書籍・雑誌

2022年1月 8日 (土)

『隠れ貧困』(荻原博子・朝日新書)の感想

『隠れ貧困』(荻原博子・朝日新書)の感想を申します。ネタバレが含まれていますが、私ごときの文章から推測して、実践するのは不可能ですよ。
 サブタイトルは、「中流以上でも破綻する危ない家計」です。朝日新聞出版ですから、この名前だけで、拒否反応を起こされる方もいらっしゃるでしょうけれども。
 何だか、ある意味、呪われた心霊実話やうさん臭いスピリチュアルなんぞ、裸足で逃げ出すほど、怖い、恐ろしい、でも考えざるを得ない、直視しなればならない、そういうエピソード満載でした。
 そもそも、「隠れ貧困」とは、収入が少なくて貧しいという、通常の貧困ではなく、安定した高収入を得ているのに、日々の生活がかつかつだったり、貯金が極めて少なく、将来の老後の生活が危ぶまれたりしているという状態のことです。
 もちろん、家族の誰かがギャンブラーで浪費しているのではなく、一生懸命働き、子供達も勉強に励んでいるにも関わらず、貧困状態から抜け出せないという異常(非常?)事態なのですが、この隠れ貧困が日本で増えているそうです。
 構成としては、第1~4章で、「隠れ貧困」の実態を、資料といくつかの家庭のケースを挙げて、具体的に示されています。第5章以降は、隠れ貧困対策として、Q&A方式で、作者様が答えていて、参考になりました。

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2022年1月 3日 (月)

『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』(川上和人・技術評論社)の感想

 書籍『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』(川上和人・技術評論社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 いやぁ、ビッグイシューで紹介されていたのを思い出し、ようやく読了したのですが。
 小説よりも、科学、評論系が、ある意味、おもしろいと、わかってはおりましたけれども。
 何だか、ちょっとしたSFというか、古代ファンタジーを読んだような気分になれました。

 あらすじというか、内容としては、鳥類学者の作者様が、「恐竜は鳥類の先祖である」という前提のもとに、発掘される化石のこと、そもそも、恐竜とはどのようなものか、鳥類と恐竜の共通点と相違点、鳥類から推測される恐竜の生態(ここが私的に一番おもしろい)等々と、スムーズに論理が展開され、興味深く読めました。

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2022年1月 1日 (土)

2022年の目標

 明けましておめでとうございます。
 今年も何卒、この辺境(偏狭)ブログと、餓狼MOWというゲームメインに同人誌活動を行なっている、フリーライターで看護助手でもある主婦、紅林真緒をよろしくお願いいたします。

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2021年12月18日 (土)

『傳説と奇談』全18集(山田書院)の感想

 書籍、それとも、豪華版雑誌と呼ぶべきか、『傳説と奇談』全18集(山田書院)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 何と、発行年度が昭和38~40年という、半世紀以上前の、カラー写真や折り込み色絵、白黒写真つき、A4サイズ版の本です。
 ページ数は、80ページ(第17集 元禄忠臣蔵)がもっとも少なくて、最大は142ページ(第18集 旅と伝説)、他はおおよそ112ページで、かなり厚めの本文紙が使われております。2か月間、通勤と昼食の合間に読んでおりましたが、なかなかの重さです。
 これは本のせいではないのですが、経年劣化で、残念ながら、カラー写真は、もやっとした、妙な色合いです。
 そして、18集の内訳は、次のとおり。

 第1集 東京篇/第2集 近畿篇 1/第3集 伊豆・東海篇/第4集 関東篇/第5集 四国・山陽篇/第6集 近畿篇 2/第7集 九州篇/第8集 東北・北海道篇/第9集 北陸・近畿篇/第10集 中部篇/第11集 中国・近畿篇/第12集 中部・北陸篇/第13集 東北・関東篇/第14集 総合篇 1/第15集 総合篇 2/第16集 特別号 城と古戦場/第17集 特別号 元禄忠臣蔵/第18集 特別号 旅と伝説

 はーっ、ただ文字を打つだけでも、大変ですわ。
 日本各地の『傳説と奇談』を集め、掲載した本というわけで、大いに期待が持てるでしょう?
 これで、私の日本史&地理ダメっぷりも改善されるかなあと、浮き浮きしながら、読み始めたわけですよ。
 そして、2か月かかって読了した今。
 現在も、この出版社と、編集や執筆に関わった方が、この辺境(偏狭)ブログに訪問されることがあるでしょうか?
 あいにく、批判的なことを書きますので、どうぞ、ご了承ください。

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2021年11月27日 (土)

『ヘンな日本美術史』(山口晃・祥伝社)の感想

 書籍『ヘンな日本美術史』(山口晃・祥伝社)の感想を申します。ネタバレは含まれていますが、美術史ですから、実際に見ていただいた方が、わかりやすいかと思います。

 さて、この本ですが、実は。
 読むのが、なかなか大変でした!
 これは、相性が悪いとしか、言い表しようがないのですが、どうも作者様の文体と、私の読書リズムが合わないらしく、おもしろいはず、興味をそそられるはずなのに、イライラが先立ってしまい、内容を十分に知ることができませんでした。
 内容は、タイトルのままです。
 特に、残酷描写などはありませんでしたから、通常の日本美術史に飽きている方や、もっと深く広く知りたい方には、お勧めできるでしょう。
 単に、おもしろいもの大好きで、浅学な私のようなタイプには、合わなかったのだと思います。

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2021年10月31日 (日)

『アンネの日記 増補新訂版』(アンネ・フランク 深町眞理子=訳 文春文庫)の感想(追記)

 前回の『アンネの日記 増補新訂版』(アンネ・フランク 深町眞理子=訳 文春文庫)の感想の追記分です。こちらもネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 訂正箇所は、私のイニシャルです。「K・K」ではなく、「M・K」でした。ごめんなさい。最近、わけあって、昔のペンネームを名乗っておりましたので。
 もう一つ、私が驚いた部分は、日記の割と初期の方で、アンネ自身が後日に加筆している箇所です。やはり、単なる辛辣な批判屋ではなくて、自主批判というか、完璧を求めていたような気がします。
 他に、翻訳者様の工夫かもしれませんが、初めのうちは、パパ、ママと書いていたのが、中盤以降は、おとうさん、おかあさんになっています。同時に、アンネ自身の内面について語る場面も多くなり、最終章では、自らの二人に分裂しているかのような内面にも気づき、そのような自分とどうやって向き合っていくべきかと、重要な問題を掲げたところで、残念ながら、終わりました。

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2021年10月30日 (土)

『アンネの日記 増補新訂版』(アンネ・フランク 深町眞理子=訳 文春文庫)の感想

 書籍『アンネの日記 増補新訂版』(アンネ・フランク 深町眞理子=訳 文春文庫)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 ネタバレといっても、オランダで、ナチスの迫害から逃れるため、隠れ家に移り住んでいた一人のユダヤ人少女の、13~15歳の記録です。
 ユダヤ人迫害の悲惨かつ生々しい見聞もありますが、戦争の激化とともに、食料が質的に悪く(腐っている)、量も不足していきます。
 連合軍の作戦は遅く、爆撃の被害が間近でも。何よりも、狭苦しいアパートというか部屋(それが隠れ家なのですが)に八人も、自由に外へ出入りできず、息をひそめて暮らさなければならない苦労は、とても真似ができませぬ。
 だから、この『アンネの日記』は、すぐれた反戦記録(文学)といえるのですが、アンネは身近な人々への鋭い観察と批判、将来の夢、恋まで、実に多く詳細に書いていますので、特に十代の女性には強い共感を呼ぶと思います。
 私も学生時代に読んだことがあり、今だったら、どんなふうに感じるかなと好奇心半分で、読んでみたわけです。

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2021年10月23日 (土)

『旅のつばくろ』(沢木耕太郎・新潮社)の感想

 書籍『旅のつばくろ』(沢木耕太郎・新潮社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
 あとがきによりますと、こちらは、JR東日本が発行している「トランヴェール」という雑誌に連載されていたそうです。
 私も以前に読んで、大いに感動した、『深夜特急』の作者様ですが、こちらは日本国内の旅行記で、41編が掲載されています。
 旅そのものが目的であったり、あるいは、用事で出かけた先で見聞した出来事であったりと、行き先も様々ですが、またしても、私は脱帽せざるを得ませんでした。
 お話の一編ごとは、独立していたり、緩くつながっていたりしていますけれども、どこから読んでも、ほぼ大丈夫な仕様です。
 だから、私は、のんびり寝転がってでも読める小作品集だと予想しておりましたが。 うれしい精神的土下座をさせていただきます。

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2021年10月16日 (土)

『粗食のすすめ お弁当レシピ』(幕内秀夫・東洋経済新報社)の感想

 書籍『粗食のすすめ お弁当レシピ』(幕内秀夫・東洋経済新報社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 今回も、どうか、作者様がこの辺境(偏狭)ブログをサーチして、ご覧にならないことを望みます。無学の料理下手のくせに(だから、か?)、辛辣なことを書いておりますので、ファンの方も、お気をつけください。

 何とか転職できまして、お弁当を持っていけたらいいなと、思ったのが、この本を手に取ったきっかけです。時短または簡単レシピと説明されていなかったから、内容は事前に予測しておくべきでした。これは、まったく私の落ち度で、反省しております。
 粗食=簡単にできる料理ではないのです!
 シンプルな素材と調味料を使用して、ていねいに調理された、おかずやご飯類ということだったのですね。
  確かに、掲載されている写真を見ますと、どれもこれも、あっさりした感じの、おいしそうなものばかりで、食欲をそそります。
 しかし、あえて申し上げますと、料理してみたい気分になれず、わずか30分で読了してしまいました。
 そのわけは。

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2021年10月 4日 (月)

『全日本食えばわかる図鑑』(椎名誠・集英社文庫)の感想

『全日本食えばわかる図鑑』(椎名誠・集英社文庫)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 表4の説明文のとおり、「当世流行るグルメとはキビしく一線を画す、正しい高級質素料理」について説くことをメインにした、シーナ流うまいもの文化論(エッセイ)です。
 はい、お笑い要素たっぷり、独特の語り口調もおもしろいものですから、非常に満足いたしました。
 思い出の一品、野外の料理、個性的な人からのごちそうなど、50の美味について描かれています。
 ただーし! 美味しんぼの海原雄山が追究するような、格調高い料理は皆無です。
 のり弁や、調味料びちゃびちゃという、リーズナブルだけれども、体にいいとは言えない(要するに、脂たっぷり、濃厚な味で、めちゃくちゃおいしそう)料理ばかりですから、ダイエットなどの食事制限を受けている方は、要注意です。

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