アニメ・コミック

2023年9月 3日 (日)

『新九郎、奔る!』13巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想

 コミック『新九郎、奔る!』13巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前将軍の庶兄である、堀越公方こと足利政知に、双生児が誕生しました。そのうちの一人が、茶々丸と名付けられました!
 これで、1巻の冒頭の伏線が明かされましたね。
 ここで、このお話の折り返し点になるのでしょうか?

 あらすじとしましては、上記のとおり、足利政知に双生児の世継ぎが誕生したわけです。
 新九郎の方は、家の借金返済のため、超節約暮らしをしていましたが、家来に多額の負債を打ち明けられ、ついに、分一徳政を申請します。
 この分一徳政とは、借銭の五分の一を幕府に納めて申請し、認められれば、借金がすべて帳消しになるという仕組みです。結果的に、伊勢家の借金は、きれいになくなりました。
 さらに、新九郎は、細川政元に呼び出されて、足利政知が今の地位を降りさせた上で、幕府は、古河公方こと足利成氏と和睦が可能かと、質問されます。言葉を濁す新九郎でしたが、前将軍の義政らが動いて、上杉顕定に伊豆国を返上させて政知に割譲し、代わりに公方の地位をあきらめさせ、ついに成氏との和睦が成立しました(都鄙〈とひ〉和睦)。
 伊勢家内では、新九郎の姪にあたる、かめの遊び相手として、あの甘い物好きののんびり屋、小笠原政清の娘、ぬいが選ばれます。
 将軍家で、現将軍の義尚が妻である日野家の姫を追い出し、またもや髻を切り、母の日野富子と不仲になって、伊勢家に居場所を移しました。
 そんなゴタゴタがある一方、ようやく、新九郎は申次という役職を得ます。慣れない仕事に右往左往しますが、念願の結婚話がやって来た、のかな?

 

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2023年8月25日 (金)

『となりの怪異談~忍び寄る恐怖~』(小林薫・ぶんか社)の感想

 コミック『となりの怪異談~忍び寄る恐怖~』(小林薫・ぶんか社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 前回の『となりの怪異談~身近なゾッとする話~』と、仕様は同じです。全国から寄せられた方々の体験談を、2ページの漫画にしています。
 ただ、私は怖い話に興味があるくせに、今回の方が、血の気が引くエピソードが多かったように感じられました。くれぐれも、怖いものが苦手な方は、注意して読んでみてください。
 掲載数は、連続しているものも含めて、86話。前回よりも減ったようですが、怖いものは怖いです!
 それでは、印象に残ったお話を挙げますね。

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2023年8月 5日 (土)

『絢爛たるグランドセーヌ』16巻(Curvie・秋田書店)の感想

 コミック『絢爛たるグランドセーヌ』16巻(Curvie・秋田書店)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 また、予想の斜め上をいかれてしまいました(うれしい悲鳴)!
 閉鎖的な感じのキーラは、奏とはまた異なる、すぐれた才能の持ち主で、しかも、性格のいい少女でした!
 やはり、ロイヤル・バレエ・スクールで学ぶ彼女達は、皆、半端ないテクと根性を持っています。
 反面、経験が浅くてメンタルも繊細なのに、大人と変わらないバレエという、厳しい勝負の舞台で、常時、インターバルなしの真剣勝負を強いられているような?

 簡単に、あらすじを挙げましょう。奏はロイヤル・バレエ・スクールのロウアー・スクール10年生に編入留学し、言葉の違い、一般的な勉強の大変さ、食事の味の相違を痛感させられます。
 また、モナコに留学中の翔子は、一人ぼっちでいるために心が折れそうになりますが、奏と電話で話して、互いに元気を取り戻します。
 学友との会話から、奏は、キーラが振付コンクールで、去年、一位に入賞したことを知ります。さらに、彼女はダンサーのよさを引き出す能力の上、面倒見がいいことも。皆が驚いているうちに、キーラ本人が何と、次の新作のダンサーを、奏とエヴリンに依頼するのでした。
 キーラはメジャーなギリシャ神話より、北欧神話をテーマにしたがっており、ふだんは無口っぽいのに、話し始めると、無我夢中になってしまい、周囲が呆気にとられるのを恥じ入って逃げ出すという、繊細な性格の持ち主。けれども、奏は、初めてバレエを知った時の感動を話し、キーラと近づけそうになるのでした。
 ロイヤル方式のレッスンに戸惑っていた、奏とエヴリンでしたが、ピラティスによって、いっそう磨きがかかります。そんな折しも、二人はニコルズ先生の特別レッスンを受けて、エヴリンは有頂天でしたが、奏はかすかな違和感を覚えます。寮へ戻って来ると、エヴリンと不仲だったレベッカが、ポスターの破れを修復しようとしていました。エヴリンは抱きついて喜びます。
 

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2023年7月16日 (日)

『どすこいスピリチュアル 言霊ホタル』(漫画:小林薫 原案:TANAKA)の感想

 コミック『どすこいスピリチュアル 言霊ホタル』(漫画:小林薫 原案:TANAKA)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 表紙が夏らしくてロマンチックな感じですが、今回の内容は、またまた、重い! おどろおどろしい描写は特にないのに、重くてシリアスで、ある方々にとっては身につまされる内容だと、思います。
 そりゃあ、取材されるのがお仕事とはいえ、よくこういうネタを集めておられるなあ、また、それを的確に漫画として表現されているなあと、感じないではおられませぬ。精神的脱帽!
 収録作品は、次のとおり。

 第37話 夏のともだち
 第38話 はなれ
 第39話 洋子さんが怖い
 第40話 言霊ホタル
 第41話 あなたが世界で一番かわいい
 第42話 ほこらの家
 第43話 アリガトウ
 第44話 しまい
 第45話 不思議な少年

 それでは、私的に印象に残った作品の感想を述べます。

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2023年6月 3日 (土)

『となりの怪異談 身近なゾッとする話』(小林薫・ぶんか社)の感想

 コミック『となりの怪異談 身近なゾッとする話』(小林薫・ぶんか社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 この本、私は先月に読了していたのですが、なぜこんなに感想アップが遅くなったかといいますと。
 夜に、あらためて目を通すのが怖いから! です。
 怖いもの好きで、耐性のあるはずの私がこうですから、苦手な方はご注意ください。
 まあ、表紙からして、かなり……ですから。

 あらすじというか、中味を説明いたしますと、様々な場所、年齢、職業の方々(たぶん雑誌の投稿者?)による、怖い体験談を漫画化されたものです。
 ほぼ2ページと、シンプルかつ簡潔にまとめられていますから、どこから読んでもおもしろく、しかも総数が90を越えているという、充実した内容です。
 その怖い体験の分類は、心霊的なものが大半ですが、中には不可解? なものもあり、お笑いオチさえも。
(語りだけでなく、オチもあるのですよ)
 ただ……霊能者さんが現われもせず、後味の悪いエンドになることも。

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2023年5月21日 (日)

『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』(鴻池剛・カドカワ)の感想

 コミック『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』(鴻池剛・カドカワ)の感想を申します。ネタバレが含まれていることに加え、今回はいわゆる汚物系のお話もありますので、(実は、私もよくやるのですが)お茶やお菓子などを食べながら、お読みにならないよう、ご注意ください。
 一言で申し上げますと、このマンガは、「笑った」とか「癒される」ものではないように思います。要するに、自分という人間以外の生き物と一緒に暮らすのは大変なんだなと、痛感させられます。タイトルのとおり、作者様が相手にしてやっているのは猫ですけれども、小さな猫一匹でもこんなに苦労するのですから、彼氏彼女、配偶者、子供ならば、苦労と苦悩、無限大、でしょうか。
 あらすじとしては、タイトルのままですね。後半に、子猫だったぽんたが友人を通じてやって来たことが、50ページの描き下ろしで描かれています。1巻の表記はありませんが、2、3巻が刊行されていますから、事実上1巻目です。
 私も、猫マンガは、じっくりにせよ、チラにせよ、何度も読んできましたが、描かれている猫(恐らくミックス)のぽんたは、元気といえば聞こえはいいのですが、活動的すぎ! 飼い主である作者様の都合など、ほぼ考えず、吐く、排泄する、汚す、破壊すると、天使よりも悪魔に近い生き物なのではないかと思われてなりませぬ。
 だから、猫が生理的に駄目という方には、避けられた方がいいかもしれません、けれども。
 そのかわいげのなさが、不思議とかわいいのです。

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2023年4月30日 (日)

『絢爛たるグランドセーヌ』15巻(Curvie・秋田書店)の感想

 コミック『絢爛たるグランドセーヌ』15巻(Curvie・秋田書店)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 前半は、奏が暁人と、パリの炎をパ・ドゥ・ドゥで踊る公演。後半は(こちらがメイン)、奏が目標だった、イギリスのロイヤル・バレエ・スクールに留学するお話で、順調にはいかないだろうと予想していたのですが、まさか、そのようなことが起きようとは! 実は、前半後半とも、驚かされました。
 あらすじをご紹介しましょう。
 奏は久しぶりに、さくらやプロの練習を見、そのレベルの違いにショックを受けます。パリの炎が、フランス革命の物語で、ヒロインのジャンヌになりきろうと、奏は懸命に練習を重ね、本番では暁人とともに、火花の散るような高難度のパの応酬を行ないます。失敗はなく、観客からの温かい拍手も受けましたが、奏は、「どかーんって 盛り上げられなかった」と、不満。
 そして、友人や家族の優しい励ましを受けた後、奏はイギリスへと旅立ちました。早速、ニコルズ先生の出迎えを受け、寮の四人部屋に入ります。
 最初に出会ったのは、YAGPでかなり辛辣だった、エヴリン・フォックス。次に、閉鎖的で目を合わせようとしないキーラ。最後に、シンガポール国籍のレベッカ。エヴリンと奏は留学で、キーラとレベッカは進級組。そのエヴリンの大切なポスターを、レベッカがあやまって破ってしまったことで、エヴリンは激怒し、二人は対立関係に。
 一方、エヴリンと奏に、ロイヤル・スタイルのレッスンによる洗礼を受けます。基礎の基礎たる動きから、ヴァシリーサ・トルスタヤ先生の注意を受け、今までのやり方が通用しないことを痛感させられます。焦ったような真剣な表情になるエヴリンと対照的に、奏は「大変だぞ」と、ワクワク感がおさえられないのでした。

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2023年3月 5日 (日)

『どれが恋かがわからない』1巻(奥たまむし・カドカワ)の感想

 コミック『どれが恋かがわからない』1巻(奥たまむし・カドカワ)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 帯カバーに、「ハイスピード百合コメディ!/恋の過剰摂取(オーバードーズ)」と、書かれているとおりの内容です。
 だから、性行為こそありませんが、同性愛は苦手! という方にはお勧めできません。
 が、おもしろければ百合でもオーケーな方には、楽しんでいただけるかと思います。
 主人公は、大学に入学したばかりの空池メイ。彼女は高校卒業時に同級生相手に失恋してしまったので、「ぜったい彼女をつくる!」という熱意を持ってきました。
 まず、この冒頭からして、私は新鮮でしたね。
 従来の百合ヒロインなら、「恋した相手が、仲良しの娘。どうしよう?」と悩んだり、「こんなの、ダメ!」と、迷ったりして、ストーリーが進まないことがあるのですが、メイは実にわかりやすいです。
 しかし、友達づくりも出遅れたメイですが、五人もの! 美少女と美女と出会って、恋をする羽目になり、「どれが恋かがわからない」状態になってしまうのです。
 あらすじというか、五人の彼女候補を登場順に紹介いたしましょう。

1)白沢リリ
 新入生オリエンテーションか、初講義? 時に、メイの隣りの席にやって来た同級生。五人の中で一番巨乳で、新人アイドルながら、シャイな性格。メイの手や頬の感触が好き。

2)百目鬼マリア
 五人の中で最年長の美人で、しかも著作がベストセラーという心理学科教授。メイの反応から、テレパス顔負けに、心の内や秘密を読みまくり、メイがうろたえるのをおもしろがっている。メイがリリ、港、カオルと好き合っていることも察知している、唯一の人。

3)湊(ミナト。姓か名前か不明)
 芸術学部三年で、演劇部所属。カフェテリアのバーテンのようなボーイッシュなスタイルで、メイと初めて会った。実はおたくっぽい声フェチで、メイの声に惹かれている。

4)味間カリン
 湊と同じ三年で演劇部。料理が得意で、男うけしそうな、かわいい外見の割に、大胆なキス魔。メイとのキスを気に入っている。

5)国政カオル
 メイの寮の同室先輩。柔軟剤の香りも苦手な、嗅覚過敏。好き嫌いが激しく、言動もきついが、国際貢献をするのが夢で、正義感は強い。メイの肌のにおいを好きになり、抱きまくらとして、過剰スキンシップを繰り返す。


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2023年1月29日 (日)

『新九郎、奔る!』10、11、12巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想

 コミック『新九郎、奔る!』10、11、12巻(ゆうきまさみ・小学館)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 
 最初に、いただけない点を挙げます。
 事件が起こった時、それは西暦何年なのか、前のエピソードから、何ヶ月? 何年? 経っているのか、新九郎他の主要人物の年齢は何歳なのか、わかりにくいです。
 たとえば、文明9年(1477年)と、背景に細かく載っていれば、とても助かるのですが。安易に比較はできませんが、重野なおきの歴史四コマ漫画では本文中にしっかり年代が説明されていますし、単行本のカバー下の表紙にも年表があって、わかりやすいので、そのような工夫があればなあと、思います。まあ、日本史無知の私は、もっと勉強しなくてはいけないのですが。
 しかし、お願いはそのくらいで、巻ごとにおもしろい出来事満載です。
 10巻で、結局、伊都と龍王丸暗殺をねらった刺客の正体は不明のままでした。今川新五郎は自分でないと、言い張っていますが、彼の配下の家臣の仕業? すんなりと、平和内に収まりそうにないですね。
 新九郎の、男臭い家来達の中で唯一、かわいい雰囲気の山中才四郎が、刺客の矢をまともに受ける場面はショッキングでしたが……やれ、一安心!
 かわいいといえば、将軍の義尚もそうで、懸命に新九郎を自分の近臣になるように計らっているのですが、新九郎は大御所の義政のきげんをそこねて、龍王丸の相続が不利になるのを恐れて、辞退してばかり。落胆する幼い表情が、痛々しいほどに愛らしいです。これは不幸萌え? 不憫萌えというのでしょうか? ごめんなさい! でも、やっぱり、かわいい。
 11巻で、つる、まさかの再登場。そして、弟でなく、息子の千々代丸に那須家を継いでほしいとの希望を明かすのは、ひとえに、わが子かわいさゆえに。龍王丸のため、実家の伊勢家を頼り、寄進を要求してきた雑掌を一蹴する伊都と、オーバーラップします。これぞ、女というか、母の戦いなのでしょう。一見、物静かで平和なだけに、新九郎は彼女らの強さに驚き入ってしまうのも、納得できます。
 それから、あらすじでは省略しましたが、幕府奉公衆の小笠原政清の娘、ぬいが不思議と目立っております。甘党の食いしん坊で、年齢相応? に愛らしい少女で、市で父とはぐれていたのを、新九郎に助けてもらったのですが、今後、何かの縁ができるのでしょうか。怜悧なつるとは正反対の、大らかで無邪気な少女ですけど。

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2023年1月28日 (土)

『新九郎、奔る!』10、11、12巻(ゆうきまさみ・小学館)のあらすじ

 コミック『新九郎、奔る!』10、11、12巻(ゆうきまさみ・小学館)のあらすじを申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 遅筆な私が、ようやく最新刊に追いつけました。
 この漫画は時代物にありがちな、戦や斬り合いなどは少なめですが、生真面目な少年が、時には策略も行なうしたたか者に成長? 変貌? していくお話です。
 十代の人々が純粋であるがゆえに潔癖で、大人のやり方、偽善に我慢ができず、傷つき、反抗する過程を描いた作品はいくつもありますが(『二十歳の原点』永島慎二の『青春裁判』『フーテン』などの作品)、新九郎の生き方こそ、時代と立場が異なれども、社会と関わりを持つ人間の生き方なのだなと、私は思いました。
 それにしても、どの巻を読んでも、それぞれ違ったおもしろさ、魅力があって飽きないのは、作者様のすばらしい力量です。
 それでは、あらすじから申しましょう。
 10巻では、今川家の家督争いの結果、新九郎の姉の伊都は子供達を連れて、小川へ引っ越すことになったのですが、そこが何者かに急襲されます。賊のねらいは伊都と龍王丸の命でしたが、新九郎と家来達によって、辛くも撃退。新九郎は姉と子供達を案じて、京の伊勢貞宗邸へ連れていきます。
 京では御所が焼け落ち、伊勢邸が将軍義尚を迎え、臨時御所となります。伊都は落飾し、今風に言うところの、前髪パッツンのボブカットに(結構かわいい)。以前、新九郎の命を助けた、多米権兵衛元茂が居候しておりました。
 関東の方では、謎の鎧師、狐の情報によれば、長尾景春が古河の足利成氏と組んで、太田道灌と敵対関係になります。道灌が多忙になったため、新九郎としては、今川家の相続を解決する好機のはずですが、大御所の義政は知らぬ顔で、将軍の義尚は父と折り合いが悪い。けれども、畠山義就、大内政弘が大乱に倦んで引き下がったため、応仁・文明の大乱は、11年目にして(もやもやしながら)、ついに終結。西軍にいた伊勢貞藤は、僧形になって還ってきます。無位無官だった新九郎も、巻末で義尚の御供衆になりました。

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