『誰のために愛するか すべてを賭けて生きる才覚』(曽野綾子・青春出版社)の感想
書籍『誰のために愛するか すべてを賭けて生きる才覚』(曽野綾子・青春出版社)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。
こちらの本は、以前にご紹介した、『生きるのはひとり その人に生命(いのち)を燃やそうとするとき』(戸川昌子)と同じ出版社で、奥付によりますと、発行時期は、「昭和46年11月15日 第463刷発行」で、当時のベストセラーであったのかもと、私は予想しています。
内容は、やや恥ずかしいサブタイトルですが、難しい男女関係をいかにうまく乗り切っていくか、というよりも、充実した夫婦関係を維持できるコツを、作者様自身の実例を挙げて著したものです。
私は現在、この作者様はあまりに右翼的で、かつ上から目線の論調に感じられてならず、さっぱり読まなくなっていたのですが、久しぶりに読んでみて、すんなり、すっきり頭に入り、夫の三浦朱門氏とのやり取りなどが楽しそうに思われました。
女性著作者が、同性向けに描かれた作品は、かくあれかしとか、こうしなくてはいけない、みたいな説教調ばかりで、タイトルを見ただけで、私はうんざりさせられてきましたが(西原理恵子とか)、この作品は素直さと自然なユーモアがあって、好感が持てます。
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