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2009年10月 4日 (日)

『別冊サザエさん』の感想

 漫画『別冊サザエさん』(長谷川町子全集30巻・朝日新聞社)の感想を申します。ネタバレですから、ご注意下さい。
 この本は、雑誌「若い女性」「少女クラブ」「週刊朝日」「婦人倶楽部」などに発表された漫画を、姉妹社が発行したものをまとめています。『サザエさん』の別伝や外伝というより、単に発表の場が異なっているという感じですね。形式は1ページに3つの大コマで、5ページ以上と、通常よりは多めです。
 どれもこれも、おもしろかったですよ。登場人物達の描き方が、発表時期に応じてなのか、かなり変わっていくのも興味深かったです。スクリーントーンはなく、背景の小物や人だかりなどをきちっと描いているのは、私としては好ましいです。たぶん、私のトーンばっかり漫画嫌いなのは、感覚が古いからなのでしょうね。

 一番驚いたのは、サザエとマスオの出会いのエピソードです。二人は見合い結婚なのですが、場所が何とデパートの大食堂! しかも、お昼の一番混んでいる時間! なので、二人は、サザエの親友のイカちゃんばかりか、見知らぬ大勢の人々にまで協力してもらって見合いをしたため、断るにも断れず、二人そろってその場で結婚を決めた、というもの。タイトルも、「公開見合結婚」! 本編では、いきなりサザエが結婚と出産をすませていましたから、これぞ外伝といお話。
 つい、アニメと比較してしまうから、ツッコミどころは満載ですが、登場人物ただものではない! ということです。マスオがサザエには命令口調で、自分のことを「おれ」と言いますし、アニメでは目立たないワカメは、なかなかのやんちゃ娘で、「あたい」と言うのですから!
 さあ、次からはいよいよ、『サザエさん』本編です。全24巻でしたっけ(遠い目)。本来なら、全部読んでから感想を述べるところですが、何しろ長いので、印象に残った箇所は、即行で投稿いたします。またよろしく。それでは。

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