請すべく、単独で城から脱出するという、とんでもない手に!
後半は、織田信雄の独断専行により、天将伊賀の乱が勃発。千鳥と助蔵が伊賀の里へおもむき、百地丹波に説得を試みますが、決裂。ここに、大名VS戦の常識やルールが通じない、忍び集団という、前代未聞の戦いが始まろうとしています。
と、相変わらず、超盛り上げりそうなところで、終わりました。
また、メインのお話とは別に、徳川家の内部抗争である、瀬名姫と信康の乱行とその結末について。こちらでは、信長が家康に、処断してよいと許可した、という平和な筋になっていますが、私は少々疑っています。いいえ、作者様の表現が気に入らないとか、そういうのではなくて、家康がひたすら信長に従っていたというのは、どうかなあと、思うのですよね。
また、これも、あらすじで省略しましたが、上杉家のお家騒動の決着がついた代わり、武田家と北条家の同盟が破綻してしまいます。勝頼の妻、北条夫人は苦悩しながらも(このあたり、痛ましい)、一つの結論を出します。彼女の捨て身の覚悟が、また新たな悲劇を生むのですが。
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