書籍・雑誌

2020年6月28日 (日)

『たんときれいに召し上がれ 美食文学精選』(津原泰水 編・芸術新聞社)の感想

 書籍『たんときれいに召し上がれ 美食文学精選』(津原泰水 編・芸術新聞社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 さて、サブタイトルに、「美食文学精選」とありますように、食事や食物にインパクトのある、アンソロジー本です。税別2,900円と高額なのが、痛いところですが、私としては、買ってよかった! この読み応え、読後(食後?)感は、並々ならぬものです。ダイエッター様には、お勧めできない、と申したいところですが、それならば、清水義範「全国まずいものマップ」、正岡子規「仰臥漫録二」などをお読みになればいいですし、あるいは、展開が予測できない(しかも、美食文学のはずが、妙にエロい!)、筒井康隆「薬菜飯店」。さらには、芦原すなお「ずずばな」、津原泰水「玉響」がいいでしょう。が、「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」(石井好子)、「天どん物語-蒲田の天どん」などを読んだら、やっぱり、ダイエットは失敗になりそうですね。
 この本は、36品も収録されており、500ページを越えています。通勤通学の電車内や、出先で読むには、ちと辛い重みと厚みですが、編者様の解説に加え、作家達のプロフィールも載っており、大変な親切仕様です。

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2020年6月 8日 (月)

『ぶるうふいるむ物語 秘められた映画史70年』(三木幹夫・立風書房)の感想

『ぶるうふいるむ物語 秘められた映画史70年』(三木幹夫・立風書房)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 タイトルは、ブルーフィルムのことです。古本屋さんで入手した、昭和50年発行の本ですが、今も販売されているでしょうか。
 そう、こちらはブルーフィルム70年史のことを、作品群や警察に摘発された事件などを絡めて描かれています。ブルーフィルムのことを、作中では、「青映画」と表現されており、楽しそうな語り口調ですが、なかなかの力作だと思います。
 ただ、この本は時代的、事件的(わいせつ系とも裏社会系とも)? に、おもしろいですが、感動するとか、ムラムラするのは、難しいでしょうね(実は、私、それらをひそかに期待しておりました)。コラムみたいな文体ながらも、資料の要素が大きいですから。
 今、わざわざ、青映画を作成する人々は、いないのではないかと思いますが、禁止されているからこそ見たい、楽しみたいという、不思議な人間(女性も少しはいるハズ)の欲望というものを、考えさせられました。
 表紙絵や作中イラストは、上村一夫。これは、相当、美麗にエロくて、目の保養になりました。それでは。

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2020年2月20日 (木)

『世界史を彩った美女悪女51人の真実』(マイウェイ出版)の感想

 書籍『世界史を彩った美女悪女51人の真実』(マイウェイ出版)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 この本は、やや小さめの変形A4サイズ、全116ページ、マイウェイムックで、構成/文 副田護だそうです。去年の年末に東京へ行った際、神保町のある本屋さんで見つけて購入しました。表紙がいきなり、ジェーン・グレイの処刑で、なかなか刺激的なのですが、内容は、ちょっとねぇ……。ゆえに、辛口レビューになりますので、出版関係者の方はお勧めできませぬ。

 さて、表表紙は、宣伝文句がいろいろと。「3000人の幼児の肉体をすりつぶして作る--史上最強の媚薬で太陽王を骨抜き!」などと、あります。中身は、見開き2ページで問題の人物と事件について、多くの絵画を載せながら説明されています。
 いきなり、タイトルに偽りあり。美女悪女とありますが、80、81ページはヒトラーのお話です。一応、ゲリ・ラウバルやレナーテ・ミューラーにも言及していますが、ヒトラーの性的指向ばかり述べられているではありませんか。
 苦情その2、誤植が多いです。絵の説明と、読み物部分、どちらが正しい名前なの? と、戸惑い、白けてしまいます。
 苦情その3、取り上げられている人物が、どの国にいつ頃いたのか、生没年など、具体的に挙げられていません。そりゃあ、古代、中世、近世頃だろうなと、推測できますが、くわしく知るためにはウィキペディアか、人名事典を引かなくてはいけないのです。この本で世界史に対する興味は起こせますが、参考にはならないと思います。
 苦情その4、きれいなカラー満載なのに、絵の作者、制作年代、部分か全体図なのかの説明も、一切なし(泣)。

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2020年2月 7日 (金)

『展望と開運 2020』(村山幸徳・KADOKAWA)の感想

 書籍『展望と開運 2020』(村山幸徳・KADOKAWA)の感想を申します。ネタバレが含まれていますが、詳細な開運法については申し上げられません。ご注意ください。

 この本を購入したきっかけは、去年に愛用していた風水暦の2020年版が見つからなかったためです。そこで、よかったという感想が多いこちらを読んでみたわけですが、予想外にいい内容です。
 構成は、2020年の世界と日本の動きの予測、それから、九星別の年の運勢・月の運勢へと入っていきます。この本の短所としては、およそ380ページのボリュームがあるにも関わらず、下手をすると、冒頭の世界・日本編と、自分の星しか読まないかもしれない点と、月別の運勢があるのならば、特に好調な日や注意すべき日についても言及してほしかったなあと、私は思います。
 しかし、残念なところはそのくらいで、一家に一冊、置かれて、家族で読むというのは、非常にベストでしょう。確かに、個別の運勢はさらりと説明されていますが、世界や日本という大きな社会的、大局的動向あっての、私達の人生ですから、この構成は重要でわかりやすいです。

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2020年1月24日 (金)

『トトとタロー』(絵:米倉斉加年 文:かの アートン)の感想

 書籍『トトとタロー』(絵:米倉斉加年 文:かの アートン)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 

 このお話は、童話、もしくは、絵物語にあたるのでしょうね。同じ米倉斉加年作の『多毛留』よりも、子供向けに描かれているように思えます。『多毛留』は、良くも悪くも、エロい雰囲気と、独特の不気味さがありましたから、『トトとタロー』の方が万人向けかも。
 そうは言っても、薄気味悪さのニュアンスは軽めながらも(ファンである私の目から見て、ですが)、ちゃんとあります。
 それから、米倉斉加年の絵は、子供が実に愛らしく、その本領は発揮されています。
(ちなみに、清純な少女も非常によいです)

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2020年1月 6日 (月)

『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』(著:天河信彦 監修:SNK イラスト:おぐらえいすけ KADOKAWA)の感想

『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』(著:天河信彦 監修:SNK イラスト:おぐらえいすけ KADOKAWA)の感想を申します。ネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 

 さて、長いタイトルを打つのは大変でしたが、八神庵ファンの私としては、なかなかおもしろい小説でした。けれども、残念ながら、読む人を選ぶのではないかと思います。
 あらすじは、タイトルそのまま。庵がなぜかドラゴンが生息し、魔法が使える異世界に転生してしまいます。そこで、女騎士のアルテナ、自称超級魔法少女のリリリ(リリリゥムが本当の名前ですが、本文中ではこちらが多いので)と出会い、やがて、三つ首ドラゴンのアリギエーリと戦うことになり、という王道みたいなお話です。一応、完結はしているのですが、庵はなおも元の世界に戻れず、人気があれば続編もあり、みたいな終わり方でしたね。

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2019年11月15日 (金)

『石原豪人 「エロス」と「怪奇」を描いたイラストレーター』(中村圭子 編・河出書房新社)』の感想

『石原豪人 「エロス」と「怪奇」を描いたイラストレーター』(中村圭子 編・河出書房新社)』の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 奥付を見ますと、「2017年7月30日 増補新装版 初版発行」とありますので、この本の中では最新版ではないか、と思います。
 子供時代の記憶に、下手な写真よりも生々しく、迫力がありすぎて、きれいというよりも怖い感じの絵に、ビクビクしながらも、心惹かれて見つめずにはいられなかったことを覚えています。『エロマンガ・マニアックス』で得た情報もあり、どうやら、石原豪人の挿絵であろうと判明し、最近になって、ようやくこの本を入手できました。うれしい、ありがたい。
 読了した感想としては、思った以上にエロかったです。例えば、若きエリザベス女王が、まるで女優のようだし、ボーイズラブ系というか、耽美系の男性同士のきわどい場面(18禁とまではいきませんが)も描かれているとは!
 さらに、1970年代に流行した、世紀末的パニックものでは、年少者にはトラウマになるのではないか、と危ぶまれるほど、崩壊する世界に、恐怖し、懸命に逃げようとする人々の表情が、まさに臨場感あふれるものになっています。

 ところで、この本は画集でもあるのですが、解説書に近いです。コラムやインタビュー、石原豪人の年譜と世相の変化など、詳細に載せられているからです。
 ゆえに、私のような初心者からディープなファンにも満足できる内容かと思うのです、が、A5サイズの大きさに多くのイラストを収録している上、石原豪人の活躍分野が幅広いため、肝心の絵がちっさい!
 編集された方の労力とセンスはなかなかのものだと思いますが、できることならば、ビッグサイズの画集で見てみたいな、と思いました。これはまた、復刊ドットコム様にお願いすべきかもしれませんね。
 また、石原豪人の作品を見つけたら、購入してみたいです。それでは。

 

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2019年11月 5日 (火)

『闇の世界への招待状』(リチャード・ザックス著 バックアップ・ワークス訳 KKベストセラーズ)の感想

 お久しぶりです。本業が忙しかったり、身内でドヤドヤだったりして、体調まで崩してしまい、ご無沙汰して、すみませぬ。
『闇の世界への招待状』(リチャード・ザックス著 バックアップ・ワークス訳 KKベストセラーズ)の感想を申します。いくつかのネタバレは含まれていますが、中身のディープさには及ばないと思いますよ。
 困りましたね(うれしい悲鳴)。この本は絶版のようですが、今年でおもしろかった本のベストテン上位入りをするでしょう。
 帯カバーにあるとおり、『百科事典や歴史教科書に決して載らない! 純粋な驚きと不届きな愉しみにあふれたエピソードの数々。』が、掲載されています。

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2019年1月28日 (月)

『2019 「運命日」占い」(橘さくら・アタシ社)の感想

『2019 「運命日」占い」(橘さくら・アタシ社)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれていますので、ご注意ください。

 うーん、以前に購入した集英社版と異なって、いろいろと残念な点が見受けられます。何よりも、ドキワク感があまりないのですよね。
 そして、私は自分の星座だけで、他のページは、ほとんど読んでいません。だから、もしかして、間違えているところもあるかもしれないです。ご了承ください。

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2019年1月 9日 (水)

『足腰の激痛・しびれを自力で治す 操体法実践ガイド』(わかさ出版)の感想

 わかさ夢MOOK35『足腰の激痛・しびれを自力で治す 操体法実践ガイド』(わかさ出版)の感想を申します。いくつかのネタバレが含まれています・・・・って、私の文章だけで実行は無理だと思いますが。

 この本を入手したきっかけは、操体の体験をしてきて、なかなかよかったからです。そこで、すぐには教室で本格的な指導を受けられないけれども、忘れないように、基礎の基礎だけでも覚えておけたらいいなと、思ったわけです。

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